今まではポニ子アーマーの特徴、それを使って大量の目玉を巻き込むことで一掃してきました。けど今の私の腕や脚は勿論だけど、伸びる……なんて事はありません。それを出来そうもないです。
もしかしたらこのチョーカーから供給される有り余るほどのエネルギーを使えばそれもできるのではないか? と思ったわけですけど、どうやら私にはそこまでの才能……というのはない見たいです。私はそもそもそんな器用じゃないですしね。
ただ一つの事を一生懸命突き詰めるしかできない、不器用な女です。だから下手に新しい事をしようとすると、ダメみたいです。既にバトル……というか直接的な戦闘にようやく慣れてきたところなんですから、ここから更に腕を増やしたり、伸ばしたり……なんてのはまだ私には早い応用……という事でしょう。
いずれはそういう練習をしてもいいのかもしれません。でも……今ではない。ただの付け焼刃の攻撃なんて、私の場合は上手くいかない。
そうなると、やっぱり今あるもので最大限の効果を発揮させることが大切です。私がもっとも得意とするものはなにか……それは魔法でしょう。
でも私の……というか私の世界の魔法はそれほど高度ではないと思い知らされました。それこそジーゼ様の魔法とは比べるべくもないし、勇者様の魔法とだって……でも魔力が有り余るほどあるというのはそれだけで強みではあります。
まだ私は肉弾戦ではそんなに無茶なことは出来ません。基本を大切にするしかないでしょう。
「よく見て、自分の動きを確認。落ち着いて行動。ここぞという時に、力いっぱい……打つ!!」
今度はキックを決めた目玉が吹き飛んで行ってピンボールのように、他の目玉にガンガンガン! ――とぶつかって反射していきました。
「…………」
なんだろう。なんかちょっと気持ちよかったです。球が連鎖して跳ねていく感じ、とてもよかった。スッキリしたともいえるかもしれないです。それになかなかに効率も良かったです。
私はもっともっと……という気持ちになります。もっともっと連鎖させたい。そこに魔法を加えたらどうでしょう? 面白い思い付き、のような気がします。
私は早速自分の使える魔法から、有用そうな魔法の詠唱を始めました。
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