8月26日~9月5日の予定で運用しているカナダ領「セントポール島の「CY9C」局との交信に出来ず苦慮していたが遂に9月2日の夜、18Mhz/FT8で交信に成功した。
「CY9C」は機材、機器搬入など万全を期して実行されているが信号が弱く未だに交信が出来ないJA局が数多くいるとの情報もあった。当局もその一人で運用を開始した初日の8月26日夜、激しいパイルアップで交信は出来なかったもののかなり強力な信号を送りつけて来たのでその内、交信出来るだろうとの感触を持った。
しかし、その翌日の27日からは多くのJAがコールしているにも関わらず当局には全くデコード出来なくなり、コールすることが出来ない日々が続いていた。
昔からニューファウンドランド地域は日本からの電波伝搬ルートして難しいことは少しDXをやっている人なら知っていることではあるが今回もそれが当てはまる状態になっている。また、磁気嵐が発生しているという話もある。ただ、太陽黒点は下がっていないのでコンデションは極端に悪いとも思えない。
原因は全く分からない。まだ交信ができていない多くのJA局がいるという。CY9C側もJA、VK/ZLの弱い局が取り残されているのは認識できているようなので対策を講じ始めているという。
9月1日の夜、14MHzのF/Hで入感し、ローカル局は交信に成功した。 この日でわかったことがある。ローカル局はビームアンテナを持っており、ー18db程度で入感していた。当方のアンテナはゲインゼロであり、八木アンテナとのゲイン差は8~10dbの差。つまり当方ではー26db以下となるため見えないのである。 CY9Cの信号強度が当局で見えるにはコンデションが8db程度上がらないと見えないことを意味する。コンデションが上がらない限り。これを克服するには当たり前のことであるがビームアンテナを設置することである。
9月1日2030頃、初めて「CY9C」が14094Mhz/FT8で一瞬見えたがコンデションは安定せず見えなくなってしまった。当局ではー19~ー17db位で一瞬見えるが安定レベルは―10db位は欲しいところだった。
9月2日夜の18Mhzも始めは見えなかった。今日も駄目かと半分諦め気分だったがワッチは続けていた。19:20頃、コンデションが急に上がり突然CY9Cが入感した。チューニングは終わっており即コールした。5回コールして応答がなかったので受信状態でワッチしていたら約3分後に変則的な遅れで「CY9C」から突然応答があった。当局からはそれに即2回返答したところ「RR73」が帰って来て交信が成立した。
1週間以上交信ができない状態が続いていただけにあっけにとられた待ちに待った交信だった。1週間粘った甲斐があった。弱小局の長い1週間だった。セントポール島からの運用は残す4日間だが他のバンドでも交信出来ないかトライは続ける。