ものの弾みで?EOS 30Dを手に入れてみました。
ちょっと顛末を書いてみたいと思います。
キャノンEOS 30Dの主要スペックはこちらのキャノン公式サイトをご覧頂くとして。
EOS 30Dとは、現在のキャノン製品に蔓延する「出し惜しみ」の原点とされているモデルです。キャノン中級機の黒歴史はここからスタートしたと言っても過言ではありません。
あ、ユーザーさん、ご覧になっていたらごめんなさい、でもWebでは一般的にそう言われてますし...(笑)
実はEOS 30D、客観的に見ると決して悪いカメラではありません。
基本的な構成は20Dを踏襲し、主に使い勝手に関する部分に小改良を加えてブラッシュアップを図ったモデルです。
でも、逆にいえばしょせん小改良、20Dの焼き直し。
どう贔屓目に見ても新型名を付与できるような代物ではありません。
正直いって私もこの機種の発表には (゜Д゜)ハァ? でした。
口の悪いキャノンファン(...あ、私?)からは『EOS 20D MarkⅡ』なんて呼ばれていますが、さもありなん。
繰り返しになりますが、冷静に見たら悪いカメラではないのです。
基本性能はあの歴史的名機20Dと同等の内容、悪い訳がありません。
APS-Cサイズ820万画素というのはたいへん実用的ですし、5コマ/秒の連写も動体に使えるレベルだし、低速連写も選べるのは意外にもユーザー目線の改良点。20D譲りの高感度特性も魅力大です。
20Dからの主要な改善点としては、液晶モニターの大型化(2.5インチ/23万画素)、「ピクチャースタイル」搭載、スポット測光対応、等々...要するに現在(2008年)の水準で要求されるような基本アイテムはひと通り網羅。
よくよく考えてみたら、サブ機用途に実に良い具合なんです。
じゃ、実際どうなのよ? “使える”カメラなの?(笑)
なんて考えながら、買う気もなくヤフオクを眺めてみたところ、たくさん出回っていてしかも安いんですねぇこれが! ボディのみなら美品が5万円以下で取引きされています。縦グリップ付き極上品も散見。
そんな中から私は、縦グリ付き元箱付きをターゲットにチョイス。さしたるバトルもなく、5万円以下で落札に成功しました。
近年希に見る失敗作として名高いキスデジFより安いっすよ、ダンナ!(^-^)v
手元に届いたので、さっそく手持ちのレンズを付けてEOS-1Dsと記念撮影。
30Dの型名ロゴが白飛びしてしまいました(^_^;
比較対象がEOS-1Ds+EF28-70mmF2.8Lだから余計かも知れませんが、30Dがとてもコンパクトに見えます。
縦グリが取って付けたようなのは仕方ないんでしょうね。
むしろこの小ささを考えたら、大口径レンズを使わない限りは縦グリなしで使うのが正解だと思いました。
似ているようでいてよく見ると全然似ていないボディデザインです。
小さくて軽い。
それはそれで良いことだと再認識しました。
背面から見ると大きさの違いが際だつ感じです。
液晶サイズの違いやサブディスプレイの有無が目立ちますが、それ以上に縦位置グリップ部の考え方の違いを顕著に感じました。
縦グリ一体で考えられたデザインの1Dsは、上から下までボタンやダイヤルを万遍なく配置してスペースを使い切っています。対する30Dは最小限度で済ませようと努力している様子。
で、こんな写真をアップしてはみたものの。
...実は既に手元にありません(^_^;
3日ほど使って売却してしまいした。
正直なところ、私が30Dを使うと常に「我慢」が付きまとう感じで、長く使える気がしなかったのです。
趣味で使う道具なのに、我慢しながら使い続けるのは無理でした。
だっら値のある内に手放してしまおう、と。
もちろん写りに関しては評判通りの優等生。試し撮りを100枚ほどした限り写りは満足行くものでした。「そんな枚数で何が分かる!?」とお叱りを受けそうですが、ここは敢えて聞き流します(笑)。
特に高感度性能は驚きました、ISO 400でさえそれなりに覚悟の要る1Dsと違い、800までならまったく問題なく、1600でも十分使える画質。これは素晴らしいです。
AF性能に関しては、家族のスナップ写真を撮る感覚なら可もなく不可もなくと言った感じ。中古とはいえ5万円で買えるカメラとしたらあり得ないハイレベルです。ただし発売当時15万円以上の高級機種だったことを考えると微妙な気もしましたが。
そんなわけで写りには満足したのですが、デジタル部を除いたカメラ部分がどうにも納得しかねるところでして、やはりカメラオタクとしてはお付き合い出来ない、という結論に至りました。
シャッターフィールやボディの質感もイマイチ納得出来ませんしたが、決定的に我慢出来なかったのがファインダーです。
いくらなんでも15万円オーバーの高級カメラでこのファインダーはないんじゃないでしょうか? 皆さんこれで納得して使われているのですから私が我が儘なだけかも知れませんが、フィルム一眼レフ時代からのファインダーサイズに慣れきった目には耐えられません。
喩えていえば、昔ゲームセンターにあった潜水艦ゲームの潜望鏡を覗き込む感じ?です。
実は店頭で売っていた頃にも現物を見て「見づらいなぁ」と薄々思っていましたが、実際自分でお金を出してみると気になる度合いが全然違うのです、消費者としては当たり前の話ですが(笑)。
他社との比較はいわずもがな、40D/50Dでも改善されているのがよく分かりました。
EOS 30Dは、デジタルカメラとしての写りの良さでは初代1Dsを確実に上回ると思います。
でも、カメラとして大事なものが何かごっそりと欠けています。
もっと気持ち良く撮れないと、私的には全然ダメです...趣味の道具なんですから。
「カメラなんて写りが良ければ万事OK!」という方もいるでしょう。
でも私はそうは思いません。
カメラという機械は“写り”の性能が全てではないのです。
写りも大事だけど、気持ちよく撮影できることもとても大事。
仕事じゃなくて趣味ならなおさらそうだと私は考えます。
...なんて書いていてつくづく思うのですが、隣の芝は青いといいますか、ニコンのカメラにはそれがあるんですよねぇ(笑)。
そんなわけで、EOS 30Dオーナーの方にはたいへん申し訳ない文章で失礼いたしました(^_^ゞ
蛇足ですが、私みたいな変なこだわりがない方で(笑)、なおかつ中古を厭わない方あれば、高性能で低価格の手頃なデジタル一眼レフとしてオススメできるカメラである事を申し添えておきます。
キスデジとかニコンD40を買うよりも写真を楽しめると思いますよ!
少なくとも、理解不能な高画素路線にシフトしたEOS 50Dより遙かにリーズナブルで良いカメラだと思います。
ちょっと顛末を書いてみたいと思います。
キャノンEOS 30Dの主要スペックはこちらのキャノン公式サイトをご覧頂くとして。
EOS 30Dとは、現在のキャノン製品に蔓延する「出し惜しみ」の原点とされているモデルです。キャノン中級機の黒歴史はここからスタートしたと言っても過言ではありません。
あ、ユーザーさん、ご覧になっていたらごめんなさい、でもWebでは一般的にそう言われてますし...(笑)
実はEOS 30D、客観的に見ると決して悪いカメラではありません。
基本的な構成は20Dを踏襲し、主に使い勝手に関する部分に小改良を加えてブラッシュアップを図ったモデルです。
でも、逆にいえばしょせん小改良、20Dの焼き直し。
どう贔屓目に見ても新型名を付与できるような代物ではありません。
正直いって私もこの機種の発表には (゜Д゜)ハァ? でした。
口の悪いキャノンファン(...あ、私?)からは『EOS 20D MarkⅡ』なんて呼ばれていますが、さもありなん。
繰り返しになりますが、冷静に見たら悪いカメラではないのです。
基本性能はあの歴史的名機20Dと同等の内容、悪い訳がありません。
APS-Cサイズ820万画素というのはたいへん実用的ですし、5コマ/秒の連写も動体に使えるレベルだし、低速連写も選べるのは意外にもユーザー目線の改良点。20D譲りの高感度特性も魅力大です。
20Dからの主要な改善点としては、液晶モニターの大型化(2.5インチ/23万画素)、「ピクチャースタイル」搭載、スポット測光対応、等々...要するに現在(2008年)の水準で要求されるような基本アイテムはひと通り網羅。
よくよく考えてみたら、サブ機用途に実に良い具合なんです。
じゃ、実際どうなのよ? “使える”カメラなの?(笑)
なんて考えながら、買う気もなくヤフオクを眺めてみたところ、たくさん出回っていてしかも安いんですねぇこれが! ボディのみなら美品が5万円以下で取引きされています。縦グリップ付き極上品も散見。
そんな中から私は、縦グリ付き元箱付きをターゲットにチョイス。さしたるバトルもなく、5万円以下で落札に成功しました。
近年希に見る失敗作として名高いキスデジFより安いっすよ、ダンナ!(^-^)v
手元に届いたので、さっそく手持ちのレンズを付けてEOS-1Dsと記念撮影。
30Dの型名ロゴが白飛びしてしまいました(^_^;
比較対象がEOS-1Ds+EF28-70mmF2.8Lだから余計かも知れませんが、30Dがとてもコンパクトに見えます。
縦グリが取って付けたようなのは仕方ないんでしょうね。
むしろこの小ささを考えたら、大口径レンズを使わない限りは縦グリなしで使うのが正解だと思いました。
似ているようでいてよく見ると全然似ていないボディデザインです。
小さくて軽い。
それはそれで良いことだと再認識しました。
背面から見ると大きさの違いが際だつ感じです。
液晶サイズの違いやサブディスプレイの有無が目立ちますが、それ以上に縦位置グリップ部の考え方の違いを顕著に感じました。
縦グリ一体で考えられたデザインの1Dsは、上から下までボタンやダイヤルを万遍なく配置してスペースを使い切っています。対する30Dは最小限度で済ませようと努力している様子。
で、こんな写真をアップしてはみたものの。
...実は既に手元にありません(^_^;
3日ほど使って売却してしまいした。
正直なところ、私が30Dを使うと常に「我慢」が付きまとう感じで、長く使える気がしなかったのです。
趣味で使う道具なのに、我慢しながら使い続けるのは無理でした。
だっら値のある内に手放してしまおう、と。
もちろん写りに関しては評判通りの優等生。試し撮りを100枚ほどした限り写りは満足行くものでした。「そんな枚数で何が分かる!?」とお叱りを受けそうですが、ここは敢えて聞き流します(笑)。
特に高感度性能は驚きました、ISO 400でさえそれなりに覚悟の要る1Dsと違い、800までならまったく問題なく、1600でも十分使える画質。これは素晴らしいです。
AF性能に関しては、家族のスナップ写真を撮る感覚なら可もなく不可もなくと言った感じ。中古とはいえ5万円で買えるカメラとしたらあり得ないハイレベルです。ただし発売当時15万円以上の高級機種だったことを考えると微妙な気もしましたが。
そんなわけで写りには満足したのですが、デジタル部を除いたカメラ部分がどうにも納得しかねるところでして、やはりカメラオタクとしてはお付き合い出来ない、という結論に至りました。
シャッターフィールやボディの質感もイマイチ納得出来ませんしたが、決定的に我慢出来なかったのがファインダーです。
いくらなんでも15万円オーバーの高級カメラでこのファインダーはないんじゃないでしょうか? 皆さんこれで納得して使われているのですから私が我が儘なだけかも知れませんが、フィルム一眼レフ時代からのファインダーサイズに慣れきった目には耐えられません。
喩えていえば、昔ゲームセンターにあった潜水艦ゲームの潜望鏡を覗き込む感じ?です。
実は店頭で売っていた頃にも現物を見て「見づらいなぁ」と薄々思っていましたが、実際自分でお金を出してみると気になる度合いが全然違うのです、消費者としては当たり前の話ですが(笑)。
他社との比較はいわずもがな、40D/50Dでも改善されているのがよく分かりました。
EOS 30Dは、デジタルカメラとしての写りの良さでは初代1Dsを確実に上回ると思います。
でも、カメラとして大事なものが何かごっそりと欠けています。
もっと気持ち良く撮れないと、私的には全然ダメです...趣味の道具なんですから。
「カメラなんて写りが良ければ万事OK!」という方もいるでしょう。
でも私はそうは思いません。
カメラという機械は“写り”の性能が全てではないのです。
写りも大事だけど、気持ちよく撮影できることもとても大事。
仕事じゃなくて趣味ならなおさらそうだと私は考えます。
...なんて書いていてつくづく思うのですが、隣の芝は青いといいますか、ニコンのカメラにはそれがあるんですよねぇ(笑)。
そんなわけで、EOS 30Dオーナーの方にはたいへん申し訳ない文章で失礼いたしました(^_^ゞ
蛇足ですが、私みたいな変なこだわりがない方で(笑)、なおかつ中古を厭わない方あれば、高性能で低価格の手頃なデジタル一眼レフとしてオススメできるカメラである事を申し添えておきます。
キスデジとかニコンD40を買うよりも写真を楽しめると思いますよ!
少なくとも、理解不能な高画素路線にシフトしたEOS 50Dより遙かにリーズナブルで良いカメラだと思います。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます