
歳をとると身体を動かすのがだんだんおっくうになってきます。
立つ時、座る時にも、つい、どっこいしょ、が口をついて出る。
物忘れも進み、部屋の中をうろうろ・・・・何を探してたんだっけ?
おっくうも、どっこいしょも、うろうろも、みんな仏教の言葉。
ということが新聞のコラムに出ていました。
どっこいしょは、六根清浄から出てきたのだそうです。
へ~、そうなんだ。はやし言葉も関係あるのでしょうか。
草津よいとこ一度はおいで、あ、どっこいしょ・・・・。
よいしょ、も掛け声に使いますが、これはたぶん仏教とは無縁。
落語に出てくる太鼓持ちという職業を、昔は、よいしょ、と呼んだようです。
おだてることを、ヨイショする、というのもたぶんここからでしょう。
こらしょ、よっこらしょ・・・・となると語源があるのかないのか、わかりません。
おっくうは、漢字で書くと億劫。
劫は、古代インドの時間の単位で最長の時間。その億倍ですなわち永遠。
ということが調べてみてわかりました。
うろうろが、仏教から来ているとすれば、有漏からでしょうか。
有漏は、煩悩のあることだそうです。
うろうろするのは、煩悩が有り余っているから?
煩悩のないことが、むろ、漢字で書けば無漏。
言葉も調べていると、なかなか面白いものです。
梁塵秘抄の歌にもぶつかりました。
うろの此の身を捨てうてて、むろの身にこそならむずれ
また、調べてみてわかりました。
暮しの中で気がつかずに使っている仏教言葉の多いことが。
ほんの一例をあげてみましょう。
愚痴、意地、我慢、油断、退屈、迷惑、根気、機嫌、自由、妄想、行儀・・・・。
どうやら数限りなくありそうです。
昔は、それだけ仏教が暮らしの中に根付いていたのでしょう。
仏教を知らずして日本を語るなかれ、ということなのかもしれません。
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