ナーシング助産院のブログ

手技は桶谷式で乳房の調子を整えるマッサージ方法を行っております。駐車場あり。

母乳と薬について

2007年10月15日 01時41分27秒 | 母乳相談など


13日に母乳フォーラムいinみやぎ2007がありました。
その中で母乳育児とくすりのテーマで横浜市立大学付属市民総合医療センターの関 和男先生の講演はとっても興味があり、それに応えてくれる内容でした。聴いてよかったと思った。
薬の添付文書の中に「授乳中の婦人には投与を避けることが望ましい。やむを得ず投与する場合は授乳を中止させることとよく書いてあります。
たいていそれで,医師・薬剤師は処方できないと判断して、授乳は中止と。
「添付文書の授乳を中止する」は正しいの?
法的な責任問題だけで授乳に関する記載はほとんど正しくない

あきらかに授乳禁忌の薬剤は、抗腫瘍剤・覚せい剤・麻薬・放射物質です。
授乳中の薬で判断に迷うものは、アスピリン・タミフル・プログラフ(移植後の免疫抑制剤)一部の甲状腺の薬

ほとんどの薬は問題ないということ。
だけど、薬を飲む前に本当にその薬が必要なのか?
新しい薬よりでーたーのある薬を選ぶ。
半減期の短い薬(血中濃度がある濃度から半分になるまでの時間。長ければ長いほど母乳の血中に保たれる)を選ぶ
授乳の直後に薬を飲む。
早産児や新生児の場合は気をつける。
多くの薬物は、母乳を飲ませるほうが人工乳(ミルク)よりずっと安全です。

という内容のことでした。
多くの医療者や医療に関連する人・お母さん方に聞いてほしい内容でした。

一番気になることはやっぱり添付文書は、変わらないということ。
安全な薬にも関わらず、法的な問題(責任問題)になっては困るので、とりあえず中止を入れている現実。

ただ、しっかり勉強している医師や薬剤師の人は、いろんなところで情報を得ておりますので、すぐ母乳を中止または、2~3日一旦中止と言うことはありません。
母乳を中止することは、一時てきでもそうすると分泌が下がったり、簡単に止まってしまうことにつながります。
そっちのほうがよっぽども問題であることを、この講演で確信したしだいです。
今日はちょっと長くなりました。























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