bowbowのゆううつ~Returns

双極性障害Ⅱ型(躁うつ病)サバイバー&共生模索中のbowbowの日常。

精神障がい者の主体性と病気の複雑な関係。

2011-06-08 14:22:13 | 双極性障害・躁うつ病

双極性障害でもよく「病人自身が主体的に治療に関わることが大事」といわれる。

それはその通りだと思う。

しかし一方で調子の悪いときとか「主体性ってなんだろう?」とも思ってしまう。

 

精神障がいの場合、病状が悪く「自傷他害のおそれ」がある場合には、家族同意や警察等を含む強制の措置入院(患者の主体的意思表明では退院できない)になる。

患者本人は主体的に治療に関わっていても、何らかのストレスがかかったり双極の波の中で病状が悪化すれば、「強制入院」ってなことも起こる。脳の病気であるので「理性」や「人格」を元にする「主体性」と「病状」はどうしてもクロスオーバーしてしまう状況がある。

自分自身で判断不能な病態もある精神障がい者の「主体的治療態度」はなんとも複雑で難しいと思う。

追記:よく考えると上述の問題は社会学者・立岩真也氏の「弱くある自由へ」や 「私的所有論」の問題意識に近いかもしれない。健康な人から見た「自己決定」とか「主体性」は「強くある」ことがごく当たり前に前提されている。悪い言い方をすれば「弱い状態から強くなる」ことが期待される。何もボクは治療に後ろ向きでいいといいたいわけでもない。興味のある人はネットで岩立氏のインタビューやレビューを見てください(フーコーやイリイチも近いかな?脱構造?)。