のぼさん趣味のブログ

Railway and Dish
鉄道と料理の紹介です

鉄筋コンクリートの梁貫通

2023年06月19日 | 建設業

この写真を見て「プロポーションに無理がある」と思った方は「構造センス」があります。

穴が大き過ぎると思いませんか?

計算結果がOKであっても、見た目がNG(危険を感じる)なのは、好ましくない。
やはり、「不安」が残るような仕事はしてはダメです。

梁貫通については「ダメ」とは書いていませんが、ちゃんとルールが構造設計図(標準仕様書)に明記があります。

梁(大梁・小梁)は貫通を許容するルール(前述)は、本来設計段階で検討する事と思っています。

機器類の配管を考えれば、梁を貫通しなければならないケースは多々あります。
これを避けるには「階高さ」を高くするしかありません

階高が高くなると「柱・壁の高さ」が変わるので、コンクリートや鉄筋の数量が増える。
また、階の高さが高くなると確保できる階数が減ることも考えれらます。

イコール不経済になる訳です

ここでは「梁の役目」には大きく触れませんが、構造部材には建物の重量(荷重)を基礎へ導く役目があります。それが自重であったり風圧力や地震力だったりする訳です。

上記写真は、同じ建物の別の場所になります。

梁の寸法が850mmで貫通が150mmになっています。

これを建築工事共通仕様書に照らす合わせると

になります。

一行目に、梁成(梁の高さ)の1/3が限度と明記があります。

残念ながら「一行目のルール」を守っておりません。

また、大梁(地震力を受ける)においては、柱と柱(柱と柱を結ぶ部材が梁)の間寸法の1/4の柱側は駄目

簡単にいえば、梁の中間部分に設けなさい

とルールが厳しくなる仕様もあります。

 

こちらの建物は、これら梁貫通のルールが守られていなかった建物になります。

現場代理人(現場監督)がちゃんと設計図を見ていれば、こういうミスは起こりません

設計者が設備配管の知識があれば、こういうミスは起こらないと思います。

ただ、これでも建物が崩壊しないから、

不適切な工事写真を載せても、現場監督等の意識を変わらないのでは無いでしょうか?

恐らく「設備業者」がやったこと!と考える監督さんが多いのではと思っています。

自分は悪くないと思う思考は治りにくい

何のための現場監督なのかを、先ずそこを知ることから始めないとダメ

そして、基本が解った上で応用に移って欲しいです。

ん!?

これ変じゃないと思ったら、調べる癖を付けて下さい。

そうすれば、家に帰って試験勉強する時間を節約することが出来ます(^^♪



最新の画像もっと見る

コメントを投稿