続き
銀河なりテールランプも街の灯も 楊子
◯(ルカ)街に宇宙を見るロマン
〇 (多実生) 光は平和の象徴です。部屋の明りを消して見ると更に輝きを増します。
志那そばの野菜大ぶり九月ゆく メイ
〇(藤三彩)タンメンなのでしょう木耳もキャベツも入っているのでしょう
〇(珠子)猛烈に暑かった夏もさすがに過ぎて、久しぶりに拉麺も食べたくなるころ。 大ぶり野菜から深まる秋を感じることもあるでしょう。タンメン?
〇(宙虫)最近流行の次郎系なんでしょうかね。
一面に戻り悼むや曼殊沙華 仙翁
デパートの明かり華やか赤い羽根 泉
〇(藤三彩)百貨店の元気がない。街頭での赤い羽根募金も自粛気味な様子
◯(ルカ)季節の風物詩
〇(ちせい)季語は「赤い羽根」。カラフルだったのかもしれません。
◎(アネモネ)「デパートの明かり華やか」いいですねえ。
人類は世紀の試練背負う秋 多実生
秋灯や自動階段逆らふて 卯平
〇(藤三彩)足腰への過信があっても急勾配のエレベータでそれはやったらダメでしょう。
〇(楊子)秋灯がすこしずれすぎている気もしますが、なにか気になる句でした。
木もれ日に咲いて汚染の曼珠沙華 アネモネ
◯(道人)「汚染の」が面白い。只ならぬ世を曼殊沙華の真紅に象徴させているかのようだ。
満ちてまた欠けてゆく街金木犀 宙虫
○(あちゃこ)人々の流れだけでなく、危うい街の姿を描いているようです。
◯(道人)意味よりも十七音の醸し出す詩情に惹かれる。
○(敏)街に満ちて欠けてゆくのは、一日の始めと終わりの「人の群れとその想い」と解してみました。金木犀の香りが心をなごませてくれるようです。
◎(ルカ)街が満ち欠けするのが新鮮
〇(仙翁)満ちて欠けるのが街、面白いですね
◎(めたもん)「満ちてまた欠けていく」は街の賑わいの変化(又は栄枯盛衰)のようでもあり、月の満ち欠け=自然の変化のようでもあります。その流れを金木犀の香が静かに包み込み味わいが深いと思います。
◎(楊子)街の満ち欠けもきっとあるに違いないという気にさせます。見つけが新しい。
〇 (多実生) ゆったりと長い目で見ています。
雨の打つ池のほとりの曼珠沙華 幹夫
★★★★
台風の影響はどうですか?
九州は幸いなことに雨もなく、ちょっと風が強かっただけです。
皆さん、無事でありますように。
では、次回の句会をお待ちください。
また台風か、と思っていたら、何の影響もなく東へと去っていきました。広島に原爆が投下されたあと、台風が襲来して、広島は大きな被害を受けました。「空白の天気図」という小説に詳しく書かれていますが、この大惨事も風化していきます。