「ごめん嘘ついてた」
黄泉がえり(2002)日本
監督:塩田明彦
原作:梶尾真治『黄泉がえり』
主題歌:RUI『月のしずく』
出演:
草剛(ヘータ)
竹内結子(あおい)
石田ゆり子(奥さん)
哀川翔(黄泉がえった夫)
山本圭壱(横恋慕青年)
「プライド」&「僕と彼女と彼女の生きる道」最終回直前記念って事で「黄泉がえり」です。
テレビの音を流しっぱなしにしていた時に聞こえたRUIの曲が気になって、映画を知りました。
泣かせる系の映画は苦手です。泣かそうと思ってるんでしょ?みたいな気分が心の奥底に居座っちゃうから。
日本の映画もあまり見に行きません。特にホイチョイ以降のアイドル系の映画ははちょっと遠慮がち。
3週間限定上映で人気だそうで、たまには奥様をデートに誘う気分で観に行きました。あんまり期待せずに。
ストーリーは死んだ人が3週間限定で生き返るっていう話。
正確には一番想っていてくれた人のところに黄泉がえる、という話です。
剛君と竹内さんのストーリー以外にも、石田ゆり子と哀川翔のストーリーや、
極楽とんぼ山本圭壱のストーリーも絡んできます。
観てよかったです。
全般的に本当に違和感の無いキャスティングで安心できました。
剛君は相変わらずちょっとヘタレた役がはまってるなぁ、って思いました。エリートなのにヘタレ。
竹内さんも相変わらず、というかハマリ役でしたね。普段は強いんだけど泣き所に弱い、みたいな。
石田ゆり子と哀川翔も、普段のイメージのままでした。ハマり役って事なんでしょうね。
田中邦衛が田中邦衛であるように、田村正和が田村正和であるように。
哀川翔に哀川翔以外の雰囲気を出されても戸惑いますけど。
あ、極楽とんぼ山本さんはキャスティングは違和感無かったけど演技に違和感が……
梶尾真治の原作だそうで。あぁそうか、って納得しました。
何が「そうか」なのかと言うと、私小説ではないけど御当地話なんですね。
熊本県民なら満足度が2割増になりますけど他県の方には2割引という。
子供の頃から梶尾真治のショートショートを読んで育っている熊本県民としては、
やっぱりツボにはまってしまいます。
実は「OKAGE」で梶尾真治を久しぶりに読んで、熊本県民でよかったと感じていたところへ
「黄泉がえり」映画化だったので、自分的にはタイムリー。映画を観た直後に原作を読みました。
(映画に先入観を持ちたくないので、可能であれば原作をあとから読みたい派)
で「黄泉がえり」の原作もオススメです。映画とは違った黄泉がえりの世界が楽しめます。
映画のエンディングに納得がいかない方は一読してみては?読んだ後の納得感はこちらの方が高いです。
映画評を観てると、何で死者が生き返るのかが語られていないという論点で批評する人がいますが、
そういう人は指輪物語で何で魔法が使えるのか?という事も問題にするのでしょうか?
ちなみに、原作では「黄泉がえり」現象の根源に対しても触れられていますが、
映画で表現するには蛇足感というか、「で、何?」というカンジになりそうですね。
結局、映画としては、そういう現象がある、という立場で描くしか無いんですかね。
「OKAGE」も読んでください。「ドグマ=グラ」は……好きだけど薦めるのは微妙かも
あとDVDは買ってもいいかな?ってカンジです。