あれは,あれで良いのかなPART2

世の中の様々なニュースをばっさり斬ってみます。
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学校は楽園でも娯楽施設でもない

2008年07月31日 01時05分08秒 | 教育問題
愛知県知立市で,18歳の少年が中学時代の担任を切りつけるという事件が発生しました。調べに対し,少年は,中学時代の厳しい指導で自分が対人恐怖症になり,すべてめちゃくちゃになったので殺したかったなどと供述しているとのことです。

18歳が元中学担任切りつけ、「厳しい指導に恨み」…愛知(読売新聞) - goo ニュース

学校は楽しい場所ではない

この件については,この少年に対するに対する批判はもちろんのことですが,意外にも学校やこの被害教師に対する批判というものも聞こえてきます。
少年に対する批判は当然のことなので,ここで改めて述べませんが,問題なのは,「本当に学校の対応は批判されるべきことなのか?」という点です。
もちろん,今回の事件それ自体の対応,すなわち学校のセキュリティ問題などについては,批判を受け改善するべき点はあると思います。
ただ,もうひとつの批判,それは「厳しい指導方法自体に対する問題」という点です。この辺について,「今はほめて育てる時代」とか「子供の気持ちを考えるきめ細かな指導をするべき」,さらには「厳しい指導は過去の遺物」とまで言い切る専門家もいます。
でもはたして本当にそうでしょうか。もちろん,指導方法はひとつではありませんから,この専門家のいうことが間違っているとまでは言いません。しかし,「厳しさを排除する教育」が本当に正しいといえるかは疑問を感じずに入られません。むしろ,逆に近年の教育から「厳しさ」が排除されているために,おかしな事件が発生したり,大人になりきれず社会に対応できない人たちが増えてきているのではないでしょうか。厳しさを学校でも家庭でも学ばないため,「我慢する」ということができない子供が増えており,それが社会問題の一因になっていると思うのです。
もっというと,「学校は楽しい場所であるべき」という発想自体,ナンセンスだと思います。もちろん,学校は苦行の場とまでは言えませんから,楽しく来てもらうに越したことはありませんし,別に常に臨戦態勢のぴりぴりした環境が必要だなんていうことまではまったく考えていません。教師に優しさが必要であることは当然の話です。しかし,学校はあくまでも「学びの場」です。当然,遊び場ではない以上,必ずしも楽しい場所ではないのです。当然,いやなこと,いやな授業,いやなイベントなどもたくさんあります。でも,それを排除したら教育は成立しません。大人になれば,学校以上にいやなことにもかかわらざるを得ない場面なんて山ほどあります。それを逃げていたら,社会で生きていけません。

今回の教師がどの程度,どういう内容の厳しい指導をしていたのか分かりませんが,少なくとも「生徒のためを思っての厳しい指導であれば批判される理由はない」といえるでしょう。
今回の事件を受けて,「楽しい学校づくり」なんていう目標を立てて厳しさを排除するような運動だけは起こってほしくないです。もちろん,不登校などの問題もありますから,楽しい学校づくり自体は否定しませんが,「学校はディズニーランドではない」ということ,この点だけは学校関係者も,保護者も,生徒自身も自覚してほしいと思います。
そして,何よりも,この被害にあった教師の一日も早い回復と,現場にいた生徒が早く気持ちが落ち着くようになることを願わずにいられません。

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