2月になる前に、もうあちこちで梅が咲いています。
年々、暖かい冬が顕著になってきて、完全な枯野を見ることが少なくなったよう。
日当たりのよい場所では、ぽつぽつと菜の花やなずなの花がびっしりと咲いていたりします。
何より氷が張る水たまりを見ることがほとんどなくなってしまったなと。
九州はずっと雨が続きそうな天気。
俗にいう「菜種梅雨」の現象だとか・・・。
★投句一覧
破れかけた世界残して鳥帰る
蝋梅の香にも色にも安堵感
黒塗りの国に繋がれ春の犬
寝そべつて犬のふくらむ冬日向
番犬の眺める先に焼芋屋
トレモロに俳人嗤ふ寒鴉
虫出しの雷や鴉の百が田に
老医師の白衣の裾や臘梅花
日脚伸ぶ犬も吠えること忘れ
背を丸め行けば突然蠟梅花
冬の日溜まり老犬は夢を見る
蝋梅や産科病棟閉ぢてをり
引き籠る子の弾くバッハ春隣
寒鴉軍団として来て一人去る
蠟梅を散らし鴉の飛びたてり
限られたリードの長さ梅香る
塒への刻待つ鴉日脚伸ぶ
猫の座に柴犬のいて日脚伸ぶ
蝋梅や雲の灰色呼吸する
文字いらぬ吹出し二つ日向ぼこ
蝋梅や遠回りして吐く本音
鴉の巣群れに遅れる一羽二羽
人の日の老犬福沢諭吉めく
冬田に育つ羽音は父の捨てた影
合格の知らせ待ちをり犬も吾も
梅安や何処へ思案の針をさめ
バレンタインデー若先生の往診来
長き貨車に遮断機揺れて寒鴉
風邪ひくや受付嬢の優しくて
生きるため群れているだけ寒烏
屍に群れて秘境の寒鴉
寒空やヒッチコックの鴉群れ
鳥帰る汚職横行する日本
村人より多き大群枯野原
寒鴉去り柴犬の目の虚ろ
寒禽の群るる平場となりにけり
冬の田にカラス数多に日の沈むまで
餌漁る外に訳なし冬田鳥
魑魅眠る荒田に群るる寒鴉
節分の地球をつつく群れ鴉
啓蟄のいきなり鳥に襲はるる
★選句要領
選句数6句(うち特選1句)
締切 2月7日(水)24時
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★今回の当番は宙虫です(選句送付先メルアド)
★★
俳句「麦の会」
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