ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

ベラルーシのコロナウイルス感染者15万602人。死者数1222人

2020-12-08 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月8日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は150602人になりました。とうとう15万人台です。1日の新規感染者数は1649人で減りました。このまま減り続けてほしいです。

 死者数は1222人です。

 127528人が回復しました。

 

 職場からやっとマスクが新しく支給されました。1人あたりまた4枚です。


12月8日。氷中の旗

2020-12-08 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 12月8日、氷点下の気温が続くベラルーシです。

 池の表面に反政府支持者が白赤白の旗を浮かべたら、水が凍って閉じ込められます。氷を通して旗が見えますが、取り出しにくいです。このように抵抗運動をしているわけなのですが、政府からは白赤白の旗は見つけ次第、取り外し没収することになっているので、氷の中から取り出すようう命令されている人もいるわけです。

 凍った池の上をそろそろ歩いて、旗の上のあたりの氷を斧で叩き割ろうとしています。

 下手をすれば、氷が大きく割れて、自分が水中に落ちてしまいます。それでも白赤白の旗を取り出さないと行けない命令を受けているのかと思うと気の毒になってきました。

 

 昨日、国際オリンピック委員会のバッハ会長がルカシェンコ大統領やベラルーシのナショナルチームの選手はオリンピックに参加できない(大統領に至っては今後25年間五輪に関われないそうです。が、この数字は未確認です。)と発言したことを受けて、ルカシェンコ大統領は

「自分はともかく、子どもたち(ベラルーシ人選手のこと)は関係ないだろう。バッハ会長とその取り巻きである悪党ども(国際オリンピック委員会の幹部のこと)を裁判で訴える!」

と発言しました。

 

 国際ホッケー協会会長が来年のアイスホッケー世界選手権大会の会場がミンスクになっているものの、別の都市に変更するかどうか協議するためミンスク入りする予定でしたが、急に延期になりました。コロナウイルスの検査結果が陽性だったからと説明しています。

 国内でのアイスホッケー試合が始まる前に国歌が流れるのですが、オルシャのチームメンバーのうち5人が規定通りに、右手のひらを胸の左のほうに当てておいて国歌を聞く、ということをしなかったため、このチームは罰金を払わされることになりました。

 

 アスファルトに「けして忘れない」と落書きした男性は2年間の更生施設入所の判決が出て、女性も自宅謹慎処分(一応外出できるのですが、そのたびに警察からの許可をもらわないといけない。)となりました。

 この更生施設とは、日本人の感覚から言うと刑務所と少年院の中間に当たるような施設です。

 成人の軽犯罪者や未成年の犯罪者が入所しています。

 さらにカテゴリーが2種類に分かれていて、厳しいほうは刑務所の懲役刑レベルです。やさしいほうは、他の入所者とコミュニケーションが取れる時間や外の空気を吸う散歩の時間が長かったりします。

 

 ミンスク市内の団地の中で、警察官が拡声器で周りの団地の住民に向かって「みなさんがしている(反政府)活動は無意味です。」と繰り返し呼びかけています。

 団地住民の中には政府支持者の人もいると思いますが。

 

 国営テレビONTは、国内でテロリスト集団を発見、逮捕したと報道しました。

 このテロリスト集団は、警察官の私用車や別荘に放火したそうです。これは個人的な警察への恨みではなく、「テロ」なのですね・・・。裁判になったらテロリストとして裁かれるので、刑が重くなるでしょう。

 

 「集団による騒動を起こすことは犯罪です!」という注意書きが写真とともにポスターになり、なぜか幼稚園の入り口の掲示板に貼られています。園児では字も読めないし、写真を見ても意味も分からないでしょう。保護者向けでしょうか。(このポスターは地区警察署が作成したようです。そのうち児童図書館にも掲示するように命令されるのでしょうか・・・。)

 ちなみに、もし児童図書館の近くで反政府デモ集会が行われ、そこへ治安部隊がやってきて、デモ参加者が児童図書館内に逃げ込もうとしてきたら、入り口のドアを閉めて入れないようにするよう、指示が出ています。

 ちなみにミンスク市立児童図書館はいわゆる「子ども110番」の指定を受けていて、例えば図書館のすぐ近くで子どもがけがをした場合、助けを求めてきてよい、ということになっています。そして図書館内にある救急箱で応急手当てをし、さらに保護者への連絡、あるいは救急車を呼ばないといけないことになっています。

 もし反政府デモ参加者が治安部隊に追いかけられて、児童図書館に逃げ込もうとした場合、児童図書館の対象年齢が15歳以下なので、15歳以上の人だと断固入館拒否して目の前でドアを閉め、15歳以下の子どもには入館を受け入れて「怪我はしていませんか?」などと優しく保護しないといけないのです。(図書館員の仕事も大変ですよ、今。)デモ集会に未成年者もまざっていますからねえ。

 実際に上層部からの指示通り対応できるのか、私には自信がありません。こういった事態が起きないことを願います。