一時、生息数が激減していたびわ湖固有の魚、「ホンモロコ」の産卵数が去年は多いところで、4年前の11倍確認され、滋賀県は、自然繁殖が復活してきているとみている。
↑写真:NHK大津より
「ホンモロコ」は、びわ湖のおいしい魚の代表格とされる全長10cmほどの魚だが、外来魚による捕食や湖岸の産卵場所の減少などで、1990年代後半から、急激に減少し、産卵もほとんど見られなくなっていた。
このため、滋賀県は、稚魚を放流したり外来魚を駆除したりして、資源の回復に努めた結果、びわ湖の南側・南湖の湖岸では、4年前から再び「ホンモロコ」の産卵が確認されるようになった。
特に去年は、草津市下笠の湖岸で、4年前の3.6倍にあたる716万個の卵が確認されたほか、守山市赤野井の湖岸では、4年前の11倍にあたる1375万個の卵が確認されたという。
また、守山市の赤野井湾で漁獲された成長した「ホンモロコ」を調べたところ、6年前は、6割以上が放流した稚魚が成長したものだったが、去年は、9割以上が自然繁殖したものとみられ、滋賀県は、自然繁殖が復活してきているとみている。
滋賀県水産試験場の担当者は「放流や環境整備など複数の取り組みの効果が合わさって、急激に回復したとみられる。ただ、回復してきた段階なので、この状況を維持できるように研究を進めたい」と話していた。
<NHK大津より>