58. それが浮世の定めなら

 　　　　
          58.　それが浮世の定めなら

    人生には　何度か岐路に立つことがある。　

「右か？あるいは左か？」「Yesか？Noか？」
「複数の選択肢からどれを選ぶか？」　

　　　　　　　　　　　　　　

選択の対象は　学問であったり、遊びであったりする。
進路であったり、恋愛であったりする。　
仕事であったり、家庭であったりする。

思い通りになったこともあれば、そうでないこともあった。
失敗ばかり　積み重ねてきた気もするし、
上手くいったことのほうが多かった気もする。

　　　　　　　　　　　　　　

振り返ってみると　ずいぶん遠回りして来たようでもあるし、
最短コースを歩んで来たようでもある。

もし誤った選択をしてきたことが判ったとしても
もと来た道の　ふりだしには　いまさら戻りたいとも思わない。

もと来た道を戻って行って　その時の岐路に立って　
以前と違う道を選択できるチャンスを与えられたにしても　
結果はたいして変わらない気もするし…。

　　　　　　　　　　　　　　

親はなぜ　子供に口うるさく言うかといえば
出来れば　我が子には自分と同じ誤った選択だけは
させたくはないからじゃないのかな。

だから　いつでも　迷ったときは　迷わず家に戻っておいで。
父なら　こうするだろうと　意見は述べるかもしれない。

父は決して「ああしろ・こうしろ」と　言う気はないからね。
いつも言っているように　最終的に選択するのは　君たち自身だよ。

　　　　　　　　　　　　　　

タイムマシンがあって「過去に戻れたら」と　思うことも
人間誰しも　一度や二度はあるかもしれない。

物事は　やり直すことは　出来るかもしれないが
決して過去には　さかのぼれないよね。

それが浮世の定めというやつなんだ。

　　　　　　　　　　　まあ　色々あるよ　人生だもの。

　　　　　　　　　　　　色々あるよ　人間だもの。


　　　　　　　　　　　　　　

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