日曜絵かきの散歩道 “doucement,doucement”

日曜絵かきは楽しくて孤独 青空に誘われてつい散歩に
“ドゥスモン、ドゥスモン(ゆっくり、ゆっくり)”

異人たちのルネサンス −ダ・ヴィンチが描いた記憶−

2018年10月17日 | Memories of ZUKA
特に絵画に詳しいというわけではないけど
日曜絵かきの中年としては
かのダ・ヴィンチ主人公の物語には
大いに興味があった



芸術家を描いた作品といえば
モンマルトルが舞台の
2004年星組公演『1914/愛』を思い出す

今回の舞台は
15世紀のイタリア フィレンツェ



あの髭を生やした
自画像の老人のことはしばし忘れて
若くて容姿端麗な
レオナルド・ダ・ヴィンチのいる世界へ…



ゴタクを並べる前に
配役表と





ロビーの壁のポートレートを
ダーッと



左から
ローマ教皇/ミラノ公
ロザンナ(酒場の女将)
クラリーチェ(ロレンツォの妻)



ルイーザ(ヴェロッキオの妻)
ペルジーノ(工房の仲間)
酒場のベリーダンサー



レオナルド・ダ・ヴィンチ
フランチェスコ・パッツィ
(メディチ家と対立する一族)
ヴェロッキオ(工房の親方)



グイド(フィレンツェ司教)
ロレンツォ・デ・メディチ
(メディチ家の当主)
枢機卿



シスター
ボッティチェリ(工房の仲間)
酒場の歌手



公証人
ジュリアーノ・デ・メディチ
(ロレンツォの弟)
クレディ(工房の仲間)



イザベラ
(ミラノ公の令嬢/ジュリアーノの婚約者)
シニョレッリ(工房の仲間)
カテリーナ
(ロレンツォの愛人/レオナルドの幼なじみ)



レオナルドの少年時代を
『天は赤い河のほとり』で
ティトを演じた愛海ひかるが演じてる

天彩峰里演じる
サライという少年も登場して
本当のイタリアの少年みたいに見えて
かわいらしかった

物語の冒頭で
少年のレオナルドと
少女のカテリーナが
鳥かごの小鳥を逃がす

成長したレオナルドは
カテリーナと再会するが
ロレンツォの愛人となったカテリーナは
かごの中の鳥のような日々を送ってる



『赤い河』では
元気いっぱいの女の子を演じた星風まどかが
一変して
どこか悲しげで
謎めいた微笑みをたたえた女性を演じる



今回の真風涼帆×芹香斗亜は
飛ぶ鳥を落とす勢いのメディチ家当主と
そのメディチ家に召し抱えられた画家の関係

優しげな印象のレオナルドと
圧倒的な強さでグイグイいくロレンツォは
『天は赤い河のほとり』の
カイルとラムセスを思わせた



ロレンツォは嫌なヤツだけど
芹香斗亜が演じると
やなヤツかっこいい



第1部がショー
第2部がお芝居だったから
1本物のようにフィナーレが付いた

トップスターと娘役たちが踊ってるところへ
男役たちが大階段を降りてきて
群舞が始まるというのは
『エリザベート』と同じパターン
ゾクゾクする

大階段にスタンバイした男役たちの中で
1人スポットライトを当てられた
芹香斗亜のかっこよかったこと

髪を乱しながら踊る姿に
釘づけになってしまった



またまた全開
2番手大好き中年の乙女心

事あるごとに
芹香斗亜は宙組に組替えになって
よかったんだなあって思う



いつもとは逆に
展開の早いショーのほうを先に観たから
お芝居はちょっとスローテンポに感じた



物語の冒頭で
ダ・ヴィンチ作
「岩窟の聖母」が登場する

謎めいた微笑みといえば…のあの絵を
思い浮かべながら
物語の行く末を見守ることになる

真風ダ・ヴィンチときたら
画家なのに
剣を振り回して戦ったりもする
手を怪我しやしないかと
ハラハラさせられた



はたして
誰もが知るあの絵は
描かれるのか…



・ 。..・ 。..。・・.。...。。・ ・。...

またしても朝アップを逃し
残業前の休憩時間に覗いた
宝塚歌劇HPのニュースで
愛月ひかるの専科異動を知った

愛ちゃんが宙組からいなくなるなんて…
人知れず涙した中年の乙女心

−本朝妖綺譚− 白鷺の城

2018年10月16日 | Memories of ZUKA
日本物よりは洋物のほうが好きだし
ショーといえば洋物と思ってるので
日本物か〜
しかもショーがか〜
となってた

そんなマイナス感を
『白鷺の城』は
見事にくつがえしてくれた



開演直前
舞台いっぱいに描かれた
白鷺の背が現れた

その左右にも白鷺の翼が





大きく翼を広げた白鷺は
ちょうど真ん中が隠れてるので
頭がないみたいだななんて思いながら
眺めてたら

ショーが始まってしばらくすると
背が真っ二つに割れて
白鷺が飛び立った



そんなふうに映像も使って
大きな満月を見せたり
その満月に月食が起こったり

上から幕が下りてきて
見事な枝垂れ桜が現れたり
それがまたストンと落ちたりして
テンポよく場面が変わった

音楽も
THE日本物な感じではなくて
洋物を聴いてるのと
変わらない感覚で聴けた
CD出たら買っちゃおうかなってぐらい
よかった



2016年花組公演『雪華抄』を
思い出しながら観たわけだけど
歌だけでなくセリフもあって
ストーリー性が高かった

ストーリー仕立て大好き
中年の乙女心



時空を超えて
何度もめぐり逢い
惹かれ合う
陰陽師と妖狐 玉藻前







日本物の代名詞のようになってる
専科の松本悠里の舞

セリフというか
心の声のようなものが聞こえる場面もあって
拡張された声が
いかにも狐の権化らしく響き渡った

大昔に観たアニメ映画の
美輪明宏の声を思い出した
中年の私



そしてそして
初めて見る真風涼帆の日本物

ポスターは
松本悠里が小さく写ってる以外
『異人たちのルネサンス』一色だし
ムービーも見てなかったから
幕が上がって初めてその姿を見た



これがなかなかの凛々しさで



人気作品再演の間に挟まれて





宙組大丈夫?って思ったけど
そんな心配は無用だった



・ 。..・ 。..。・・.。...。。・ ・。...

当ブログ
下手の長ブログを少しでも簡潔にするため
敬称略となっております

上から目線チックで堪忍!

『マカン・マランみたび』読了

2018年10月15日 | 
毎日ちびちびと
チョイ読みを重ねてきた
『きまぐれな夜食カフェ
〜マカン・マランみたび』を読み終えた



第2話の主人公は
香坂省吾 27才

料理人を目指して行き詰まってる
1作目だったか2作目に登場した
ライターのさくらに連れられて
マカン・マランを訪れる

第3話は
中園燿子 47才

海の見える高層マンションに住む奥様だけど
離婚を控えてる
夫の提案で開く離婚披露パーティーのための
ドレスを作りに
マカン・マランの昼の顔
ダンスショップ シャールを訪れる
シャールとは実は古い付き合い



物語は春に始まり
季節はめぐって
第4話で冬になる



最終話の主人公は
意外な人だった
瀬山比佐子 77才

マカン・マランから目と鼻の先の
古い木造アパートに住む独居老人
厳密に言うと
この話の中で76才から77才になる
そろそろ終活しなければと
エンディングノートを書く



1作目から登場してる重要人物で
もうとっくに主人公として
登場したと思ってた



第3話の中で
自分の本心を隠してきたと言う燿子に
シャールが言った言葉にじんときた

どれだけ意に沿わないことを
しなければならなかったとしても、
自分の本心の隠し場所さえ
ちゃんと分かっていれば、
人は案外、自分の道を歩いていけるものよ。

ドラァグクイーンになる前は
エリートビジネスマンだったシャールが営む店
マカン・マラン

行ってみたい







『MESSIAH』千秋楽ライブ中継

2018年10月15日 | Memories of ZUKA
今朝
『MESSIAH/BEAUTIFUL GARDEN』
千秋楽ライブ中継の感想を
アップしようとしたら
またまた
アップできないアワーに入ってしまって
そうこうしてるうちに
花組トップ娘役
仙名彩世の退団が発表された



大劇場で2度見ヅカしたメサイアガーデン
3度目も言うことなしに楽しめた

お芝居はもちろん泣いたし
ショーでもまた
「ETERNAL GARDEN TAKARAZUKA」に
泣かされた

『MESSIAH』で
まさかの花組ポーズが出た
四郎と多聞丸&不動丸再会の場面に始まって
『BEAUTIFUL GARDEN 』のいたる場面で
花組ポーズの大出血サービスだった

桜舞しおん 新菜かほ 天真みちる
3人の退団挨拶が終わった後の
カーテンコールでも
天真みちるの掛け声に合わせて
劇場とライブ中継会場の観客も一緒に
花組ポーズをした

花組 最高!

心からそう言いたくなるくらい
今日の花組は最高だった

ショーのテーマが花だったせいもあってか
花を見るような気持ちで観てた

どんつきの庭のガーデナーさんいわく
今年の花は今年限り
今舞台で咲いてる花も
いつかはいなくなって
また次の花が
咲き継いでいくんだなあと思って

トップフラワーの明日海りお
お芝居ではバッチリだったのに
終演後の挨拶ではカミカミだった
そのくらい全力投球したんだろうなと思った

花組全員が集合するのは
今日が最後だからと
最後のカーテンコールは
こんな言葉で締めくくられて
笑わせられた

よいお年を

ショーでは
サマーソングも歌われたのにね

この日は特に
息ぴったりに感じたトップコンビ
いずれは揃って退団するとばかり思ってた

仙名彩世が
退団者の新菜かほを
切なげなまなざしで
見守ってたのが印象的だった
自分の退団する姿を重ねてたのかな

トップ就任まる4年の明日海りお
もうこれからはどれも
プレ退団公演というつもりで
観ようと思ってたけど
とりあえず忘れていいのかな?
退団の2文字

文字ばかりになってしまったので
ぐでさんで水増ししても
いいですか?





ちなみに
今日引いたたなくじは
こんなんでした



昨日のぐでさんに読ませたいかも





・ 。..・ 。..。・・.。...。。・ ・。...

当ブログ
下手の長ブログを少しでも簡潔にするため
敬称略となっております

上から目線チックで堪忍!

判決、ふたつの希望

2018年10月14日 | 映画
この映画を観た



毎度おなじみ休日出勤を終えて
家でゆっくりしたい気持ちは
山々だったけど

観てよかった



映画として
すごくおもしろかった
感動した



ちまちまと
狭い世界で日々暮らす自分が
中東の国レバノンの現状と
その歴史に目を向けることができた



建設会社の現場監督をしてる
パレスチナ難民のヤーセル

ちょっと
トミー・リー・ジョーンズに似てた
缶コーヒーのCMの
ヘルメットかぶった建設現場の人
みたいなのが記憶にあるからかな



もう1人の主人公
レバノン人のトニーは
車の修理屋を経営してる

ヤーセルの車が故障する場面があって
観客は皆同じ期待を持って
画面を見つめたことと思う



それぞれの妻が
またいい

妻をまじえて4人で話せば
裁判なんかしなくても
解決したんじゃないかと思っちゃう





そして
法廷で激しく戦う
被告側の弁護士と原告側の弁護士
2人は実は…





原告人トニー vs 被告人ヤーセル
最後に勝つのは…



雨降って地固まる