音楽の森とタイニーハウス

茨城県山間部のログハウス&音楽研修施設

SANGEAN WR-301 キッチン専用ラジオ

2023-04-07 | オーディオ
///////////////////////////////////////////////////////////

■Sangean WR-301 FMラジオ・Bluetoothスピーカー

日本のFMラジオの周波数に対応
・上質なウッドキャビネット採用
・スピーカーとウッドキャビネットを丁寧に調整したパワフルサウンド
・FMラジオ(ワイドFM対応)、Bluetooth接続、AUX-IN対応
・バンド、チューニング、充電LED搭載
・内蔵バッテリーで最大36時間連続の使用可能
・インテリアに馴染むカラーバリエーション

///////////////////////////////////////////////////////////

FMの感度は普通(良い)ですが、とにかく音が良い。
写真の左はおなじみのTivoli Audio チボリオーディオ / Model One ですが、
右のWR-301筐体のサイズは1/4くらいしかありません。

ですが、サウンドはチボリを凌駕するピュアオーディオレベルです。
低音のダブつきがありません。でも音声にはふくらみがあって、
FM放送のアナウンスが上手く聞き取れます。

音楽もファンクからクラシックまでOKかと。
でもBluetooth接続やAUX-INはあまりおススメできません。
FMに特化した充電式ポータブルラジオとしては傑作かと思います。

音の良さの秘密は薄い木材でできているキャビネットで、
これが振動して、ほんの少しブーミーなブースト感。
それを背面オープンバスレフで逃がしているのが抜けを良くしている。

弱点は価格が少し高いかな(1.3万くらい)

これはキッチンでご飯を作ったりコーヒーを淹れたりするときに
最高のパートナーとなりますね~(^_-)-☆

============================

Tivoli Audio Model One(オリジナル)

2022-05-02 | オーディオ
◎モノラル音源の楽しみとは?

防災ラジオは以前紹介しましたが、今回はハイエンドラジオ
Tivoli Audioを紹介します。

インテリアとしても人気があるTivoli Audio Model One。
あまりに高額(4万円近い)なんで、敬遠していましたが
初期バージョン中古がラクマに出ていたので買ってみました。
国産のポータブルラジオ3台分ってとこでしょうか。

プレートがゴールドなんでかなり古いかもですが、
オーディオ的なポテンシャルはすごく高いです。
全ての部品に手抜きが無いので、セッティング次第では
ハイエンドオーディオを超えてきます。

こういったアナログ機材を今風のデジタル機と比べて

「FMがチューニングできない」「AMまったく入らない」
「良い音?モコモコじゃん」「低音が出過ぎる~(>_<)」

などコメントしている方がいますが、良い楽器と同じで
いろいろと手を加えたり、場所に馴染ませたり(重要)する
と、しっかりとその能力を発揮します。

良い楽器もオーディオもポテンシャルが高いものほど、環境や
それを使う人によって「ダメダメ」になることも多いです。
安物は「常に50点しか取れないモノ」とも言えるでしょう。

まずラジオは置き場所がすごく重要。
高さは耳よりも上(重要)、どの方向に向けるかはその家次第。
それでもダメなら外部アンテナ使用(金属でなくラインがあるもの)
ちなみにマンションではAM受信は難しいです。

◎Tivoliはチューニングすれば本領発揮

本体のモディファイは以下がポイントです

1.低音はバスレフの穴をスポンジで埋めて調整
2.写真のように木製の板に乗せる(できれば1枚板のホンモノ)
3.アイソレーションを取る(スポンジに乗せる)

低音はバスレフの抑制が決め手になります。
アイソレーションは取らないほうが良い場合もありますが、
だいたいはドラムのシンバルスタンドに使う「CYMPAD」の
40×15を下に3つ(前に2つ)かませる。

自分の経験からですが...
スピーカーは固定せず、パッドに乗せるだけのフローティング
のほうが自由に振動できて、上手く鳴るかと思います。

木製の板は共鳴で音を柔らかくさせる。特にチボリは底にバスレフ
があるので、いろいろと試すことが重要。試行錯誤でやってみて、
上手く鳴らせた時に、やった~となるのがアナログの楽しみです。

「上手く鳴っている」というのはすごく微妙な感覚なので、
音程が分かるなどの耳が良いという音楽能力とは少し違んです。
なんというか空間に音がきれいに並んで響く感覚でしょうか。
これは日々の気温や湿度、自分の体調などですごく変化します。

Tivoli初期モノはBluetoothが付いていませんが、AUX入力があるので、
オプション外付けでなんとかなります。拡張FMも聴けませんが、
とりあえずJ-WAVE固定なので問題なし。

モノラルは上手く鳴らすのが難しいですが、ようは「メインの
音、つまり主役が音楽として聞こえる」ことが重要です。ステレオは
そういった音楽の主役がぼやけがちです。ステレオ(立体感)や伴奏の
華やかさで気が散ってしまい、本来の音楽が持つ音楽的なコンセントレーション
(集中力)が削がれてしまいます。

---------------------------------------------------------------------

※ビートルズは「モノラル」が基本

ビートルズの録音後のトラックダウンはまず「モノラル」バージョンを
レコードのマスター音源として仕上げていました。

プロデューサーのジョージ・マーティンがTD立ち合い、徹夜明けで
やっと終わって、帰り際にアシスタントにこういったそうです。

「俺クタクタだから、ステレオミックスは適当にやっておいて」


///////////////////////////////////////////////////////////////







邦楽用システムの「オーディオ開き」続きです

2019-03-18 | オーディオ
前回エントリーの続き、オーディオルーム(小型ログハウス)
メインシステムの反対側、つまり南側。7インチ、EP、SP盤専用
のサブシステムを久しぶりに鳴らしてみます。

これは日本語の音源専用に組んだシステムで、ものすごく安い価格の
オーディオ(っていうか昔のステレオや電蓄のイメージ)になります。

Vestax BDT-2000 + Shure SC-35C → DENON PMA-390Ⅳ
→ Ortofon Concorde 1614S

サブシステムは日本語の音声帯域にあわせたもので、オルトフォンの1614や
デノンの安価なプリメインは適役です。むちゃくちゃ安いBDT-2000はフォノイコ
内臓ですが、これがまたいい感じで鳴ります。

昭和の歌謡曲や長唄のシングル盤はローエンドの民生機器を対象にマスタリング
されていますので、お金をかけないほうが気分良く鳴ると思います。

B&WやARCAMはハイファイの雰囲気が気分を邪魔します。
ようするにジンガイさんが和服を着てるって感じでしょうか。
(ここまでは既出のエントリーから抜粋)

----------------------------------------------------------

※日曜日に久しぶりに鳴らしましたが、やっぱりめちゃくちゃ楽しいです。
外国製の鳴り方では絶対に出ない「和モノ感」つまり浮世絵の平面ビジュアル
みたいな鳴り方がすごく新鮮に聴こえます。ハイファイじゃないんですが、
ローファイでもない、ある種の音響的遠近法の無視って感じでしょうか。

オーディオ的に良い音で、音楽的にもおススメできるもの。昭和歌謡のシングル盤で
以下の2枚をご紹介します。

1.写真の真ん中に飾ってある「5匹の仔豚とチャールストン」安村昌子盤(ビクター)
すごく若々しくてチャーミングな歌が最高です。B面のAABC(アア・ビチ)も楽しい。

2.「島のブルース」三沢あけみ/和田弘とマヒナスターズ
めっちゃ音が良いです。マヒナの方々演奏も歌ももちろん上手。

追記 : 言い忘れましたが、Vestax BDT-2000はピッチコントロールがDJ機器並みに
可能でメジャーのコントロールとファインアジャストの二種類ができます。
メジャーのほうを最大にすると78回転のSP盤にも対応できます。また、つまみをグルグル
回すといろんなこと「帰ってきたヨッパラライ」みたいなことができて大笑い。

あるいは、ファインピッチ可変をうまく使うとレコード演奏のオリジナルのピッチ(440Hz)
を合わせられる(近くにピアノがあるので確認)ちゃんとしたオリジナル演奏の原型が
探せます(昔のレコードはマスターテープ作成の時に少しピッチを上げていることが多く、
多分いろいろな「粗=あら」が消えるのを意図しているのかと思いますが、音楽的には
オリジナルの演奏ではありません)

◎こんな素晴らしいプレイヤーを創ったVestaxですが今は廃業...誠に残念です。




やっと「オーディオ開き」の季節

2019-03-17 | オーディオ
12月から3月初頭はマイナス気温で極寒。
毎年オーディオルームはクローズしています。

なぜか?アナログ盤が寒くて硬くなってしまい
針のトレースが上手くいかないから。

摂氏10度くらいからなんとかOKですので、
オーディオ開きということで鳴らしてみました。

レオニード&フレンズの影響でシカゴのベスト(国内版)
とカーネギーホールのライブ(4枚組、USA版)を聴いて
みましょう。

カートリッジはSHURE N97HE。47系よりアタックが柔らか
で、サ行もしつこくありませんが、パンチはあります。

それにしてもこの当時のCBS SONYの音盤は音がダメ?(>_<)
SX68とかなんとか?はカッティング時のリミッターでハイ落ち
してると思いますが、いかがでしょうか。

当時は中学生だったんですが、六本木のCBSソニーによく
仕事で行ってました。(新譜の音源の視聴~意見交換など)
モニター仕事ですね。都会ならではのバイトなんですが、
さすがに中学生にギャラは出せないので、一回につき
CBSソニーのレコードで好きなものを一枚もらえると
いう仕組みでした。

このブルーに星がいっぱいのシカゴのベスト盤はその時
のギャラで、とても好きなレコードです。今聞いても勢い
があって、アンサンブルが熱を帯びています。でもいま
聴く(見る)ならロシアン・シカゴビッチですね。YouTube
のコメントでも「オリジナルよりいい!!」などなど。

レオニードたちはコピーバンドというよりは、マスターピースの
リプロダクションであって、ベートーベンの交響曲をベルリン
フィルが演奏するのと同じかと思います。ロックの名曲も既に
半世紀を経過して、音楽の文化的遺産として演奏される時代に
なったような気がしています。



iphone SE、DAC、イヤフォン探し

2019-03-02 | オーディオ

<iphone SE、DAC、イヤフォン探し>

ポータブルの音楽プレイヤーはiphone SEが便利で最強です。

現在のスマホはiphoneの2台持ちで完全同期しています。
あ、LINEは同期ダメですけどね~(@_@)

1:iPhone XS Max 256GB
2:iphone SE 128GB

どうしてSEがいいのか? もちろん小さい、軽いなど
ミニマルの魅力は当然ですが、容量128GBが発売されたから
です。これを音楽プレイヤーとするとCDをWAVで100枚は楽勝
に入ります。

<SEは実はlightningイヤホンが使える>

iPhone SEは旧スペックのイヤフォンジャックがあるので
そちらにステレオミニジャックのイヤフォンを差している人
も多いかと思います。でも実はlightningイヤホンも使えます。

「でもlightning端子ってデジタル出力じゃないの?」
もちろんそうですが、SEの端子もデジタル音声が出てます。

「え?どこでアナログ変換してるの?」そう思いますよね。
これはすごいことですがイヤフォンのライトニング端子の
根元のところにマイクロDACチップが入っています。

アップル純正のlightningイヤホンはかなり優秀で、上記の
内臓DACも必要十分な仕事をしています。イヤフォンジャック
との比較でも、音源の分離、クリアー、情報量の多さは認め
られますし、スマホカバーをつけていてイヤフォンが刺さら
ないことも回避できます。

<音楽再生中は充電ができない件>

これを回避するには外付けのDACが必要です。
こちらで使っているデバイスは以下です。

1.AAW ACCESSPORT iOS専用ハイレゾ対応DAC搭載オーディオアンプ
2.Etymotic Research ER4 マイクロプロイヤフォン
3.Anker PowerCore Fusion 5000 (5000mAh モバイルバッテリー搭載 USB急速充電器)

このシステムだとイヤフォンがハイエンドなのでお高いですが、
オーディオファイルの諸氏でも十分満足できるかと思います。
WAVファイルならハイレゾとかオーバーサンプリングは必要ないかと。
単なるモバイルツールですからね~外で聞くならこれで十分です。

ちなみにノートパソコン用の外付けDACは「ARCAM rPAC」を使用しています。
重いのが難点ですが、音楽表現のクオリティーはとても高いDACです。

以上、ご参考になれば幸いです(^^)!





月食+陰翳礼讃=クラウス・オガーマン

2018-01-31 | オーディオ
皆既月食の夜。
マンションのベランダから見上げるとそこは谷崎潤一郎の世界。
巷に広がるLED照明とは真逆のまさに陰翳礼讃の耽美な夜。

「障子が、薄明かりの中でその向こうの人や風景を見えるような、
見えないような曖昧さの中に感じることが出来るのと同じように、
内でもなければ外でもないという縁側に、空間を仕切る意識が希薄な
日本家屋空間独特の曖昧さの構造を見るという文化論も語られる。」
(ウィキペディアより)

縁側とは「家の中=人間の世界」そして「家の外=神の世界」
その曖昧な場所が縁側。マンションのベランダも「モダン縁側」
人と自然の神世界との「縁を結ぶ」交歓の場所なのでしょう。

そんなロマンティックでスピリチュアルな夜にはクラウス・オガーマン。
ストリングスの複雑なハーモニーは陰翳礼讃と癒しの縁側。
「音楽のトランキライザー」でしょうか。

※Claus Ogerman - The Man Behind The Music

故人となったクラウス・オガーマンのベスト盤。
4枚組CDと豪華ブックレットが付いた企画ものですが、
プレス数が少なく、貴重盤になっているようです。
Amazonなんかでたまに中古を見ますが、ん万円???

オガーマン関連はLP.CDほぼ持ってますが、オーディオが
「陰翳礼讃」で鳴るかどうかの自分のリファレンス音源になってます。

CDのほうがうまく空気感が出ることが多いですが、アナログで
上手く行くと「桃源郷=うっとり恍惚」状態になりますよ。

パワー感のあるアンプや真空管はNGかな。英国のArcamは
そもそもが「陰翳礼讃」系統の鳴り方なんで適役かと思います。

アナログレコード復活、CD、アマゾンプライム

2018-01-01 | オーディオ
2018年、あけましておめでとうございます。
本年は更新のペースを上げてエントリーを増やすよう
がんばろうと思います(ほんとか~?おい)

昨年から急にアクセスが増大する日があって、「なになに?」
ってな感じなんですが、アクセスキーワードが「M44G」なんか
のアナログオーディオの記事が原因らしいです。アナログ回帰が
よく言われてるのと、SONYがこのデジタル時代にノイマンの
カッティングマシーンを中古で買ったなんていう情報もあって、
みんな本気なのかな~と思っています。

まず理解してほしいところですが、音楽って「オーディオ的に良い音」
が必ず気持ちに刺さるわけではないんですね。作品として価値がある
ものは、レコードでもCDでもAMラジオでもなにか音楽として魂に
触れる「単なる音ではないなにか不思議な力」が感じられるものです。

男って馬鹿?なので、スペックや道具のほうに気を取られて、音楽の
本質的なスピリチュアルな部分を忘れてしまうことが多いようで、
そういった意味では女性の直感や組合の方々(マツコなど)のほうが
耳が良いと思います。

音楽は何気なく気持ちの隙間に「ぬる~」って入り込む瞬間があり、
「よし、気合いを入れてアナログレコード聴くぞ~」なんて
意気込むと。その隙間(すきがあること=ボーっとしてる感じ)
が塞がれてしまってスペック耳に変化してしまいます。

戸外で風を感じる瞬間でしょうか?「あ、いい風.....だな」
普段意識の外にある自然のささやきが聴こえる瞬間ですね。
よし風を感じるぞ!って台風の中を走り回らないのと同じです。

音楽には「無作為の出会いの美」があると思います。
そういった意味ではオーディオルームやハイエンドの機器
は「よし聴くぞ!」がとにかく前提にありますから、前述のように
難しいことになっちゃう気がします。

つまり日替わりで変化する「気分、感覚、偶然」が音楽の聴こえ方
を支配しているっていうのがアナログ回帰のキーワードじゃ
ないんでしょうか。

でもオマエもやってんじゃないか~って言われそうですが、
自分は職業として音楽をやっている関係で、研究機器としての
メインのオーディオ(科学者の顕微鏡のようなもの)はセット
していますが、本質的な音楽との出合いはすべて偶然です。
そのために自分の居るすべての部屋やオフィス車にそれなりの
機材を置いていろんなソースを鳴らしています。

んじゃどうやって出会うんだ?...究極の選択ですが、ラジオと
アマゾンプライムミュージックが最強のツールなんじゃないで
しょうか。音質に気を取られない、でもある程度まともな音で
聴感ボリュームが一定(すごく大事なファクターです)これが
音楽との出会いの確率(幸福ビンゴ)を高めるには最適な気が
しています。



「SDトランスポート」驚きの実力

2015-07-07 | オーディオ
オーディオネタをひとつ。
ヤフオクで買った中古の中華製のSDトランスポート。
ようするにSDカードで聴くWAV専用ポータブル機。
(QLS社のQA350)

自分はCDからWAVファイルでitunesにライブラリ化
しているので好都合かなと。1万円台なんでポチっと。

驚愕ですね…。まずはビヨンセのリミックスを聴いてみましたが、
デジタル音源のループの切れ目が聴こえてしまい目が(耳が)点に!
ちょっと脱帽ですね。この流れで禁断のイヤフォンも購入(ER4S)。
ここまで行くと「音の顕微鏡」的なクオリティーかと。

CDトラポにおけるジッターが無いとこんなに解像度が上がるの?
電池駆動なんで電源ノイズも無し。ライツのレンズみたいです。
DAC ChipはWolfson WM8740。山にあるARCAMのCD73とおんなじ。
聴きなれた好みの空間表現です。もうCDPでは聴けないかも…。

ヘッドフォンアンプも秀逸でHD600でもボリューム4くらいで
爆音です。液晶表示がほとんど役に立たないことを除けばコスパ最強。
選曲がアナログボタンなんでカーオーディオにコネクトしても超便利。

巷ではハイレゾが進化フォーマットとして喧伝中ですが、これだったら
CDの16bit44.1Kフォーマットでも十分じゃないでしょうか。
久しぶりにCDフォーマットと中国の実力を再認識ということで…。


Harry Connick Jr - She のアナログ盤

2014-06-06 | オーディオ
北千住の東急ハンズに石鹸シャンプーを買いにいったんですが、
どういうわけか店の真ん中に中古レコードの特設コーナーがドーンと。
何十年ぶりにレコードを30分ほど手繰りました(指が痛い)

ブルーノートの列は特に目ぼしいものがなく値段もお高い。
「あ~こりゃハズレか」と安売りコーナーへ。
ありました~ Harry Connick Jr - She のアナログ盤。
カットアウト盤でシュリンクなしですが、センタースピンドルの周りの
「ヒゲ」跡もないのでほとんど新品でしょうか。

ニューオリンズのミュージシャンを従えて録音した1994年の作品なんですが、
この時期はほとんどがCD。アナログ盤を探すのはけっこう難しいですね。
録音も素晴らしいもので、スタジオのルームアンビエントが楽しめます。

特筆はジガブー・モデリステのドラムソロが聴けるところ。
「Here comes the big parade」のドラムソロ(ラインプレイ)ですが、
フレーズソロばかり聴いている耳ですと「このおっさんはなにをやってるんだ?」
となっちゃいますが、ジガブーは曲のコード進行をドラムで演奏しています。
一緒にテーマを歌ってみればわかりますので、このおっさんの凄さをぜひ感じて
いただきたく思います。(おっさん呼ばわりはこの業界でのほめ言葉)

ちなみにジガブーは1990年にニューオリンズのドラムコンベンション「PASIC」
で至近距離で見ましたが、クリニックの演奏前にこんなことを叫んでいました。
「いいか、いろんなドラマーがオレが創ったドラムパターンをかっぱらって
金を儲けてるんだ~!いまからオレがホントのファンクを聴かせてやるぞ!!」
観客全員→「イェーーーーーイ!!!!」
※近くにいたLA系のドラマーがそーっと逃げていったのを目撃(涙)

で、レコードいくらで買ったの?→ 500円(値段かくにん! よかった)

SHURE M44G、M44-7 モノラル再生

2013-12-23 | オーディオ
レコード再生&カートリッジについての雑感。
オルトフォンMCも手元にありますが、まず表題のSHURE2種類で十分でしょう。
パワー感、音圧と粘り、キック&スネアドラムのスピードなど費用対効果は
最強です。こちらのは俗に言う「カモメ」ビンテージ。っていうか30年
くらい使ってる日用品。針交換=3000円程度で楽しめます、現行品でもOKですが
個体差があるような気も…(DJ仕様になって変わった?)いずれにしてもアナログ
LPの再生は入り口=カートリッジと針の組み合わせから考える方が簡単かと。

今っぽく鳴らす方法ですが、M44G、M44-7はパワーがあって骨太な石系
アンプだと(マランツなど)スピーカーに張り付いたような音になりがち。
その昔はJBLとマランツ等でM44系を鳴らすのがジャズ、ロック、R&B
再生の定番で、自分もそんな機材に夢中でしたが、今日ではかなりオールド
スタイルな鳴り方という気がします。骨太だけど立体的に鳴る空気感が欲しい
場合は「米国+英国」のミックスでしょう。ARCAMなど英国系のアンプは
こいつらのエグさを中和するので良い結果が出ると思います。

さて写真左はステレオ再生用のThorens TD2001/TP90 でM44G(OLD)+純正針。
LP12などと同様のフローティングですが、出てくる音の立体感は驚愕モノです。
楽器と同様にプレイヤー自体が上手く「鳴る」ので、B&Wと組み合わせると
ジューシーでエロティックな音になります。クラウス・オガーマンの「Gate
of Dreams」などをアナログオリジナル盤で聴くとあっという間に桃源郷へ。

でも欠点もあるんですね、80年代以降のジャズフュージョンではマルチトラック
レコーディングでステレオ効果がトラックダウン時点でもかなり意識されている
わけですが、50年代ジャズで「2トラ1発またはモノ録音」の気合が入った点音源
を聴くにはガッツがでませんし、スカスカな音になることも。このあたりは繊細な
フローティングプレイヤーの弱点のような気がします。
そんなわけでモノラル用には以下の専用プレイヤーで。

写真右はLINNのLP-12ではありません。ある方が改造したもので特注の鉛板が
入った黒壇のキャビにベルトドライブプレイヤーを移植したもの。
アームはユニバーサルですがメーカー不明です。M44-7(OLD)にJICO製のモノ針
(N44-1)をマウント。この針は44Gより44-7のほうが良い結果が出るようです。
モノラル結線はなし。(ディスクユニオンで針購入可)

リジッドのプレイヤーは昨今あまり評価が高くないようです。一般的な音楽再生
では高音と低音のわずかな時間差が違和感になりますが、ジャズのモノラル盤に
関してはこのあたりのタイミングがソリッドになるため、リジッドタイプが合う
ように思います。こういったことは楽器の世界観と同じで、ドラムセットでも
シェルの厚さや共鳴についての議論が常にあります。楽器のサウンドやオーディオ
再生には時代的な傾向や流行がありますので、これらの嗜好は当事者がどのような
キャリアの上で今に至っているかがポイントとなります。

実際モノラルのジャズLPはすごい音が出るんですが、ほとんどの方は汎用の
ステレオ針で聴いて「ふーん、古いしあんまり音良くねーな」ってなことで見放
しているのがほとんどでは?ステレオカッティングモノ(ややこしいですが、例の
針の太さと溝問題)だとしても、それほどグルーヴに問題は生じない気がします。
ステレオカッティングステレオをトレースするとかなり攻撃的な音になりますし
、グルーブを痛めるかもしれませんので止めた方がよさそうです。
もちろんステレオで聴くと素晴らしい近代のアルバムもたくさんありますよ~。
では今日はそんなところで…。