SPECTACLE DIARY

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両眼解放屈折検査

2011年01月28日 08時11分43秒 | 眼鏡技術

当店では両眼解放屈折検査(オクルーション使用)を取り入れています。

片眼遮閉屈折検査は左右眼を別々に解剖的に捉えたもので、非日常の状態で検査をします。

人間は両眼解放の状態にて日常生活を過ごし、片眼遮閉状態での生活は通常ありえません。

両眼解放屈折検査とは、より自然に近い状態で屈折検査を行う事を考え検査します。

快適な眼鏡調整には必須の検査と言えるでしょう。

  

◎両眼解放屈折検査のメリット◎

Ⅰ:調節力の緩和が得られる。

Ⅱ:両眼の調節力を踏まえた検査が出来る。

Ⅲ:乱視軸、乱視度の変化。

片眼遮閉屈折検査→眼位検査→両眼解放屈折検査→雲霧左右バランス調整→装用テスト

この基本プロセスが大切です、お客様の状態に合わせて検査項目を変更する時もあります。

  

◎両眼解放屈折検査が必要な症例◎

眼振、屈折異常の全てに有効(遠視、近視、乱視)

眼振(眼球振盪)とは意志と無関係におこる眼球の往復運動。

片眼遮閉屈折検査では視力が出ず、両眼解放屈折検査では視力が出ます。

※眼病や弱視による視力低下の場合、両眼解放屈折検査は適応外です。

※眼位異常(特に上下)が在る場合、プリズムレンズにて補正してからの検査となります。

※当店の視力検査は予約制です、詳しくはこちらをご覧下さい。

  

快適な眼鏡調整には必須のこの検査、実際には殆んどの店で取り入れられていません。

百貨店や老舗眼鏡店でも片眼遮閉屈折検査が主流、量販店などは問題外です。

高いレンズ売りつける前に、正確で正しい屈折検査を身に着けてほしいと思います。

  

・・・と言いつつ私自身も未熟者。

時間があれば医学書や論文を熟読し、知識を積み重ねる毎日。

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