あれは,あれで良いのかなPART2

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バカは与党か,野党か,それとも国民か

2007年06月21日 00時45分02秒 | 政治・選挙
政府与党は,重要法案の審議のため,国会会期を12日間延長する方向で調整し,21日にも決定する見込みとのことです。
これにより,参院選の日程も7月22日から7月29日に変更となり,多くの自治体で会場や人員確保でてんやわんやとなるようです。

天下り規制法案は7月成立 国会会期を12日間延長 (共同通信) - goo ニュース

己の都合のみか

確かに重要法案を議論することは大切です。そのために会期延長することはやぶさかではありません。
しかし,今回の会期延長は,どうも重要法案を大義名分にして,その実は「参院選対策」のような気がしてなりません。
今回の会期延長により選挙日程が1週間延びますが,7月29日というのは,多くの自治体で「夏祭り」を行っています。つまり,平たくいえば「投票率低下」の要因となります。
今回の選挙はとかく与党不利といわれています。しかし,投票率が下がれば組織票が強くなるため,与党は有利となります。もしも本当に投票率低下による消極的勝利を与党がもくろんでいるとしたら,それはあまりに姑息な手段です。そもそも,なぜ「今回の選挙は不利なのか」という一番重要な部分の議論をすっとばしているからです。
選挙は政策勝負ですから,不利というのであればその部分を重点的に見直すのが本来の選挙手法といえるでしょう。
一方で,過去,会期延長して臨んだ参院選は,自民党は大敗しています。したがって,今回の会期延長も過去の例からすると大敗する可能性もあります。そういう点では,自民党は「大博打に出た」といえるでしょう。

ところで野党はどうでしょうか。各党とも,まだ具体的なビジョンを示していませんが,政策面でこれっていう公約は野党からなかなか出てきません。今回の年金問題だって,野党側から国民本位の対案は出ていません。
そう考えると,野党最大の敵はやはり「投票率」といえます。野党がやるべきことは,自分の党への投票依頼だけではなく,「そもそも選挙に行こう」というアピールにあるのではないでしょうか。会期延長の手法を恨む暇があったら,そんな与党の術中にはまらない「投票率向上策」の一つでも考えるべきでしょう。

とはいえ,最後は有権者たる国民の判断がすべてです。選挙に行かないというのは「白紙委任」をしたことになるわけですから,今後年金制度がおかしくなっても,消費税や他の税金が増税しても,談合が継続しても,市町村の破綻が増加しても一切文句を言わないということになります。
とすると,投票率が低下するというのは,実は「国民自体がバカでした」と全世界にアピールするようなものです。

いずれにしても,この会期延長,政局がどうぶれるか分かりません。ただ,少なくとも現場の苦労を全く考えずに延長を決める辺りが,人のことを全く考えていないといえるため,「人に優しい政治」という発想から大きく解離しているような気がします。
ただ,延長するからには,当初の予定どおり,重要法案について徹底的に審議してほしいものです。

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