これも何かの縁だと思うのだけれど、荻窪でのライブに来て頂いたお客様の中に台湾の楽器メーカー・カドソンの輸入販売業者の方がいらっしゃっていた。話をするうちに、色んなアーティストにサックスの試奏をお願いしているのだとおっしゃる。是非僕にもという事で、その日のうちに試奏の約束をした。
年が明けて、お互いにスケジュールが整い、僕の自宅で試奏する事が決まった。輸入元の中島楽器の宮原さんには群馬の前橋からわざわざ東京まで来て頂く事になる。ご足労を願うわけだけれど、ここは、プロとして一応ストレートな意見を求められるわけだから、僕としてもお愛想を言うよりは忌憚の無い意見を言うつもりでいた。長年セルマー・ユーザーの僕は、結構、色んな楽器を試奏してはガッカリした経験がある。今回も決してその可能性が無いわけではない。
カドソンのサックスはデザイン(特にその塗装)とリーズナブルな価格で、結構人気が有り、僕の生徒も何人か使っている。今回、材質の違う2種類のテナーを試したが、「アンティーク・ブロンズ」(写真左)は生徒のを吹かせて貰った事がある。宮原さんもおっしゃる通りの少し「荒削り」なサウンドは魅力的ではあるのだが、やはり様々なジャンルを行き来する僕の音楽性的には方向性があまりにも「ジャズ一辺倒」なイメージが有ったのを覚えている。今回、再び吹いてみて、全く同じ印象ではあった。しかし、良く出来た楽器だなぁという印象も同時に持てる。ジャズのダークなサウンドを求める人にはフィットするかもしれない。
もう一本のテナー「T-902V」(写真右から2番目)のF#キーレスモデル。これが非常に素晴らしい!持った感じも自分のM-6に程近いし、サウンドも不必要にM-6に近づけた様な不自然さも無く、それでいてM-6同様の心地良いダークさを持っている。上から下まで音質もバランスが良く、これなら、自分の楽器がダメな時に仕事で吹いても、何らストレスが無いと感じた逸品。一見、明るい音が出そうなルックスだけど、非常に落ち着いた音でジャズに向いているし、他のジャンルにも対応できる幅の広さが大きな魅力。
そして、ソプラノ。S-208V(写真右)はソプラノらしいサウンドを持っている。クラシックのエチュードを吹いても気持ち良いし、ジャズを吹いても気持ち良い。これも良く出来た楽器だと思う。しかし、僕にとっては今一つ目新しさというか、特徴が無い様な気がして、サムシングエルスを更に求めたくなる。
先程の「アンティーク・ブロンズ」と同モデルもお持ち頂いた。サウンドがある程度イメージ出来ていたので、全く期待しないで吹いてみたのだけど、これが驚き!なんていうか、木管的なサウンドがする。イングリッシュ・ホルンを吹いているような感じとでも言うかな・・。僕はクラも吹くので、そういう柔らかい音を求めるし、イスラム音楽的なものをやる時は「ヘビ笛」をイメージする。そういう両極端なサウンドのニーズに応えられる様な幅広さをこの楽器は持っている。楽器の機能としても、中低音はもちろん、高音域も大変気持ちよく演奏が出来る。その場で買ってしまいたい衝動に駆られたけど(笑)、とりあえず、今のところあまりにも予定外な衝動買いになりそうだったので、グッとこらえる。でも、今のヤマハにもある種の限界を感じている部分もあるし、もしかしたら近いうちに買ってしまうかもしれない。それ程の強力な魅力を持った楽器だ。ただ、かなり個性的なので、ビギナーには少し厳しいかもしれない。
結局、丸々2時間、楽しく試奏が続き、もちろん、その中に僕のM-6やヤマハ62Sも割って入ったのだけど、それぞれが特色有るサウンドを持っており、良い楽器に囲まれた素晴らしい一時が過ごせて大満足であった。
カドソンの総輸入元・中島楽器のインフォメーションはこちら。http://www.nakajimagakki.com/menu.html
楽器を台湾から輸入、日本で再び丁寧に組み立てなおして販売しているという。アフターケアも万全と、営業の宮原さんは胸を張る。
年が明けて、お互いにスケジュールが整い、僕の自宅で試奏する事が決まった。輸入元の中島楽器の宮原さんには群馬の前橋からわざわざ東京まで来て頂く事になる。ご足労を願うわけだけれど、ここは、プロとして一応ストレートな意見を求められるわけだから、僕としてもお愛想を言うよりは忌憚の無い意見を言うつもりでいた。長年セルマー・ユーザーの僕は、結構、色んな楽器を試奏してはガッカリした経験がある。今回も決してその可能性が無いわけではない。
カドソンのサックスはデザイン(特にその塗装)とリーズナブルな価格で、結構人気が有り、僕の生徒も何人か使っている。今回、材質の違う2種類のテナーを試したが、「アンティーク・ブロンズ」(写真左)は生徒のを吹かせて貰った事がある。宮原さんもおっしゃる通りの少し「荒削り」なサウンドは魅力的ではあるのだが、やはり様々なジャンルを行き来する僕の音楽性的には方向性があまりにも「ジャズ一辺倒」なイメージが有ったのを覚えている。今回、再び吹いてみて、全く同じ印象ではあった。しかし、良く出来た楽器だなぁという印象も同時に持てる。ジャズのダークなサウンドを求める人にはフィットするかもしれない。
もう一本のテナー「T-902V」(写真右から2番目)のF#キーレスモデル。これが非常に素晴らしい!持った感じも自分のM-6に程近いし、サウンドも不必要にM-6に近づけた様な不自然さも無く、それでいてM-6同様の心地良いダークさを持っている。上から下まで音質もバランスが良く、これなら、自分の楽器がダメな時に仕事で吹いても、何らストレスが無いと感じた逸品。一見、明るい音が出そうなルックスだけど、非常に落ち着いた音でジャズに向いているし、他のジャンルにも対応できる幅の広さが大きな魅力。
そして、ソプラノ。S-208V(写真右)はソプラノらしいサウンドを持っている。クラシックのエチュードを吹いても気持ち良いし、ジャズを吹いても気持ち良い。これも良く出来た楽器だと思う。しかし、僕にとっては今一つ目新しさというか、特徴が無い様な気がして、サムシングエルスを更に求めたくなる。
先程の「アンティーク・ブロンズ」と同モデルもお持ち頂いた。サウンドがある程度イメージ出来ていたので、全く期待しないで吹いてみたのだけど、これが驚き!なんていうか、木管的なサウンドがする。イングリッシュ・ホルンを吹いているような感じとでも言うかな・・。僕はクラも吹くので、そういう柔らかい音を求めるし、イスラム音楽的なものをやる時は「ヘビ笛」をイメージする。そういう両極端なサウンドのニーズに応えられる様な幅広さをこの楽器は持っている。楽器の機能としても、中低音はもちろん、高音域も大変気持ちよく演奏が出来る。その場で買ってしまいたい衝動に駆られたけど(笑)、とりあえず、今のところあまりにも予定外な衝動買いになりそうだったので、グッとこらえる。でも、今のヤマハにもある種の限界を感じている部分もあるし、もしかしたら近いうちに買ってしまうかもしれない。それ程の強力な魅力を持った楽器だ。ただ、かなり個性的なので、ビギナーには少し厳しいかもしれない。
結局、丸々2時間、楽しく試奏が続き、もちろん、その中に僕のM-6やヤマハ62Sも割って入ったのだけど、それぞれが特色有るサウンドを持っており、良い楽器に囲まれた素晴らしい一時が過ごせて大満足であった。
カドソンの総輸入元・中島楽器のインフォメーションはこちら。http://www.nakajimagakki.com/menu.html
楽器を台湾から輸入、日本で再び丁寧に組み立てなおして販売しているという。アフターケアも万全と、営業の宮原さんは胸を張る。
僕も最近BigBandではJUPITORをメインで使ってます。
今までKINGで苦労していた音域が楽になりました。
名前(ブランド)にこだわらない僕にはうってつけです。
そういう意味でも、今回の楽器達との出会いは貴重でした!