私はこの船のセキュリティであった蜘蛛たちを得た。まあ実際蜘蛛である必要性はない。私は勉強も兼ねて蜘蛛を別の生き物に変えてみる。G-01の中に色々な生き物の情報があったし、私はとりあえず蜘蛛じゃなくて鳥にしてみた。小さくてかわいい雀の画像を拝借して、ここのセキュリティの存在へと置換させる。すると私の周りに白い雀がパタパタと出てきた。
うんうん、私のビジュアル的には黒い蜘蛛よりも白い鳥でしょう。そして私は手を前に出していうよ。
「いってきて」
すると私の周囲から一斉にたくさんの雀が翼をバサバサと羽ばたかせて飛び出していく。彼らに新たな役目を与えておいた。私の目的の記録デバイス。それを見つけさせるのだ。私がいちいち進むより効率いいでしょう。
セキュリティを通して、いろいろな場所もハッキングしまくれるしね。でもどうやら一応更に強いセキュリティ部分……完全に分離してそうな場所を見つけてるからきっとそこだとは思う。
無理やりこじ開けても良いんだけど、それをやってしまうと最悪中のデータを消去されるという恐れがね……ある。最終手段だけど、それをやられても困る。まあ実際、この船のデータがどれだけ有益かなんてのはわかんないし、実際G-01はかなり進んだテクノロジーで作られたロボットだから、この船の技術水準的には得られるものは少ないだろうって予測はしてる。
それよりもアイとかが知りたいのはきっとこの船の記録なんだろう。なんでこんなところで難破することになってしまったのか。いくつかのデータが有れば、もしかしたらメタリファーがなんでこんなに船を集めてるのか……それがわかるかもしれない。あと、私達をなんでここに呼んだのか? とかね。
「もしかしたらメタリファーは私達もここのコレクションに加える気? って可能性も」
私はそんなふうに考えてブルッと震えた。流石にないと思いたい。だってここには船……というか飛行機的な、何やら人というか生命体を乗せて移動する形状のものしか……いや待てよ。
「G-01だって私という生命体を乗せてるじゃん」
私はとんでもない事実に気づいてしまったかもしれない。
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