日本人は雨の情緒に敏感でした。
雨を表す言葉も数多くあり、雨の光景を楽しみ、感情移入をしてきました。
写真家の鈴木秀総氏は好んで雨の情景を撮影しているようです。
絵画のような印象を受ける写真です。
写真はいずれも鈴木秀総氏のホームページからです。⇒Hidenobu Suzuki Photograph
手前の花をぼかして雨粒のように見えます。
雨の日、霧にかすむ日本画のようです。
雨が降る池。
鯉の鮮やかさがひと際美しい
⇒Hidenobu Suzuki Photograph
現代の生活では雨を楽しむという気持ちは薄らいでいるように見えます。
近年雨は激しさを増しているように思え、大雨、集中豪雨などによる災害が頻繁に起こり、情緒どころではないのが現実です。
季節を表す七十二候の言葉の中に「大雨時行」というのがあります。
夏の終わりの言葉で「たいうときどきふる」と読みます。
雷と共に突然降る夕立の様子です。
今の言葉に置き換えると、「大雨続行」のような季節感のないものになります。
本当に困ったものです。
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