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もうコロナのニュースは飽きた・・・・。
そうは言っていられない。
まだまだ未知のステージが待っていそうで・・・・。
怖れてばかりではいけませんが、メンタルをしっかり、聞き飽きたかもしれないけれど。
がんばろう。
では、結果発表。
今回も二回に分けて・・・。
★結果発表★
無人化の駅舎郷里の水温む 藤三彩
○(餡子)あの写真を見て、同じようなことを考えました。山や川の自然のみが変わらず四季を紡いでくれます。
夏近し点字ブロック色褪せて メイ
◯(アネモネ)まさに「夏近し」。
〇(まきえっと)点字ブロックへの着眼点がいいと思います。
◯(ルカ)少し汗ばむ頃、点字ブロックも色あせて。
〇(ちせい)経年劣化とはいえ詩情を催したのでしょう。夏近しに必然性を感じました。
春霞線路を埋める堅き石 まきえっと
〇(ちせい)硬軟の差。逆に霞の軽さ柔軟さを示唆して居るのかもしれません。
名刺みなシュレッダーして街若葉 宙虫
◯(道人)定年は気持の切替えが一番難しいもの。「街若葉」が佳い。
◯(アネモネ)シュレッダーの音が聴こえてきます。
〇(藤三彩)名刺も断捨離。仕事を辞めればみんな過去の事になる。
◎(幹夫)心機一転、後顧に憂い無しといった心境でしょうか。街若葉との取り合わせが上手。
〇(楊子)すっきりとした顔が見えます。俳人という肩書の名刺が要りますね。肩書に無職と書きたいですね。
〇(瞳人)出直しの春ですか
◯(アゼリア)退職され再出発なのかなと思いました。
〇(メイ)潔いですね、過去を振り返らず若葉の街へ!
○(めたもん)退職ですかね?名刺と共に断ち切る思いもあるでしょう。季語「街若葉」にこもる心機一転の気持ちがいい感じです。
◎(ちせい)心機一転と言う事なのかもしれません。街若葉が決まって居ました。
迂回して一期一会の山桜 珠子
○(泉)この様な出会いもあるのでしょう。何事も縁ですね。
〇(楊子)よくぞ出合われました。迂回は宝ですね。
○(敏)まわり道をしたために出会えた山桜。二度と会うことのかなわない人生上の様々な出会いも想起して心に残る。
〇(まきえっと)迂回していなければ・・・一期一会っていいですね。
◎ (多実生) 偶然に出会ったのが見事な山桜で、迂回した甲斐が有りました。
○(仙翁)どの桜にも、一度しか会えないものでしょうね。
ものの芽や川面を鏡に分割し ちせい
春愁やいつも誰かの左側 ルカ
◯(道人)確かに「左側」の人は「右側」の人の盛り立て役。作者の半生の感慨も伝わって来る「春愁」
◯(アネモネ)いろんなこと想像してしまいます。
〇(藤三彩)誰かが云うことを聞いて忖度しているような不思議な左側。
○(幹夫)隊列を組む時は、上位者が右側に位置する。また、「右に出る者がいない」とは、実力において勝る者がいないさまで、偉い立場の者から見て右側に立つ者(本人たちから見れば左側)のほうがより優れた者という決まりがあったためにこの表現が生まれたとされる。「春愁」との取り合わせに合点。
〇(珠子)季語が春愁ですので、この「左」には何か意味がありそうですが残念ながらわかりません。私は「右側」にいる方が安定感を感じます。
◎(メイ)「左側」とは、自分が主人公ではない位置にいることか、いろいろ想像しました。
○(敏)大抵の場合、左は右を補佐する立場。いつもそれを心得て行動しているのだろう。自分の立場をよくわきまえた作品と言えようか。
〇(多実生)女性なら男性の左側で、手を繋ぐか腕を組むかです。
○(めたもん)「左側」は幅広い読みができますね。人間関係の中で左側ばかりの自分の定位置に、少し倦んでいる春の日です。
◎(宙虫)小さなコンプレックスを抱えながらの人付き合い・・・・。
迂回してスタバの前を初燕 アゼリア
〇(メイ)のんびりと、春らしく気持ちの良い句です。
まわり道して春宵のヘアサロン アネモネ
◯ (ルカ)ドラマがあります。
片隅の喫煙所にも春日かな 泉
〇(楊子)最近は肩身の狭い喫煙家ですが、ほっとした暖かさを感じます。
つくづくと廻り道して卒業す 幹夫
〇(道人)本当に「つくづくと」ですね。大学八年?この苦労は必ず役に立つ。
◯(アネモネ)自分のことか第三者の事かは分かりませんが腑に落ちるところがあります。
○(泉)感慨深い学生時代だった事でしょう。何より、卒業おめでとうございます。
○(あちゃこ)卒業の気分が十分に伝わってきます。
〇(瞳人)留年8回、きっと良い人生が開けます
〇(珠子)どの道を通ったら「回り道」ではなかったのかわからなくとも、回り道をしちゃったかなと思うことは多い気がします。「つくづくと」ですから、この方はハッキリと本来の道が分かっているのでしょう。この回り道が生かされるのはこれから・これから。
〇(メイ)「つくづく」に卒業までの道のりを思います。
〇(まきえっと)本当にそうですね。実感。
〇(ちせい)感慨に浸って居るだけの句と取るには惜しい句だと思いました。
霾や左折の先の地蔵堂 楊子
複線のやがて単線花菜風 道人
〇(藤三彩)旅に、遠くへ行こうということがなくなってしまった。どこか単線の終点までゆきたいな。
◎(楊子)伝統的な詠みかもしれませんが、いいものはいいです。名詞で語るという見本のようです。
○(あちゃこ)房総の旅を想起させます。旅に出たい。
◎(アゼリア)花菜風の季語が素敵です。
◎(珠子)シンプルはステキと思う句です。海の方へ向かって伸びる単線のような気がします。
○(餡子)我家の側の私鉄はやっと複線になり、急行が走るようになったのですが、急行は隣の駅に停まり、わが駅は素通りとなりました。鉄道にも栄枯盛衰ありです。
○(敏)ローカル線ではよく見かける光景。「花菜風」が地方色を打ち出している。
川音の一心不乱花の風 あちゃこ
〇(珠子)川音には癒されます。一心不乱に大海を目指す水の音。いつ聞いてもどれだけ聞いていても飽きることはありません。
◎(まきえっと)雪解けの水が含まれているかはわかりませんが、春の川音は「一心不乱」という感じですね。
〇(多実生)遠い激流の川音を風が運んでいる気がします。
都会派となって芽吹きぬ山桜 敏
○(泉)山桜にも、都会派と田舎派があるんですね。面白いと思います。
〇(瞳人)山家育ちはそのままがいいとおもうけど
〇(多実生)山桜は芽吹きの方が早い気がしますが、芽吹きの愛しさを都会派と表現しています。
〇(宙虫)年に一度咲く桜。そのたびに景色が変わっていって・・・。
まわり道も鉄路の先も朧へと 餡子
○(泉)人生の未来を予測している様な俳句だと思います。
〇(瞳人)先のことはすべて朧、セ・ラ・ヴィだ
◎(仙翁)とにかく、道の先は朧でしょうか。
〇(宙虫)どの道を行ってもおぼろですね・・・・。
真四角に初音聞かすや律儀もの 瞳人
○(めたもん)上五「真四角に」が他の鳥にはない、きちんとした鶯の鳴き方を上手く言い当てていると思います。
芽吹く木々今日は見えてる逆さビル 多実生
槌をふる工夫の腕(かいな)永き日よ 道人
○(幹夫)おだやかな晩春の光を浴びて線路(枕木)の点検に余念無き工夫のさまが詠まれています。
◯(アゼリア)頼もしい筋肉隆々の腕が目に浮かびます。
蒲公英は工事現場に遠回り 仙翁
○(あちゃこ)蒲公英が工事現場に遠回りして咲いている、と読むと面白いのでは。
通せんぼ予算消化の四月馬鹿 藤三彩
○(幹夫)建築工事において、年度内予算執行の為帳簿上、3月32日迄あるという。写真の景からの発想に共感しました。
浮き釘のかろき鉄錆花は葉に アネモネ
◎(道人)上12で「歳月」を、季語で季節の「移ろい」を詠んで時間軸の深みが出ている。取合せの妙。
〇(楊子)「かろき」が効いています。使ってある情景は重たいのですが、なぜか風を感じます。
○(あちゃこ)写真からここまで発想を飛ばし、細やかに表現できるとは、素晴らしい。
◯(アゼリア)しみじみとした時の流れが感じられます。
○(敏)葉桜と年季の入った大屋根。共に時間の流れを読み取っている。
〇(多実生)散歩コースの休憩の木の古いベンチ、有りそうな光景です。
○(仙翁)釘の変化、花の変化、面白いですね。
○(めたもん)上五・中七に季語「花は葉に」が時の流れを付与。「かろき」の表記からも、盛りを過ぎた気だるさがにじみます。
〇(宙虫)過ぎゆく季節感が伝わる。
投げ捨ての吸殻消えた春の駅 多実生
○(泉)駅も禁煙になった、という事でしょうか?愛煙家には辛い。
つづく
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