イマジネーション・トレーニングの日記〜わたしの藝と稽古の記録

パターンやイメージを探求するために絵を画いています。

「展開」を追って

2022-03-10 13:48:30 | 日記



みなさん、おはようございます。

連載「イマジネーション・トレーニング法」の時間です。

よろしくお願い致します。

ここのところ、「イマジネーション・トレーニング法」の

根幹に関わる基本概念についての原稿がばたばたできてきて

非常に驚いています。

どれも稽古しながら感覚的に摑んでいったものなので、

こういう風にはっきり言語化するという試みは

かなり新鮮な印象です。

今回は「展開」、「展開現象」について、

なるべく具体的に書いてみようと思っています。

「展開」とは、創造的な営みといえると思いますが、

それは一種の「伝言ゲーム」のようなもので

少しずつ、新しい要素が加わって、新しく変化してゆくことを指します。

以前も書きましたが、

ちょっとずつ、ちいさな変化が積み重なり

気がついてみると

かなり違うものへと「変貌」してゆきます。

繰り返すということで

新しい要素や、観点、視野に気付くことがよくあり、

こうしてみようという「気づき」もここで起きてきて

まるで、それは、なにかが自発的に「自己発展」「自己展開」してゆくような感覚を

稽古してみて、感じる経験です。

展開の基本的な要素は

なんといっても「パターン展開」で、

「パターン展開」のことは

すでにかなり触れていますが、

さまざまな「ベーシック・パターン」を試していたとき、

いくつかの基本要素の組み合わせから、突如として

「天下大道」が現れ、

それにさまざまなバリエーションが発生したのは、

わたしにとっては、非常に大きな経験でした。

そこからさらに「直線の交錯」や「面への展開」が現れてゆき、

いま、このシリーズは、現在進行形の稽古となっています。




また、「曲線の構成」は、いろいろな曲線の絡み合いで、

必ずしも「こうです」という特徴的なパターンではないのですが、

さまざまなアイデア、

「画面のあやとり」、「なぐり書き法」、「リバティー・バランス・セッションズ」、「画面の自由」、「ランダム・ウォーク」

などがここから、どんどん「展開」してゆき

これは、

いまようやく気づきますが、

「アイデア展開」と呼んだほうが、

適切かもしれません。

アイデア展開の具体的な基礎づけです。

また「マチエール展開」については

前回かなり詳しく、書いたと思います。

そういう風にして、

「展開」は、音楽の「進行」と、同じくらい大切な、

「稽古を進めてゆく原動力」になっています。

まるで季節の循環が、

生命を育んでゆくように

この「展開」の原理というものは、

稽古の成長を支えています。

(  つづく )