読書感想日記

最近読んだ本の感想

「掏摸」 中村 文則 著 河出書房出版

2010-05-29 00:43:53 | 小説
 人間の才能とは、何だろう…
 当然、生まれ持った才能、つまり天性の力や技のことをいうのでしょう。
 更には、たゆまぬ努力によって習得した技術も、含まれるでしょう。
 ただ、それが人として正しいものかどうか、となると話しは変わってきます。
 それは、その技を何のために使うのか、ということでしょうか。
 生活のため、大切な人のため、正義のため、あるいは…
 技は、諸刃の顔を持つ…つまり、芸は身を助けるものであり、身を滅ぼすこともあるもの…
 そうなると、通常、技とは伝承されるべきものである一方、残すべきでないものもあるということなのでしょうか…
 しかし、究極の技というものは、どうしてこんなにも美しく、そして妖しいのでしょうか…
コメント
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