普段何も言わなくともお昼の用意をしてくれるカミサンが
「ダシを取って」という。こういう時のお昼は「ニューメンか
うどんかそば」の何れかに決まっている。
料理の腕前はカミサンには敵わない、何故かお昼の時だけたまに
ダシを頼まれる。僕が取るダシは「鰹の荒削りと羅臼昆布」から取る
カミサンが居ないときの為に独り分の大きさに切った昆布をタッパに
入れて保存している。鰹の荒削りも大体置いている。
出汁は僕が取った方が美味しい・・と言うのである。
照れる話だが、頼まれたら断る理由もないから、二人分約800ccの
ダシを取ることにした。10cm角の昆布を二枚、水洗いをして水分を
取り、1000ccの水を入れた鍋に入れてから火を入れる。
沸騰する前に火を止めて約5分、昆布を取り出してから火をつけ、鰹節を
30g程度入れ弱火で10分煮込むと、大体良いダシが取れる。後は薄口
醤油と旨口醤油とで味を調えたら、めんつゆは完成である。
何時もの通り作ったつもりだったが、可成りいい出来に仕上がって
いた微妙な火加減か醤油の塩梅か、兎に角旨いうどんが食べられた。
・・と、ココまでならどこの家庭にも有る話だろう。
僕はダシを取った残りの昆布を細く切り、荒削りのの鰹節も食べ易い
大きさに切りお皿に盛って食卓へ。乾燥させて「フリカケ」を作る手も
あるが、大抵はそのまま食べる。ご飯のおかずにするときは醤油を
かけるが、今日はうどんだったのでそのまま頂いた。
時には夕食時のお酒のつまみにしたりして、兎に角ダシを取った残り
のものも全部食べる。
同じ材料で取ったダシでこんなに違いが出ようとは、常にこの味が
出せる人がプロの料理人になれるのでしょうね。僕のようにマグレ
で旨いダシが取れても自慢にはなりませんね。