秘密保護法と共謀罪を考える四日市の会

秘密保護法・共謀罪に反対し、その廃止を求めましょう!

池住義憲さん講演会に参加して

2016年05月01日 | メッセージ
筆者が初めて池住義憲さんの講演を聞いたのは昨年8月でした。悪い法律には従わなくて良いのだ、という言葉を聞いて何と自由で解放された考えの方だろうと感銘を受けたのです。その後、思い切ってお願いをして、多くの方々と一緒に四日市でお話しを聞けたことは本当に良かったです。

忘れてはならないことは決して忘れないで、正しい怒りを持続することが必要だと説いてくださいました。これからの3度の国政選挙は本当に重要であると強調されました。

もし与党が今度の参院選で多数を取った場合、改憲の発議が今年中にも行われるでしょう。そこで緊急事態条項を加えると言うことについて国民投票が行われる可能性があります。緊急事態条項についてはすでに知っている人は十分にその性質を理解していますが、まだ知らない人もいます。早く周知しなければと思います。

緊急事態条項は、そのときの政府が、攻撃でも大規模災害でも日本にとってのいわば緊急事態だと判断したならば、権限を行政の長である総理大臣に集中させ、国会の機能の上に立たせて、内閣による政令を出すことによって法律に取って代わらせ、日本のあらゆるところで総理大臣の指示に人々を従わせるというものです。このとき基本的人権は実質的に停止させらます。
これを憲法の中に入れようというのです。総理大臣とその内閣の独裁を許すというもので、もはや民主国家とはいえず、まことに恐ろしい状態です。

それが加えられたとすれば、すぐに発令されることができます。日本は今も原子力災害緊急事態宣言が解除されていないからです。

緊急事態条項が発令されれば、更新と国会の事後承認によって実質的に政府はいつまでもその状態を続けることができるので、内閣の独裁の危険は目の前にあり、それがずっと続くと理解しなければいけないと思います。


そんな中、私たちのすべきことはやはり最初にご紹介したこと、おかしいと思ったことはおかしいと言うこと、これはどこか、イソップ物語の裸の王様に、自分の見たところによって単純に真実を言ったあの少年に似ています。そして一度でなくて、指摘し続けていくことです。それが正当な怒りの継続として、力を持つのです。

最後に講師がおっしゃったことですが、「今はまだ、日本国憲法は一字一句変えられていないのだ、希望はある。」世界に憲法は多くあるが、世界中の人々の平和と幸福を願うと明言したのは、この日本国憲法だけであるということです。

青い鳥というお話しがありますが、それも思い出されました。
政治も社会にも希望が持てない、と思っている方が日本に多いかもしれません。しかし日本に住む人たちを静かに守り支えている日本国憲法が、どれほど大きな命の水脈であることか、あまりに近くにあって気づいていないのではないかとはっとさせられました。ここに拠って立つことができるというのはこの上なく幸いなこと、この希望を忘れてはならないと思わされました。