三重を代表する山・御在所岳(標高1212m)でなくて、朝明渓谷から、その裏側の見えてはいないけどイブネとか雨乞岳をぐるりと回って鎌ケ岳と御在所岳の間の武平峠に下り再び登り直して御在所岳、国見岳、青岳と縦走して登山口の朝明渓谷に戻るという鈴鹿最深部の大周回登山を計画した。当然、エスケープルートとして手前の大縦走を避けて、裏側の愛知川に沿っての下山ルートも準備していた。
西山荘駐車場Pを8時10分スタートして、約1時間後、主稜線上の峠・根の平峠に到着した。前方の相似峰の間にチョコンと頭を出しているのが、最初の目的の山・イブネだ。しかし、ハズレた天気予報と想定外の緩い雪質、そして時折の強風、そんな悪条件の下、私のモチベーションは低下する一方で、早々と目的変更して、イブネを避けて杉峠から雨乞いを狙うことにした。
故・田部井淳子さんに「鈴鹿の上高地」と言わしめた愛知川源流部を歩くこと約1時間20分、上水晶谷を渡渉して間もなくコクイ谷出合直前にして、又しても前進断念を余儀なくさせられる。通って通れないわけではないが、この先さらにどんな危険が待ち構えているか想像に難くない。Uターンすることにした。
上水晶谷まで戻り、谷を右手上流へと遡って国見峠に登ることにした。そして間もなくイノシシの親子連れに遭遇するのである。(昨日のレポ)
しかしこのルートも無雪期なら気持ちよく登れる沢沿いの道だが、冬季にはゴーロ道に雪が吹き溜まり魔の道と化していた。
多くの場面でルーファイに手こずり最後に谷芯の悪路をもがき脱すると・・・
急に明るくなったかと思うと、見慣れた大岩が見え、その先が国見峠であった。 国見峠 標高1,080m (13:00~13:10)
ここで遅めの昼食休憩を取ったが、依然として誰にも会わない! この山域では珍しいことだ。
この後、国見岳、青岳、根の平峠への主稜線縦走となるが、それはまた明日ということで。