6日目／神戸ビッグアップル

コンサバな関西のジャズ・シーンに於いて常に自由な気質を保ち、東京で言う所のピットインやアケタ、横浜エアジンの様な「臭い」がする唯一のお店。何かと「オシャレ」が代名詞の神戸では全く異質だし、マスターは地元ではちょいと変人扱い(笑)されてるのだけど、僕をはじめNEW4のメンバーは近藤マスターが大好きだ。ここで普通にスタンダードを演奏すると逆に怒られる。(笑)

関西のミュージシャンでも尖がった人達がこの店に集まる。かつての僕がそうだった様に、表現という意味では関西ジャズシーンでは欲求不満が溜まってしまうのかも知れない。それを満たしてくれるのが唯一このビッグアップルなのかも。僕が共演した関西のミュージシャンでも、ここで演奏した後、東京に出て行った人も少なくない。

この日のライブは録音したのだけど、非常にリラックスした演奏で気に入っている。まるでアウェイでなくホームでの演奏だ。（僕は関西出身にもかかわらず、関西での演奏はアウェイの様な緊張感が伴ってしまう。よく先輩やお店に怒られてきたからかな・・苦笑)

この日の橋本学は絶好調で、演奏後、興奮したうちの母が「胴上げしよう！！」と絶叫した。胴上げ・・て、あんた、何でやネン。でも、店中で胴上げの気運が高まり、天井の低い店内でどうやって胴上げするかの相談が始まる。今度は橋本のお母さんの「やめてあげて～！！」という悲痛な絶叫が。メチャメチャやなぁ。(笑)