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【滋賀・近江の先人第319回】北海道有数の木材商として成功した・奥村徳蔵(東近江市)

春日神社(東近江市妹町)の鳥居前狛犬は、北海道有数の木材商として成功した東近江市中戸町出身(旧湖東町)の「奥村徳蔵」が、1922年(大正11年)、郷里の氏神さまに寄進したものである。

春日神社(妹町)の鳥居前狛犬

 この狛犬は大きな玉石に両の前足を載せ、腰を上げている。このようなスタイルは尾道の石工が製作したもので、「尾道型狛犬」とよばれる。台座には「石工尾道市向島・恵谷喜一」の銘がある。

 「奥村徳三」について筆者は詳細をまだ調査でききれていないが「奥村徳三」の名前と「奥村木材」の名は確かに北海道小樽の商人の列に残されている。
奥村徳三」は小樽における「樺太木材」材木商の10大大手の一角にいたことは小樽市の歴史に残っている。
 奥村徳三のことについては地元東近江で詳しい事柄が見つからないが近江商人として小樽の材木商として成功し、小樽商人として列されたことからも小樽には詳しい奥村徳三に関する情報が残っているかもしれない。
 しかし、東近江市出身の近江商人「奥村徳三」が小樽で成功した時期があったのは事実である。
 1922年(大正11年)に郷里東近江市の氏神さまに狛犬を寄進していることからして、もうその頃には小樽で材木商として成功していたことを証明している。生誕年についても定かでないが「明治」の生まれではないかと思う。

 しかし、小樽で成功した「奥村徳三」も昭和の戦争後、「樺太」の喪失により商権を失った小樽商人に致命的なダメージを与えた。以前から道内に地盤を持っていた3業者が戦後も生き残ったくらいだとある。
今日、「奥村徳三」及び「奥村木材」に関する形跡が全く見当たらなくなったのは先の戦争後に商売を閉じたからではないかと思う。
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