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マリア

2007-12-08 23:26:33 | 活弁見聞録
ズレ:「クリスマスを控えてのタイムリーな題材で、キリスト生誕までのエピソードを今風のリアリティで忠実になぞってるってな按配の学校教材にもなりそうなほのぼのとした作品だわな。
 聖書を元ネタにしたハリウッド系スペクタクル映画のような派手な展開はなく、定説に異を唱えるニューシネマ系の新解釈もなく、宗教プロパガンダに徹する宣伝フィルムでもなく、全編に亘ってオリーブがかったトーンの画面の中で展開される素朴なストーリーは、処女懐胎てぇ神懸かりさえのぞけばごくごく普通の家族愛・夫婦愛を綴った感じだぜ。
 今となってはどこまでが事実でどこからが伝説かは定かならねど、聖書の登場人物も実際の所はその辺の有象無象と変わらない下世話な人間で、この先さらに不徳を重ねつつあと1000年人類が永らえるものなら、また救世主がどこぞで赤児となって現れるんだろうかと、師走のイルミネーションが目に付く時節柄つい神妙な心持ちにもなろうてぇもんよ」
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