「さてもさむき春ニて御座候」と時候のあいさつのあと、蕪村は「春興小冊」「出板」のお知らせ、「春風馬堤曲 馬堤は毛馬塘也。則。余が故園也。」と前書し、夜半亭(蕪村)の「狂言」をご笑覧くださいとつぎのように認めている。
「余幼童之時、春色清和の日ニは、必友どちと此堤上ニのぼりて遊び候。水ニハ上下ノ船アリ、堤ニハ往来ノ客アリ。其中ニは、田舎娘の浪花ニ奉公して、かしこく浪花の時勢粧に倣ひ、髪かたちも妓家の風情をまなび、□(阿ヵ)伝・しげ太夫の心中のうき名をうらやみ、故郷の兄弟を恥いやしむもの有。されども、流石故園ノ情ニ不堪、偶親里に帰省するあだ者成べし。浪花を出てより親里迄の道行にて、引道具ノ狂言、座元夜半亭と御笑ひ可被下候。実は愚老懐旧のやるかたなきよりうめき出たる実情ニて候。」
蕪村は自分を客観化しドラマ化した達人である。先日、B高校OBのTさんに広岡浅子の生涯をNHKのドラマにした「あさが来た」が評判という。けさ初めて連続TV小説を観た。面白くもなんともない。
梅咲いて天神の杜囃すかな 昇竜子
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ノーやん
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