皇居の落書き

乱臣賊子の戯言

「ゆるがせにしてはならない」の闇、そして統一教会

2024-09-23 22:04:52 | 皇室の話(3)
皇位継承の在り方に関する政府の有識者会議の報告において、「今上陛下から秋篠宮皇嗣殿下、次世代の悠仁親王殿下という皇位継承の流れをゆるがせにしてはならない。」ということが示された。

この「ゆるがせにしてはならない」というのは、相当に気持ちの悪い表現である。
そこにはむき出しの情念が込められており、必ず、その主体となる特定の存在があるはずである。
それが誰なのかが分からないという気持ち悪さ。

また、「ゆるがせにしてはならない」というのは誰にあてた命令なのだろうか。
我々日本国民なのだろうか。

皇室典範は、所詮は法律であり、その改正にかかる最終決定権は主権者である日本国民にある。
その日本国民に対し、「ゆるがせにしてはならない」と命令を発するというのは、いったいどういうことなのか。

そもそも、「ゆるがせにしてはならない」という言い方は、天皇陛下に対して失礼である。
「ゆるがせ」というのは、要するに愛子内親王殿下の皇位継承を意味しているのだろうけれども、天皇陛下に対して尊敬の念を抱いている者であれば、そういう言い方はできないはずである。

以上のようなことから、「ゆるがせにしてはならない」の情念の主体について、自らを天皇陛下よりも上位にあるとみなしている者であろうということが推測される。

謎は深まる。

この「ゆるがせにしてはならない」について、統一教会の世界日報に似た表現が用いられているという話を聞き、早速調べてみたところ、それは確かに存在している。

衝撃的である。

令和6年5月13日付け世界日報「【社説】皇位の安定継承 「男系男子」を揺るがすな

皇位継承の議論に関心のある方は、是非、この世界日報の記事を読んでみて欲しい。
内容は、安倍系保守そのものなのだが、非常に良く書けている。

皇位継承の議論につき、かつて男系派は、女系容認は共産党の陰謀だということをよく言っており、ベクトルとしてはその逆のような話なのかもしれない。

しかし、この世界日報の記事を読むと、何かの陰謀のために借り物の思想として男系を主張しているという感じはしない。
いわゆる保守系の書いたものよりもよく書けており、借り物ではなく、本物という感じがするのである。

他にも以下のような記事もある。

令和6年5月22日付け世界日報「【社説】皇位安定継承 皇族数確保は「皇統」前提に

これは筆者の主観であるが、産経新聞よりもよく書けているように思われる。

なかなか恐ろしい話だ。

現在の皇位継承の在り方に関する議論は、統一教会の影響を受けているのだろうか。

統一教会が「ゆるがせにしてはならない」の主体であるとすれば、日本国民に対して命令するのも、自らを天皇陛下よりも上位にあるとみなしているとしてもおかしくはない。

つじつまは合ってくる。

そしてその内容は、政府にとっても都合がよく、もしかすれば皇室の一部の意向にも沿うということで、そろいもそろってそれに乗っかったということなのだろうか。

以上は、あくまで不十分な知識に基づく筆者の妄想でしかないのだが、この議論に関心のある者は、世界日報の記事を読んでみる価値はあると思う。

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