効率良く物事捉えたいと毎日思っております。
今回は「比率」を建築士の私が感じていることを「構造計算はなんか難しそうって、避けていませんか?」に紐着くように解説したいと思います。
材料の断面は「四角形(長方形)」が多いです。
建設系の学校では「材料工学」で学ぶのですが、垂直方向から力を掛ける場合
「D」を大きくする方が「せん断耐力も曲げ耐力」も大きくなります。
これは、知っている方が多数いると思います。
しかし、
大きくすれば「重たくなる」
と言うことを忘れてはいけません
せん断耐力は「面積に比例する」
これは Q(せん断応力)/A(面積) で割ること
曲げ耐力は「D(奥行)寸法の2乗に比例する」
これは M(曲げ応力)/Z(断面係数)で割ること
を指しています。
長方形のZは「B×D2(2乗)」になります。
これらは、
せん断耐力を上げる場合は「面積を増やす」
曲げ耐力を上げる場合は「D」を大きくする
ことで、各々の耐力が上がることが理解できると思います。
同じ断面積であれば「せん断耐力が同じ」ことを示す図です。
「B」を大きくする場合のメリット?も併せて解説しています。
また、断面積を大きくする以外にも材料強度をあげる方法もありますね。
ただ、「断面二次モーメント」をも変わることを忘れてはいけません
部材の剛度K=I(断面二次モーメント)/L(部材の長さ)と関係していて
断面二次モーメントが大きくなると「固くなり」剛度もあがります。
つまり、応力の負担率が変化すること。
詳しくは触れませんが
部材の断面を変えると
「建物全体に影響が出る」
と言うことを知っていて欲しいです。
比率(こと構造に関して)を書いてみましたが、
最初から知ってる人なんかいませんので、知らないからと悩む必要はないです。
しかし、誰も教えてくれないと思うので、自分で勉強するしかないと思います。
私は、黒板に書いているように
身近な建物を観察して、自分の知識で検証するのが良いと考えています。
そこで解らなければ、専門紙を見たり、諸先輩に教えを乞うたら良いのではないでしょうか?
私は「設計から工事」という、建設全般に携わった経験上、理解できている部分があります。
そして、自分で学んだことの方が理解できていることが多いです。
ただ、大きな声では言えませんが
諸先輩方に教えを乞い「目からうろこ」が落ちた事もありますけど、忘れていることの方が多いです(汗