一体何が起こってるのか? あの日……悪魔が暴れて、それが終息した日から段々と話題も落ち着いて行ってた。界隈では今でも活発に議論がされてるが、一般的には落ち着いてきてたんだ。なにせ毎日何かの話題が上がってる。ニュースとはいつでもどこにでもあるんだ。なにせ世界は広いから。
たった一つの場所で起きたことがいつまでも話題の最前線にある……なんてことはない。それでもあの出来事は持った方だろう。なにせ賞味一か月くらいは色々とテレビでもネットでも語られてた。特集を組む局、インフルエンサーも多かった。草陰草案とかアンゴラ氏には何度も何度もオファーがあったらしい。それに桶狭間忠国へも。
それに映像ではそこまで活躍してなかったミカン氏とかにもそんな話は来てたらしい。そして最後まで配信してた大川左之助たちのチャンネルにはさばききれないほどのコメントが来てた。あの配信のアーカイブにもそうだし、あれから上げた動画、配信するたびにあの時のコメントがきてた。
けど不用意に大川左之助たちはそれに触れないようにしてた。最初にそういう声明の動画を出して、後は全スルーである。そこは流石、対応の仕方をわかってる感じだった。一番の当事者で、そして一番ネットに近い彼らが黙ってたし、草陰草案はそもそもが既にVIPみたいな感じで、さらに周囲の警護は厚くなったし、彼女もしゃべらない。アンゴラ氏達も口裏を合わせたようにだんまりだった。
なので話題も徐々に下火にはなっていってた。このまま「あんなこともあったよね」とか言われるときも来るかもしれない……とか当事者たちは思ってた。でも一度晒された力は、もう深い深い場所にいることはできなくなってたみたいだ。
せっかく下火になってたところにそれは起こった。ある日、それは観測された。アメリカのニューヨーク州のある公園でだ。そこで遊んでた子供だった。元気に走り回ってたその子は突然立ち止まって自身の手を見てた。どうしたのだろうか? と友達が声をかけた。次の瞬間だ。
その子は炎に包まれた。けど燃え尽きたわけじゃなかった。彼は体中から炎を出すことが出来るようになったんだ。そのせいでその公園は消失した。けど奇跡的に被害者はいなかった。けどその子は泣き叫びながら炎を出しながら歩き続けた。消防隊が無理矢理ホースの水をかけることで気絶させることが出来たが、その映像は沢山ネット上に上がってる。
さらにそれだけじゃない。至る所で、力の目覚め……それは起きていた。世界は……いや、人類は新たなステージに入ったんだと語るお偉い人がいたとかいなかったとか。
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