Saxophonist 宮地スグル公式ブログ

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オフ!→天気が悪い→練習。。(苦笑)

2009年12月04日 00時27分45秒 | jazz
12月。

ミュージシャンにとって稼ぎ時の季節・・のはず。でも、ここ最近おかしな現象が起きている。こんな僕でも、12月ってのは例年忙しくて、なるべくギリギリまでクリスマスや年末は空けておいた方がオイシイ仕事が入ってきたもんだ。その一方、2月と8月ってのは極端に暇で、飢饉に喘ぐ江戸時代の農民の様な生活を強いられていた。(笑) ここ最近は、そこそこ安定し、よっぽどでない限りは月別の極端な収入の差は無い。しかし、2月などがなんとか仕事に恵まれるようになった分、12月の稼ぎ時が以前と比べると暇である。明らかに不景気のため、パーティ系の仕事が無くなったからだ。

先日、自宅のミュージック・ビデオを整理していたら、クアドラが7年ほど前のクリスマスに六本木ヒルズのテレ朝前でパフォーマンスしているビデオが出てきた。この頃は、毎年、こういうのがたくさん有ったなぁ・・と、ふと思い出したりして。

まぁ、それで落ち込む事は特に無いわけで(てか、落ち込んでても意味が無い。笑)、オフはいつも通り鬼の練習だ。20日のM-1に向けて!って違うがな。(笑)

今日は午前中にダルブーカと蛇笛の練習。・・って、ジャズと関係ないんですけどね。(笑) ダルブーカも基本パターンに加え、いくつかのフィル・インも覚えたので、7日のライブには間に合いそう。太鼓は力の抜き加減が重要だ。手首のスナップとか。クラーべで腱鞘炎になりかけたけど、あれは力が入りすぎてたんだなぁ。蛇笛はリードも新しく巻き直したので音も以前より「それらしく」なってきた。蛇笛のロング・トーンしてるオレって素敵かも・・って、やはりジャズと関係ないな。実は、ジャズのアドリブの練習している時よりも、こっち系の練習の方が楽しくて、あっと言う間に時間なんて過ぎてしまう。初めてクラーべを買った時に、ヤマハの教室で生徒が来るまでの1時間ばかり、延々と2・3のリズムだけを練習していて「変なサックスの先生が居る」と噂になったくらい。ギロを買った時も、同様に何時間も練習したなぁ。いやぁ、リズム楽器は楽しいっす。

で、午後からはソルフェージュの練習とサックスの「修行」。今日はお歌の方は調子が良く、なんだか楽しい。本当は中学生の頃、ボーカリストに憧れていたので、声質の悪さとレンジの狭ささえ無ければマイク持って歌いたいとこだけど、トラウマがそうはさせてくれない。若い頃にカラオケで、ちあきなおみの「喝采」を冗談で歌ってみた所、頭で鳴ってる音が全く声にならず、さんまちゃんの様な音痴丸出しで、冗談の前に嘲笑を誘ってしまった事が有る。実は過去に出したCDにも僕の歌声は入ってはいるのだけど、録音時は人が居ないのを見計らって、慌てて何度も録り直しを繰り返し、やっとの事でOKテイクが録れた・・というお粗末なもんだ。まるで昔のアイドルみたいだなぁ。僕の声帯には、どうやら才能もセンスも無いようだ。せめて頭で鳴らす音が音痴で無いようにするための訓練なのだが、音痴な歌に合わせて相対的に脳内の音程も微妙に移動していくのが笑ってしまう。どっちか、しっかりせぇよ!と言いたくなる。今日は喉の調子が良く、そういった悩みも無く終了。

サックスは「修行」だ。本当に。(苦笑) 少し遅い昼食を食べながら、先日のライブの自分の演奏を聞き返し、ダメ出しからスタート。う~ん、アーティキュレーションに問題ありだな。初心に帰ってタンギング無しでフレーズ練習してみよう。・・と、こういう時の参考音源のマーク・ターナーを聴く。まぁ、こういうプレーには、それにフィットするフレーズも必要なんだけど、アーティキュレーションに関しては凄く参考にはなる。あまりにも自分と真逆で。(笑) 僕のフレーズは音飛びが激しいので、全くタンギング無しとは行かないが、アタックが強すぎると滑らかさを欠いてしまうので、それは避けたいところだ。生徒にも教えている事だが、声に出して歌えるなら、ノータンギングでも吹けるはず。狭い音域しか出ない声帯には無理が有るが、どのフレーズもなるべく歌ってから吹くようにしている。まぁ、その際も、先程のような問題が出てきて、自分の音痴を思い知らされるのだが(笑)、今日は時間も有るのでゆっくりとそういう練習が出来る。うん、こないだの演奏よりいいかも。でも、やはり、マーク同様にパンチが無くなる。これも価値観なんだろうけど。アタック無しとアタック有りってのをバランス良くするってのが僕の好みであり理想だ。

今、僕の練習はというと、バップ系はもちろん、ディミニッシュ、ホールトーン、ヘキサトニック、あるいは、ダブル・ホールトーンやダブル・ディミニッシュを用いたクロマティックなフレーズを全てそれぞれのKeyに則して相対的にシェラブルを歌いながら演奏するように訓練する事だ。それは徐々に形にはなりつつあるのだが、異常に脳を使うのと、まだまだ直感的ではないという問題点も有る。フリーとビバップの垣根がまだ有り、それを自由に行き来していた70~90年代のジャズと異なり、現代のジャズはフリー的な要素もバップ的な要素も同じコンセプトとして演奏されてるように思える。ってことは、もはやフリージャズではなくなってるって事とも言えるけど・・。

あ~、説明、面倒臭~い!(笑) 

ジャズが実はまた進化していて、フレーズをコピーするなんて事より、コンセプトを根本的に変える必要が有ると思うのだ。ジェリー・バーガンジのレッスンを取っていて、複雑すぎてフリーにしか聞こえないフレーズを、しきりに「コードにフィットするところで使うんだ。」と言っていた事が今蘇ってくる。ジョージ・ガゾーン著の「Ⅱ-Ⅴフレーズ集(生徒用)」なんて、殆どハマってる音なんて無くてインチキなんじゃないのか?と思うけど、彼は実際のプレーでそういった奇天烈なフレーズを吹くけども、それがインチキには決して聞こえない。

理論からメロディーを書くのではなく、コンセプトを用いて作曲し、それがどういうコード進行にフィットするかを調べ、コード・プログレッションの中でそのメロディーが導き出されるように訓練するのは、一方で非常にビ・バップ的でもあると同時に、コンセプトに大きな広がりが出来た現代に、編み出されるメロディー・ラインは現代音楽的であり、それを模倣していた一部のフリー・ジャズのアーティストのやって来た事と一方では結びつく。いわゆる「アウト・フレーズ」とか言っていたものが、現代では「インもアウトも無い」になって来てるんじゃないのか?と最近思う。そういう複雑なものを聴いてカッコいいと思えるリスナー達がたくさん居るのも、ジャズ界の大きな進歩とも言える。

数年前、固定ドを移動ドに一心発起して変えた時、失語症の様に簡単なフレーズも出なくなってたけど、今、結構それに近い事が時々ある。「あ~」とか「違う違う」とか言いながらのプレーが暫らく続きそうだ。(苦笑)

夜8時。リードにうっすらと血が滲んでる・・。今日も練習しすぎた。

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