
成人の日で思い出したことが一つ。
30年ほど前、ラブホテルを経営している知り合いから頼まれたことがあります。
「成人の日、手伝ってもらえないかな、おたくの奥さん」
何するの?
「お客の着付けをしてもらいたいんだけど・・・・出来るっていう話だったから」
ふ~ん、着付けできる人なんて、けっこういそうだけど。
「それがさ、その日ばかりはたいへんなのよ、あちこちで人の奪い合い」
へ~、そうなの? そんなに商売繁盛なの、知らなかったなあ。
「見ものだから、おたくも一緒に来ていいよ、見られる部屋もあるから」
面白そう~、でも、そういう趣味はないからね。
「いや~、今の若い子はスゴイわ、一見の価値はあると思うよ」
そういうおたくは、いつものぞいているわけ?
「いつも、ってわかじゃないけどさ・・・・たまにね、えへへへ」
みなさん、見られているんですよ、こういうスケベなやつに。
思い出すと、人生でいちばんヘンな知り合いが多い頃でした。
氏子のデータベース作りに励んでいた商売熱心の神社の宮司。
消防車のサイレンが聞こえると、必ず電話して場所を訊いていた建築資材屋の専務。
いつも違う車に乗っているディーラーの社長。
夜の酒場通いが大好きな禅寺の坊主、ホテルの跡取りのおんな好きどらむすこ。
いっぷう変わった女性やオカマたちなどなど・・・・委細は省略。
で、着付けの話に戻ると、カミさん曰く「面白そ~」。
でも、友だちと出かける先約があったようで「残念だわ~」。
「でも、恥ずかしくないのかしらね、わたしなら絶対にイヤだけど」
巷ではクルマ事故が多くなりつつある頃。
「乗るなら飲むな!」「飲むなら乗るな!」なんて言葉もよく聞かれました。
そこでカミさんいわく「やるなら着るな! 着るならやるな!」・・・・ごもっとも。
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