「百花為誰開」
前大徳積應師
自らの本然の性のままに開いて
自らも満足し他をも喜ばせ
しかもいささかもその功に誇ることのない
花の在り方
ただそうせずにおれなくて
自利・他利円満の遊戯三昧を行じ
誰彼の別なく万人に
「無縁の慈悲」を知らぬ間に施し
しかもその功に誇ることのない
観音菩薩や布袋和尚のような在り方
(「新版一行物~禅語の茶乾より)
夕べからずっと考えていたことの答えが
はからずも先週より玄関に掛かっていた
この禅語の中にありました
私はその百花の中の一つの花として
在ることができたら
どんなに素晴らしいことかと思います
「柳緑花紅」
前大徳柳生紹尚師
姫空木と椿
もうすっかり咲き終わっていたと思っていた
椿の木をよく見たら
枝の奥低いところに小さな花が一輪咲いていました
切るのを一瞬ためらいましたが
移ろいゆく春の気分をこの花と共に味わいたく
手元に取って花入れに入れました
抱清棚 総飾り
主菓子 野の春 鼓月製
干菓子 白川路 田丸弥製