ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

ベラルーシのコロナウイルス感染者77609人。死者数818人

2020-09-27 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 9月27日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は77609人になりました。1日の新規感染者数は320人です。

 死者数は818人です。

 74120人が回復しました。

 182万件の検査数となりました。

 

 ベラルーシの保健大臣は、新規感染者の半分がミンスク在住者であり、反政府デモ集会で人が大勢集まることが感染拡大の原因になっているとしました。

 (大勢の拘束者を密度の高い収容センターや留置所に入れるのも感染拡大の原因担っていると思いますが。)

 

 また治安部隊の間にも感染が広がっているという情報もありますが、未確認です。


9月26日、デモ集会、歌、拘束、ハッカーの乗っ取り

2020-09-26 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 9月26日、様々な形での反政府デモ集会が始まりました。

 民族友好公園で、「自由に向かって」という競走大会が行われました。しかし実行は公式に認可されませんでした。それでも35人が集まり、白赤白の旗を持ったり、白赤のランニングシャツを着ています。

 ゴールの後、治安部隊が現れ、二人が拘束。他の人は四方八方に逃げました。もともと健脚の人ばかりが集まっていたので、すぐに逃げることができたと思います。

 

 土曜日ですが大学や工場でデモ集会をしている人もいます。ショッピングセンターの吹き抜けで歌を合唱する人たち。

 

 ベラルーシ国立文化芸術大学のキャンパスの前で、反政府の演説をしていた男子学生が、その後身柄拘束され、オクレスチナ収容センターにいることが分かりました。

  

 ベラルーシ・カリの従業員で、ストライキを指導したため逮捕された男性が、留置所でハンガーストライキを始めました。

 

 カマロフスキー市場で、女性たちのデモ集会が始まると、あのニーナさんが新しい旗を持って登場。女性たちに「ニーナ! ニーナ!」と拍手で迎えられました。

 警察が「認可されていない集会は違法行為です。解散しましょう。」と拡声器で呼びかけると、

「恥知らず! 恥知らず!」の野次が飛びました。

 この市場では、秋の収穫祭りをしていたのですが、周囲の道路は警察によって封鎖されました。

 そして身柄拘束が始まりました。女性の手足を四人がかりで掴んで、護送車へ運んでいきます。

 そしてニーナさんが拘束されてしまいました。

 護送車から治安部隊が下りてきて、目がけるようにニーナさんのところへ。そして旗を奪い取ろうとしました。

 しかしニーナさんは旗を握って抵抗。しかし73歳のニーナさんが力で勝てるわけもなく、治安部隊は旗を取り上げて、護送車の中へ。ニーナさんは、「私の旗を返して!」と追いかけて護送車の中へ。そしてそのままどこかへ移送されてしまいました。

 1時間後、ニーナさんがコズロワ通りを歩いているところをデモ参加者が発見。警察へ連行されたものの、すぐ解放されたようです。

 しかし旗は没収されてしまいました。

 

 デモ集会を取材していたロシアのテレビ局RTのスタッフがデモ参加者の女性たちに囲まれました。

「真実を報道して!」「ロシアの報道では、ベラルーシは平和で静かで問題ありませんと報道してるけど、間違いよ! 毎日多くの人がデモ集会をしているのに!」「あんたはジャーナリストではない!」

 スタッフの男性は「それは私ではない。」などと答えましたが、タジタジとなっています。相手の数が多すぎます。そのようすをスマホで動画にとってネット上に流すデモ参加者。

 

 女性たちのデモ行進が独立大通りに沿って始まりました。

 このメインストリートは警察によって封鎖され、今は公共交通機関だけが運行されています。

 そして護送車が走っています。

 

 コラス広場では、デモ集会参加者の前で一人の女性が手に花を持ち、有名なヤンカ・クパーラの詩「あそこを行くのは誰だ」を朗読しました。

(この詩はクパーラの代表作なので、複数の和訳が存在します。この「あそこを行くのは誰だ」は私の翻訳です。「著作権が・・・引用元は・・・」と日本人は非常に細かいので、念のため書いておきます。) 

  やっぱり文学の力は偉大ですね。およそ140年前に生まれた人が書いた詩とは思えないぐらい、今のベラルーシ人のことを書いています。 

 

   今日も各団地の中でご近所さんたちが集まって歌を歌ったり、マンションの外壁に映し出した映像を見たり、和やかな雰囲気の中デモ集会をしています。

 

 午後9時、ポーランドのワルシャワでは、ベラルーシ反政府派支持コンサートがスタートしました。

 ベラルーシとポーランドのアーティストが登場しますが、トーダル&WZオルキエストラも登場! 

 やっぱり音楽の力は偉大ですね。

 リアルタイムでベラルーシでネット中継を見られる私は幸せです。リャヴォンも登場して大盛り上がりです。

 

 9時50分ごろ、ベラルーシの国営テレビBTのネット配信が数分間ハッカー集団サイバーパルチザンに乗っ取られました。

「BTが真実をベラルーシ国民に見せないのなら、我々が見せる。」という犯行声明も出しました。

 数分間、治安部隊が残酷に身柄拘束をしている映像が流れました。悲壮な音楽もついているというこの乗っ取りのためにわざわざ作った映像ですね。

 

 もう一つのテレビ局OHTのネット配信も乗っ取られたようです。

 本当かなあと思ったので、それをネットで見ようとしたのですが、「すみません。あなたのがお住いの地域では視聴することができません。ユーチューブの動画配信をご覧ください。」という静止画像が出てくるだけです。

 それでユーチューブの動画のほうを見ると今日の午後4時のニュースが最新動画として見ることができただけでした。

 見ていると最後のほうに、今回の反政府活動の様子を動画にして急に有名になったブロガーの人がインタビューされていて、「デモ参加者にインタビューしましたが、大統領は辞任しろと連呼する割に、その後のことは考えていない。」などと低評価していました。

 ネットなんてフェイクばかりで、信用してはいけません、と国民に政府は言っているのですが、反政府派に批判するブロガーのことは国営テレビでわざわざ取り上げて紹介するのですね。

 

 次にベラルーシ出身だが、ウクライナに移住して、2013年から始まったウクライナ騒乱もくぐり抜けた女性にインタビューして、

「ベラルーシのみなさん、ウクライナではあの後、すべての物価が上がりました。ドルの値段はいきなり4倍にも跳ね上がりました。このようなことがベラルーシで起きてもいいの?」

と話している動画を放映しました。

 また通行人にインタビューして、

「デモ集会の人たちはうるさい。」「もう飽きた。」「あの人たちは子どもで何も分かってない。」「仕事があるだけましじゃない。何を変えたいの?」といった批判的な意見だけ編集して放映しています。

 そして、ニュースでは「国民の皆さんに警告しますよ。」の映像が流れます。「許可されていないデモ集会に参加するのは違法行為です。罰金を払うことになりますよ・・・。」などなどの法律を目立つ赤い字でデカデカと表示し、怖い音楽を流しています。

 映像はデモ集会参加者が最もお行儀が悪かったところだけ編集したものです。

 バリケードを作ったり、花火を治安部隊に投げつけたりです。

 確かにこういう行為をした人は厳しく取り締まって罪を償わせるべきですよ。

 でも、治安部隊が武器も何も持っていない、ただ白赤白の旗を持っていた人を繰り返し殴り、倒れて痙攣まで起こしている人を執拗に殴ったり、デモ参加者が逃げ込んだカフェのドアガラスを割って中に入り、たまたまコーヒーを飲んでいた人まで拘束するのは、罪にはならないです。

 このような暴力行為をした治安部隊は全く罪に問われません。逆に正義の味方です。

 「仕事があるだけましじゃない。何の不満があるの?」という高齢女性の意見ですが、ベラルーシで働く、そして税金を払う、その税金が治安部隊員のボーナスになる・・・のもいやだという人もたくさんいますよ。

 もし、この高齢女性の孫が何もしていないのに、身柄拘束され、過剰な暴力を受けても、同じことを孫に言えますか?

 拘束された人は通算1万人を超えます。この人たちが拘束されたことで、再教育を受けたと思いますか? 逆ですよ。一生現ベラルーシ政権を恨み、反政府活動を続けるか、外国に亡命するでしょう。

 この1万人の後ろは家族、親戚、友人がいます。同じように現政権を恨んでいる人が1万人ではなく10万人、100万人といるのですよ。

 厳しい弾圧を加えたら怖くなっておとなしく言うことを聞くようになると思っているので暴力的な取り締まりをやめません。

 実際には逆で受けた暴力の痛みで、ますます人心は政府から離れていくでしょう。

 


国連がベラルーシ野党メンバーの解放を要請

2020-09-26 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 すでに逮捕されているベラルーシの野党調整評議会の幹部メンバー、マリア・コレスニコワ氏を解放するようベラルーシ政府に要請しました。

 

 EU諸国が次々と国ごとに独自の制裁をベラルーシ高官に加えている中、国連のこの発表です。

 ベラルーシ政府が耳を傾けるかどうか。

 


すでに2000人のベラルーシ人がポーランドの大学へ

2020-09-26 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 ベラルーシ人の学生で、デモ集会に参加していて拘束や逮捕され、その後退学になった人や、反政府派であることを理由に身に危険を感じている人などをポーランドの大学は受け入れています。

 一ヶ月も経たないうちにすでに2000人の大学生がポーランドの大学に入学しました。

 9月25日ベラルーシの大統領は、

「ポーランドの大学の卒業資格を得てもそれでベラルーシには就職できない。ベラルーシの大学の卒業証書も持っていなければいけない。」

と言及しました。

 ポーランドの大学に入学したベラルーシ人は卒業後、(今の状況が変わらないのであれば)ベラルーシで就職しようなんて思っていないですよ。

 ポーランド国内で優秀な人材、若い労働力としてポーランド社会の中で貢献することでしょう。

 

 


ベラルーシのコロナウイルス感染者77289人。死者数813人

2020-09-26 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 9月26日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は77289人になりました。1日の新規感染者数は332人です。

 死者数は813人です。

 74046人が回復しました。

 180万件を超える検査数となりました。

 

 ベラルーシに入国する人は2週間の自己隔離をするよう再規制をかける予定であるとベラルーシ保健省は発表しました。

 ただし、西ヨーロッパの国からの入国者に限られるそうなので、日本からの入国は西ヨーロッパ経由でなければ大丈夫でしょう。


内務省が携帯電話にメッセージ

2020-09-25 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 9月25日午後5時に私の携帯電話にベラルーシ内務省からSMSが届きました。

 このようなお知らせはたまに来ます。ほとんどが「明日。大雪のおそれ。国民のみなさん気をつけてください。」というものです。

 今回は内務省から「国民の皆さんへ。公共交通機関が運行されている道路を封鎖する行為は法律違反です。罰金を支払わなくてはいけません。公共物を破壊すると、刑事責任を問われ、特に大きなものは3年以下禁固刑になります。お互い注意し合いましょう!」というメッセージが届きました。

 私の夫や子どもには内務省から何も届いていません。

 どうして私にはこんなメッセージが? 

 

 

 


ベラルーシのコロナウイルス感染者76957人。死者数807人

2020-09-25 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 9月25日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は76957人になりました。1日の新規感染者数は306人です。再び300人台になってしまいました。

 死者数は807人です。

 73925人が回復しました。

 


「反政府デモ制圧のため武器使って。」と言う市民もいると内務省

2020-09-25 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 ベラルーシ内務省の発表です。

 反政府デモ集会の参加者が「声がうるさい。」「無法行為を行なっている。」「公共交通が閉鎖してしまい、片道15分の職場まで1時間半歩いて通勤している。」ので、何とかしてください、という訴えが数百件、警察に届いているんですよ、と発表。

 さらには、このような訴えの中には、

「警察は武器を手に取り、デモ参加者の脳天に一発お見舞いしちゃってください。そしたら、目が覚めるんじゃないの。」

と言っている市民もいるんですよ、と強調。

 

 法律を守り、反政府デモにも行かずおとなしく暮らしている善良な市民がこう訴えているのです、と主張しています。

 こうなったら、善良な市民の訴えを聞いて、警察も武器を手にとっていいですよね。これからバンバン、デモ参加者を撃ちまくってもいいよね。撃って死んでしまっても警察は悪くないですよ・・・と言えるようになってしまいます。

 

 私の考えですが・・・こんな過激な訴えが「善良な」市民の口から出るでしょうか?

 日本人のそこのあなた、自宅の周りで毎晩騒いでいる人がいるとします。日本人で「日本の首相は辞任しろ。」とか叫んでいる。変人の集団? でも毎日うるさくてしょうがないから、警察に通報しました。そして、

「警官は武器を手に取って、あの人たちの脳天に一発お見舞いしちゃってください。」

と言いますか?

 「善良な一般市民」はそんな言い方しません。

 

 もしかするとベラルーシ人の一般市民で政府派で、こういった「冗談」を言うのが好きという人もいるかもしれません。

 でもそれをわざわざ内務省が、公式サイトに取り上げて、

「善良な市民からの言葉に耳を傾け、これから武器を使って治安維持をします。はい、もう前もって言っておきましたよ。今日からデモ集会に行くかどうか、よく考えて判断してください。それでもデモがしたいのなら、どうぞ。その代わり、頭に銃弾を受けてもいい覚悟で参加している人間だと認識しておきますからね。本当に脳天に一発食らっても、文句言わないでね。撃った警察官は殺人罪には問われませんよ。」

と言っているのと同じです。

 

 これも私の考えですが、「反政府デモ制圧のために警察は武器を使っていい。」という市民の意見そのものが、内務省が考え出した嘘ではないか・・・という気がします。

 その意見を言った人が実在するかどうかもわかりません。

 本名などその点はプライバシー保護のため、発表できません。だから、警察官の誰か家族の一人が、

「昨日、うちの親父がこんなこと言っててさあ。」

というのが、「善良な市民の訴え」の一つとして、内務省の公式発表の一つになっているかもしれないのです。

 

 日本人が日本人に向かって日本の警察に、騒がしいご近所さんはバンバン、ピストルで殺しちゃって! と発言するのはどうなのでしょう。

 こんな発言をする人が、不謹慎にはならないのでしょうか。

 逆に、反政府デモ参加者が、「武器を手に取り、政府派のやつらを殺そう。」などと近所の人に呼びかけたら、社会に騒乱を起こそうとした罪で、逮捕され5年は刑務所暮らしになります。つまり、発言するだけで犯罪者です。

 それなのに、反政府デモ参加者制圧のために警察は武器を手に取り、迷惑行為をしている人たちの脳天に向かって銃弾を撃ってください、と発言するのは罪にならず、逆に内務省公式サイトで、「警察に寄せられたよくあるご意見の一つ」として取り上げられるのは、どういうことなのでしょう?

 

 ともかく、実際に警察が武器を使っての反政府派に対する殺人行為はしてほしくないです。

 そんなことをしたら、自衛を理由に一般市民も武装するようになりますよ。そして内戦状態になります。


9月24日、各地でデモ集会

2020-09-24 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 今日も各地でデモ集会が開かれています。

 ミンスク言語学大学、ベラルーシ経済大学、ベラルーシ文化芸術大学などの学生がデモを行なっています。

 ミンスク言語学大学の正面入り口は修理のため、閉鎖されました。学長は許可されていない大人数参加の集会を学内で禁じました。(結局、大学の外でデモ集会をすると思います。)

 ベラルーシ大学地理学部の教職員と学生が総検察庁に、身柄拘束されている人々の解放を求める署名を送りました。

 

 野党調整評議会の幹部メンバーだった弁護士のズナク氏は9月9日に逮捕されましたが、その後声明どおりにハンガーストライキを始めました。

「食べないと人は死ぬように人権がないと人は死ぬ。」ことをハンガーストライキのメッセージにしているようです。

 現在、急激に体調が悪化しているそうです。

 逮捕されたマリヤ・コレスニコワ氏の女性弁護士が今日、逮捕されました。起訴されて裁判がもうすぐ始まるのはまちがいないのに。

 オクレスチナ収容センターでは再び拘束される人が増えてきたため、その入り口近くでボランティアが支援活動を始めました。

 

 ミンスク市内だけではなく国内のあちこちで人間の鎖ができています。

 

 ベラルーシ陸上協会会長だったデフヤトスキーに代わって、同じく砲丸投げ選手だったイワン・チホンが次の会長に選ばれました。(二人とも日本の室伏選手と関係がありますね。)

  ベラルーシのマケイ外相の息子が退職しました。勤めていたのは父親と同じ外務省です。

 

 モスクワでベラルーシ反政府派を支援するミュージシャンがコンサート「パルチザン・フェス」を今晩開催する予定でしたが、ロシア政府の妨害でしょうか、会場を確保できず、オンラインコンサートに切り替えて、行われました。

 

 フランス発祥の女性向けファッション雑誌「ELLE」ロシア語版10月号の表紙を飾るのはベラルーシ人モデルで、表紙にベラルーシ語も登場。ベラルーシ出身で現在はロシアで活躍するモデルのインタビュー記事も掲載されるようです。日本語版はきっと表紙も内容もちがうでしょうね。少々残念です。

 

 ベラルーシの今年8月の平均月収が減ったと公表されました。

 昨日と今日はベラルーシルーブル安、ドル高が続いています。

 

 昨夜の地下鉄ボストーク駅の近くでデモ集会をしていたところ、治安部隊が近づいてきたのであわてて逃げ出した人たちが、近くのドミノ・ピザに逃げ込もうとしました。ところが、店員は鼻先でドアを閉めて、デモ参加者は入店するなという態度を取った・・・という書き込みがリアルタイムでネット上で拡散。

「もうドミノのピザ、食べない!」というコメントが当然出てきました。

 翌日の今日、メディアの取材に応じて、店長は「昨日は店のすぐ前でデモ集会が始まったので、10時半の閉店を早めにすることにした。だからいつもより早くドアを閉めたが、デモ参加者の逃げ道を塞ごうとしたわけではない。」と説明。

 その証拠として店内の防犯カメラの映像を公開しました。ところが、肝心の午後10時半前後の映像が抜け落ちています。

 そして早めに閉店したと言っているのに、10時半以降も店内には明かりがついたままで、どう見ても閉店していないのです。11時になっても従業員が何か作業を続けています。もちろん逃げてきたデモ参加者を匿っているようすはありません。

 ドミノ・ピザ側の説明がちぐはぐしています。その後映像の抜け落ちがない完全版ビデオ映像も提出しましたが、確かに午後10時29分ごろ、従業員の一人がドアを閉め、その後店員がそろって清掃作業を始めました。

 この店は以前24時間営業をしていました。しかし最近は店の周りの状況を見て閉店するよう従業員に指示を出していたようです。

 今日、ドミノ・ピザの評価が星一つに下がりました。もちろん味が急に悪くなったわけではありません。

 ネット上でドミノ・ピザの低評価コメントが激増したとドミノ・ピザ・ベラルーシのトップはそのように語り、ネットで噂されているドミノ・ピザの政治的立場についての内容も、まちがいですと取材で答えました。

 反政府派デモ参加者を差別したことはないとも話して、別の店の防犯カメラで白赤白の旗を持っている人にも他の客と同じように注文に応じている店員のようすを公開しました。

 しかし、炎上すると経営者は火消しに大変ですね。今、ベラルーシ人の多くが気が立っているので、苛立ちまぎれに店の低評価ボタンを押したり、非買運動を始めたりすることもあるでしょう。

 逆に治安部隊に追いかけられて逃げた人をかくまったカフェなどは、味が同じでも一気に高評価。食べて応援・買って感謝という人たちがどっと押し寄せます。売り上げがどれほど上がるでしょうか。

 

 ソ連の最初で最後の大統領だったミハイル・ゴルバチョフが、ベラルーシ反政府派を支持しました。「後もう少しの我慢だ。」とも。

 

 夕方、日が暮れても団地のあちこちで、デモ集会が行われています。歌ったりケーキを食べたり、スマホのライトをみんなで照らしたり。今までこんなにご近所さんどうし、顔を突き合わせて政治の話をしたことがあったでしょうか。

 ベラルーシ人は変わった・・・と思います。 


治安部隊員は何を思っているのか

2020-09-24 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 ベラルーシの学校では給食代を払うときにERIPというシステムを使って払うのですが、このシステムがハッカー攻撃を受けました。

 給食代を払うと、レシート(領収書)がもらえますが、そのレシートに支払った金額のほか、ハッカー集団サイバーパルチザンからのメッセージが勝手に印字されてしまうようにプログラムが改ざんされていたのです。

 そのメッセージは「もしあなたの友人知人、親戚に警察や治安部隊がいたら、このように伝えてください。このままだとあなただけではなく、家族など近親者にも迷惑がかかることになるでしょう。まだ間に合ううちに人々(反政府側)についてください。」

 

 ユーチューブに人工知能が、動画に映った治安部隊が覆面をしていてもその下にどんな素顔があるのか割り出せるという動画が投稿されました。

 投稿したのはアンドリュー・マキシモフ氏(ノーティー・ドッグのテクニカル・アートディレクター。現在PrometheanAIのCEOでアメリカ在住。サイバーパルチザンとの関連性は不明です。)

 その動画によると、覆面の下の素顔から顔認証で、すでに流出している治安部隊員の個人情報と顔写真とを照合し、その人物の本名、素顔の画像、誕生日、所属、携帯電話番号、自宅住所、家族構成(本名も)を瞬時に表示します。

 この動画を見て、AIの技術は想像をはるかに超えてこんなにハイレベルになったのかとびっくりしました。

 そしてあっという間に素顔と身柄特定をされてしまって、(妻子の本名までフルネームで表示される。誕生日もすでに情報が流出している場合はそれも。)顔を隠しているつもりの治安部隊や警察官は、どう思うのでしょうか?

 

 ネット上でこれが流出すると、もう完全に消すことはできないでしょう。

 マキシモフ氏は、素顔がさらされることにより、自分の子どもに、「お父さんは何をしているの?」ときかれたときにどう答えるのかと問いかけています。

 法律の範囲内で正しいことをしたとか、上からの命令に従っただけとか答えるのでしょうか。子どもがいじめられることになるかもしれません。

 このAIによる素顔割り出しプログラムですが、まだ「こういうものがもうできましたよ。昔と違って覆面をしていれば素顔が絶対にバレないという時代ではないのです。」とマキシモフ氏が案内している動画なのです。

 マキシモフ氏は動画の最後に「最後のチャンスが残されています。今のうちに治安部隊や警察を退職しましょう。」と呼びかけています。

 

 ポーランドではベラルーシ人で治安部隊や警察、軍隊を抗議するため、あるいは反政府派の立場を取ることに認め退職したベラルーシ人を保護すると発表しました。

 ポーランドへ出国すれば、国内の安全な場所で身柄を保護されるそうです。退職した後、ベラルーシにとどまっていると、身に危険が及ぶということでしょうか。 

 

 今日の午後7時過ぎ、再び内務省アカデミー(日本で言うところの防衛大学)のサイトがハッカー攻撃を受けました。

 今回は士官候補生の両親へ、というサイバーパルチザンからのメッセージがサイトのトップページに表示されました。

 それによると「士官候補生のご両親へ。あなたのご子息は平和的なデモ活動で身柄拘束を行なっています。ご両親は子息へのしつけをし直し、自国の国民に反対の立場を取るのは悪いことだと教えてください。もしそうしなかった場合、我々は次の行動を取ります。

 次の日曜日、並びに最後の日々、もし士官候補生が一人でも覆面をしているのを発見したら、その人物だけではなく、その所属部隊全員の覆面をAI技術により剥がして素顔と個人情報をさらします。愛を込めて。サイバーパルチザンより。」

  どれだけの士官候補生とその親が耳を傾けてくれるでしょうか。

 はっきり言ってこのアカデミーで士官候補生として入学した学生は、戦争時に敵兵と戦うことを想定して訓練を受けていたはずで、自分と同じベラルーシの市民を性別年齢関係なく警棒で叩くことを職業にしたいと思っていたわけではないでしょう。

 一方で、反政府デモ隊のことをうるさい、キチガイ、アル中、犯罪者・・・だから殴って良いと教育されていたら、ハッカー集団の言うことに聞く耳を持たないでしょう。一種の洗脳を受けていると思います。

 

 ちなみに今回、サイバーパルチザンは個人ではなく、集団であると公表しました。

 

 サイバーパルチザンは、9月24日から30日にかけてベラルーシ政府機関への総攻撃を開始するという声明を出しました。

 独立系メディアのインタビューにも答えて「国営通信社ベルタのサイトは必ずハッカー攻撃する。」と宣戦布告。ベルタ側は今どう思っているでしょうか。

 さらに10月には新たなハッカーのメンバーを募集するとも話していました。

 今後このサイバーパルチザンの動きに注視しようと思います。

 


ベラルーシのコロナウイルス感染者76651人。死者数802人

2020-09-24 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 9月24日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者は76651人になりました。1日の新規感染者数は294人です。この数字が減りませんね・・・デモ集会と留置所のせいでしょうか。

 死者数は802人です。

 73733人が回復しました。

 177万件の検査数となりました。


大統領就任式にどんな芸能人が出席していたか

2020-09-24 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 昨日の大統領就任式の後、共和国会館(大統領府)のすぐそばで政府お抱え歌手のアレクサンドル・ソロドゥハの姿が目撃されていました。

 それで、独立系メディアが取材を申し込むと、あっさり「はい、就任式に招待されて出席しましたよ。」と認めたので、感想を聞かれると、

「招待されたのは光栄なことです。大統領の就任式は今までテレビのニュースでしか見たことがなかったのに、自分が実際に出席できるなんて。」

と大喜びのようすです。ちなみにソロドゥハは例の大統領を支持する歌「愛する(国を)渡さない」に出演した歌手の一人です。

 さらにソロドゥハは就任式は素晴らしく、他にも出席していた歌手の名前を次々と挙げました。

 「愛する(国を)渡さない」に出演していた歌手のうちベラルーシ人の歌手ですね。

 ソロドゥハがぺらぺらしゃべってしまったので、出席していたことを秘密にしたかった歌手の人もいたと思いますが、全部ばれてしまいました。

 これで多くのファンをなくす歌手もいるでしょうね。

 さて、今日はソロドゥハが「来てたよ!」と話していた歌手の中でグルズデワ姉妹(双子の歌手)が取材されていました。

「就任式に出席していたそうですね。」「はい。でも知らなかったんです・・・」

と説明を始めました。

 それによると、前日「もしかすると新しい政党を設立することになるかもしれないので、それを話し合うため、午前9時に大祖国戦争記念館に集合してください。」と文化省から言われたので、その通り言ってみると、大勢の芸能人や文化人が集まっていました。

 すると、今度は大型バスに乗ってくださいと言われたのでみんなで乗ると、共和国会館へ連れて行かれました。

 座席にはそこに座る人の氏名を書いた紙が置いてあり、自分の名前のところに着席した。携帯は集められた。しばらくすると大統領が登場。

 そして国会議長が「今から大統領就任式を始めます。」といきなり発表。グルズデワ姉妹はそのとき初めて新党設立の話ではなく、就任式に招かれたことが分かったそうです。

 そして就任式の感想を、「招待されて幸せ。こんなに強い大統領が祖国を守ってくれるのがうれしい。大統領のことはご主人様のように愛してます。」などと話しました。

 式後、外に出た二人は返してもらったスマホで共和国会館の建物を撮影し、「幸せ!(ハートマーク二つ。双子だから)」のコメントを添えて、自分たちのインスタグラムで公開しました。

 

 就任式には慣例の諸外国の大使は招かれませんでした。

 EU諸国、アメリカ、カナダ、ウクライナの各首脳、外相が「この就任式は非合法である。」と発表しました。

 それに対し、ベラルーシ大統領は、ここには問題はない、としています。 


現大統領6期目就任に反対する国民のデモ集会

2020-09-23 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 現大統領は11月5日までには絶対就任式をしようとするだろうと多くの人が予想していたのですが、予告もなくいきなり今日就任式が始まったので、驚いた内外の声が非常に大きいです。

 今回の就任式に反対する人たちは、急遽就任式反対デモ集会を敢行することに決め、今日午後6時にミンスク市内に集まるよう呼びかけました。

 午前中からすでにミンスク市内の一部の企業から電話がつながらない!という悲鳴が上がりました。

 

 午前11時ごろから就任式が大統領府でいきなり始まりました。盟友ロシアの外交官やロシアのメディアは招待されず、招待客も通常よりずっと少ないこじんまりした就任式だったようです。

 普通なら就任式のようすは国営テレビが生中継するのですが、実際には通常のドラマを流していました。家で連ドラをテレビで見ていた人は就任式が行われていることもしらなかったでしょう。普通は大統領が憲法の表紙に手を置いて、大統領に就任しましたと宣言する瞬間を国中の国民に見せるはずなのですが・・・

 

 今日はミンスク中心部にある多くの企業が就業時間を切り上げ、従業員に早めの帰宅を促しました。

 大学も夜学などの授業は中止しました。

 一方で、「外に出ると危ないから。あなたたちの身の安全を守るためですよ。」と国立技術専門カレッジの扉は閉められ、中にいた学生は外に出られなくなってしまいました。

 外に出してと教師に詰め寄る学生たち。

「今外に出たら治安部隊に連行される。それでいいの?」

と教師は説明しますが、窓から見た限りでは治安部隊も警察もいません。

「今私たちを外に出したら、デモ集会に行くと思ってるんですか?」などと抗議する学生たちの様子を学生がスマホで動画撮影し、ネット上で拡散。

「閉じ込められた!」と訴えています。

「危ないから保護者に迎えに来てもらいなさい。」と教師。

「もう成人年齢に達しているから自分で責任取ります。」と一筆書かされ、書いた学生だけが外に出られました。

 

 ミンスク英雄都市記念碑近くには数千人の人が集まり、時間とともに人数が増えているようです。

 そして身柄拘束が始まりました。

 60歳の女性が頭を治安部隊に警棒で殴られ、路上に倒れました。出血が見られ、ベラルーシ赤十字のボランティアが応急処置をして、すぐ救急病院に運ばれました。

 ミンスク英雄都市記念碑近くのプラネタホテルでは医療従事者が待機しており怪我人が出ると、そこへ運び込むように決めているようです。

 

 今日のデモ集会参加者に対する治安部隊の行為はひどいです。

 放水車が出動して、デモ参加者に放水を始めましたが、その水に黄色に着色されています。

 ちなみに今日のミンスク市内は快晴、気温も高かったです。だから水をかけていいというものではありませんが。

 

 たぶん地下鉄プーシキンスカヤ駅の近くだと思うのですが、護送車に数人がかりで引きずられ、両腕もつかまれてもう抵抗なんかできない男性(?)のお腹を治安部隊が拳で殴っています。

 

 警察署の留置所から担架に乗せられた人が運び出されたもよう。病院への搬送でしょうか。

 

 近くのショッピンブモール、ミンスクギャラリーに逃げ込んだ人を追いかけて、治安部隊の群れが店内へなだれこんでいます。

 地下鉄ネミーガ駅の近くで閃光弾が発射されたもようです。

 地下鉄の複数の駅が閉鎖されています。

 

 午後9時ごろ、治安部隊は催涙ガスをまきました。

 

 地下鉄ネミーガ駅の近くで、何かの発車音がして、その後一人の男性が身柄拘束されました。その後ろを歩いていた一人の治安部隊員の足元に他の男性が空の瓶を投げつけました。

 治安部隊員も毎日ピリピリしているのでしょう。逆上してその男性を捕まえようと追いかけました。

 周囲から悲鳴が上がり、男性は道の反対側へ。そこには多くのデモ参加者がいましたが、治安部隊も集まってきて、次々と身柄拘束が始まりました。

 

 午後9時半、ミンスク英雄都市記念碑近く一帯の住宅で、停電が起こりました。わざと電気が通じないように元から切られたようです。切ったのはもちろんデモ参加者ではないですよ。

 ミンスク市内で場所によりますがネット接続状況が悪くなっているようです。

 

 午後10時、ミンスク市内のあちこちの道路が封鎖され、通行のできる道路では午後10時であるに関わらず、渋滞が起こっています。

  渋滞の車から出てきて、音楽を流したり歌ったりしてデモを始めるドライバーもいます。

 デモ集会を支援するクラクションを鳴らしたドライバーの車に覆面姿の男たちが近づき(私服警察?)警棒でフロントガラスを叩き割りました。

 警察は「運転手は飲酒運転をしていた。」としています。

 他にも車の交通事故があちこちで起きているようです。

 

 夜10時を過ぎてもデモ集会が続いているので再び放水車が近づき、黄色の水を放水しました。しかし放水車は真後ろには放水できないので、わざと白赤白の旗を持ってゆっくり走る放水車の後ろを笑いながら追いかける人もいます。

 ミンスク市内中心部だけではなく、地下鉄カメンナヤ・ゴルカ近くでも放水車が放水を始めました。

 治安部隊に追いかけられて全力で走っていた男性が車道へ。そこには赤信号か(渋滞か)で停止している車の列。その中にヤンデクス・タクシーが。男性が後部座席に飛び乗ると、運転手は急発進。車道ではないところも走って逃げて行きました。

 映画の中の世界みたいです。でもこのタクシー、ナンバーから割り出されて後で犯罪者の逃亡を助けた罪とかに問われるのでしょうね。

 ちなみにヤンデクス自体はベラルーシから撤退することを決めています。

 

 午後11時、フェンスにくくりつけられていた赤と白のリボンを治安部隊が一本一本切っています。 

 

 ミンスク市内のセレブリャンカ地区でも閃光弾(?)が発射されたようです。この地区の住人は自分たちで治安部隊が入ってこないように道路を封鎖していました。

 

 ミンスク市内の地区ごとにデモ集会が開かれています。

 

 午後11時半ごろ、ネミーガ駅が開きました。

 

 日付が変わって9月24日になりました。夜中、人々は車道に大勢出て、治安部隊の護送車や放水車や軍用車両などが自分たちが住んでいる住宅地に入ってこないようにしています。

 


ベラルーシ現大統領が就任式

2020-09-23 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 ベラルーシの現大統領が、選挙で再選されたのを受けて、今日大統領就任式を行いました。

 今の任期は11月5日で切れるので、それまでに大統領選挙を実施、就任式を行わないといけなかったのです。

 しかし、今日就任式をすると、前もって公表されていなかったので、ニュースを知ってみんなびっくり。

 就任式の日時をどうして前もって発表しなかったのでしょう?

 その時間その場所へ反対する国民が押しかけるとでも思ったのでしょうか?

 

 一方で今日は午前中からミンスク市内の道路のあちこちが封鎖されて、車での移動は難しい状態だったのです。

 

 リトアニア政府は、大統領就任式は「こっそり」行われた、とし、エストニア政府は、この就任式は違法であると発表しました。

 他にも多くの国から、現大統領をベラルーシ大統領として認めない、という声が出ています。

 もちろん、祝福している国民や外国政府もあります。

 トルクメニスタンの大統領は真っ先に就任祝いの言葉を伝えました。この国も独裁で有名ですね。

 ウクライナ大統領は、今後のベラルーシ情勢のシナリオいかんによっては数十万人のベラルーシ難民が発生する、と警告しました。

 

 


ベラルーシのコロナウイルス感染者76357人。死者数796人

2020-09-23 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 9月23日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は76357人になりました。1日の新規感染者数は253人です。

 死者数は796人になりました。

 73564人が回復しました。

 175万件を超える検査数となりました。

 

 ベラルーシではコロナウイルスワクチン接種の希望者向けに予約を始めましたが、これが有料なのか無料なのかどこにも発表されていません。

 無料ではないということは有料でしょう。しかしいくらぐらいなのか情報がありません。