東近江市の人形師・東之湖(とうこ)さんが制作する東日本大震災の復興への願いが込められた「絆雛(きずなびな)」の新作が、近江商人屋敷・中江準五郎邸(東近江市五個荘金堂町)で披露されている。

↑写真:滋賀報知新聞より
絆雛は、被災地の人に少しでも早く笑顔の輪が広がり、元気に、前向きに頑張ってほしいと制作した東之湖さんの創作ひな人形。震災があった翌年の2012年からほぼ毎年制作され、職員の支援要求などで東近江市と関係があった被災地の宮城県岩沼市に贈られてきた。
これまで、ひな人形の表情や着用する衣の色で新芽が息吹く様子、明るい未来などを表現してきた。
節目の10作目となる今回の絆雛には「虹」=写真=が名付けられた。滋賀県の湖東地区特産品の上質な麻を使用し、被災地に降り注ぐ光で咲く美しい花と虹を表現。色彩豊かな衣とひな人形の凛とした表情が際立つ。
制作された2対のうち1対は東近江市に寄贈され、東近江市役所1階ロビーではこれまで制作された9対の絆雛が披露されている。
また、中江準五郎邸では近江八景などをモチーフにした「清湖雛(せいこびな)」シリーズも展示され、桃の節句に花を添えている。
中江準五郎邸
<滋賀報知新聞より>