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みなさん、おはようございます。
連載「イマジネーション・トレーニング法」の時間です。
よろしくお願い致します。
ここのところ、「イマジネーション・トレーニング法」の
根幹に関わる基本概念についての原稿がばたばたできてきて
非常に驚いています。
どれも稽古しながら感覚的に摑んでいったものなので、
こういう風にはっきり言語化するという試みは
かなり新鮮な印象です。
今回は「展開」、「展開現象」について、
なるべく具体的に書いてみようと思っています。
「展開」とは、創造的な営みといえると思いますが、
それは一種の「伝言ゲーム」のようなもので
少しずつ、新しい要素が加わって、新しく変化してゆくことを指します。
以前も書きましたが、
ちょっとずつ、ちいさな変化が積み重なり
気がついてみると
かなり違うものへと「変貌」してゆきます。
繰り返すということで
新しい要素や、観点、視野に気付くことがよくあり、
こうしてみようという「気づき」もここで起きてきて
まるで、それは、なにかが自発的に「自己発展」「自己展開」してゆくような感覚を
稽古してみて、感じる経験です。
展開の基本的な要素は
なんといっても「パターン展開」で、
「パターン展開」のことは
すでにかなり触れていますが、
さまざまな「ベーシック・パターン」を試していたとき、
いくつかの基本要素の組み合わせから、突如として
「天下大道」が現れ、
それにさまざまなバリエーションが発生したのは、
わたしにとっては、非常に大きな経験でした。
そこからさらに「直線の交錯」や「面への展開」が現れてゆき、
いま、このシリーズは、現在進行形の稽古となっています。
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また、「曲線の構成」は、いろいろな曲線の絡み合いで、
必ずしも「こうです」という特徴的なパターンではないのですが、
さまざまなアイデア、
「画面のあやとり」、「なぐり書き法」、「リバティー・バランス・セッションズ」、「画面の自由」、「ランダム・ウォーク」
などがここから、どんどん「展開」してゆき
これは、
いまようやく気づきますが、
「アイデア展開」と呼んだほうが、
適切かもしれません。
アイデア展開の具体的な基礎づけです。
また「マチエール展開」については
前回かなり詳しく、書いたと思います。
そういう風にして、
「展開」は、音楽の「進行」と、同じくらい大切な、
「稽古を進めてゆく原動力」になっています。
まるで季節の循環が、
生命を育んでゆくように
この「展開」の原理というものは、
稽古の成長を支えています。
( つづく )