久しぶりの槍ヶ岳~西鎌尾根初縦走~懐かしの小池新道
やっぱり北アルプスは絶景と感動の宝庫!
前夜は、興奮気味でほとんど眠れず、ウトウト・・深夜零時豊田発、AM3時50分、新穂高温泉着。駐車地探しにて惑い4時30分、睡眠不足で不安いっぱいの出発。
ヘッデンを頼りに霧雨の中の林道の歩きとなったが、クライミングハイも手伝い案外快調。右俣林道を穂高平小屋に着くころには明るくなり始めた。
その後、奥穂高岳への分岐点(6時間急登とのこと)を見送り、白出沢出合で林道は途切れ登山道に移る。平坦な道を二人組男性と抜きつ抜かれつどんどんと進む。
登山口から約3時間を経てあこがれの滝谷へ。ガスも切れて北穂高岳の勇姿に感動する。遠くて小説の岩壁の荒々しさまでは見えないが案外近くに雄滝が見えた。
新穂高登山指導センター 4:30
ヘッドランプ装着、右手には懐中電灯、センター横の右俣林道をスタートを!
たった一人、真っ暗な霧雨の林道歩きの薄気味悪さったら・・・ 闇を切り裂く水音 が恐怖感をあおるし・・・
穂高平小屋 7:30
センターで見かけた二人組も追い付いてきた。石のテーブルに腰かけアノラックを脱いでると、次から次へと集まってくる。
ソロが多い。
白出沢直前で初めて奥穂高への分岐地点に出る。わかりやすい看板があった。
白出沢出合 6:30
林道終点。やっと山道となる! その前に初めて足を休めて給水、ゴックリ
霧雨も上がり、青空がのぞき始めテンションも上がる。 前のお二人さんに送れぬように・・・わっせワッセ
憧れの滝谷 7:40
渡り終えて安どしている二人をしり目に安定した足取りの男性。続いて、比較的橋渡りの得意な私は「アラヨッと」
・・・北穂高を見上げつつ川原で至福のひと時・・・
小説の世界だった滝谷・・・死の岩壁がチラッ あの滝が、雄滝!?
しかし、滝谷避難小屋って見かけなかったけど ///?
少しきつい登りが続く。オーバーペースに気を付けてビスタリ、ビスタリ(ネパリー語でゆっくり)
穂高の空に、ガスがかかり始める。
15分後(8:27)、穂高に日が昇る。
きつい登りから解放され、可愛い南沢を過ぎれば槍平小屋は近い。
槍平小屋 8:50
やっと中間地点に到達
持参の大きなおにぎりをむさぼり、ほっと一息つく
小屋を出ると水場がありすぐキャンプ場が広がる。
左俣林道から奥丸山(2,440m)を越えてのルートとの合流地点でもある。
まだこの先、半分の行程が残っている。然も当山行の中でも超過酷な飛騨沢の激登がまもなく始まろうとしていた。もし、途中でバテてどうにもならなくなったら槍平小屋に引き返すという切り札がチラつく。この弱気虫を克服できたのは、周囲の景色のすばらしさであった。10分ごとの休憩が、10歩毎の立ち止まりに変わり更に軽い頭痛も始めるも。スマホとcannon Power shot G7Xで撮影しまくりである。どうしてもアングルとフォーカスを効かすとき息を止めるのでシャッターを押すたびに、荒い息を吐いてしまう。前後のハイカーたちの動きもよく似たもんだ。みんな重い身体を一歩一歩引き挙げているのだ。振り返ると、皆一斉に静止する。面白い!子供のころの遊び “待てッ” を連想してしまった(笑)気が付くと左手の西鎌尾根と対等に近い高度に達していた。やや傾斜が緩やかになり足元にくぎ付けされた目線を上げるとそこが飛騨乗越であった。槍と穂高を結ぶ主稜線上に立った瞬間であった。
槍平から約30分、立ち止まり水分補給の頻度が高まる。その度、周囲の絶景に目じりを下げる
登って来た渓谷にはまだガスが残る。手前から奥穂高、向こうが西穂高だろう。
10:20
目線を上げれば、灌木帯の隙間から、西鎌尾根と思ったがこんなに近いはずがない。奥丸山に続く尾根筋だろう。
絶景のスケールもグレイ度アップ! テンションも上がるも つい歩くテンポが速まり息が切れゼイゼイ、あかん、あかん、ビスタリビスタリと言い聞かせ。
中央のちょっと変わった丸っぽい山は、焼岳です。その背後は乗鞍、その向こうに御嶽山が控えているはず。
奥丸山に続く手前の尾根(中崎尾根)の向こう側、左俣林道(下山予定)は雲海に沈んでいる!
雲海から頭を出しているのは錫杖岳と笠ヶ岳だ。
すでに6時間半が経過した。まもなく森林限界帯という様相となり風景が一変する。
おやッ 槍( ^ω^)・・・ あの赤い屋根は・・・ ?
・・・ズームアップ! 左のとんがりはまさしく槍!今夜の宿の山荘も( ^ω^)・・・
中崎尾根の向こうに西鎌尾根がチラリと覗く。ガスがかかるのは弓折岳か? 明日になればあのあたりも歩くはずだが・・・
どんどん高度を上げて・・・
振り返ると、左俣谷からガスが発生し対面する笠ヶ岳を隠しこちらに吹き上がってこようとしている
飛騨沢はまだ晴れ上がっていて、西鎌尾根もくっきりだ。画像では直登できそうだが、これが大変・・・次の画像を見ればお分かりだと思う。
斜度きつく、もろそうだ。西鎌尾根を縦走している4人パーティが見える!
高度を増すにしたがって、西鎌尾根が大きく迫ってきた!
下方からガスが迫りくる。ポツリぽつりとハイカーの姿も。
あっという間に、吹き抜けていった!
次第に身体が石のように重くなってきた・・・
・・・#"*%・・・( ^ω^)・・・?
・・・10ッ歩登っては立ち止まり・・・
また10ッ歩、アリさんのごとくノロノロと。
後に続くハイカーとの間隔も変わらない、多分、苦しみはみな同じなのだろう
ストックに身を預け、頭をかしげるとガスが槍に襲い掛かろうとしていた! 尾根はまだか!
と、急に傾斜が緩やかになった!
小さな広場に出た!標識が立っていてそこが、飛騨乗越であった。穂高と槍ヶ岳を結ぶ稜線上に立っていた。
感動よりももう登らなくてもよいという安どの気持ちのほうが強かった
久しぶりの北アルプス、しかも一泊山小屋どまりという私にとってはGreat Journey、思い出を大切にという思いを込めてとい3部作で仕上げる予定です。
冗長気味とのそしりも甘んじて受けて、我が古希記念登山を完成させようと思っている。 第一部 了 ・・・to be continued
ourney