■ お湯はピカ一
10日の宿泊は、福地温泉の孫九郎にしてみました。
福地温泉はこじんまりした温泉で、大きくないのがなんとなく惹かれています。
たまたま水曜にネットで見ていて、なんとなくここにしようと思ったのが孫九朗だったのですが、最後の一部屋で予約しました。
ここはお湯の質にこだわる私のようなタイプのお客さんにはかなりおススメの宿。
基本的に福地温泉のお湯はすべてこの孫九朗から引かれ、湯の温度調節のために加水されているそうです。なので、お湯の質で言うのならばここが元祖ということですね。
飲むほうもできる良い質のお湯です。
■お湯はピカ一、サービスは惜しい!の孫九郎
残念だったのはサービス…最初から車を降りると番頭さんがすばやいのはいいけど、車においておくハズのザックまで運ぼうとしてくれる…夫は押され弱いほうなので「結構です」ともいえず、ピッケルやストックまで部屋に入れる羽目に。オマケにザックをカジュアルに彼は持つので振り回しいて、周囲の人に当たりそうで危なく、「ストック気をつけてね」というと彼は不機嫌に…。
でも、私は強者ほど弱者を踏みにじらないように気を使うべきだという意見の人なのです。
日本でいや、西洋であっても、基本的に男性優位の現代社会です。強者といえば男性でしょう。本当に強い男は優しい男ですよね。
■ 後回しにされる客
それを如実に物語るある事件が夕食の席で起こりました。
夕食は宴会会場で6組ほどがそれぞれにテーブルをしつらえてもらっていたのですが、最初に仲居さんの挨拶が…それがまずイケテイナイ…。この日は大入りだったらしいのですが、それでもサービス業として、こんなことを言ってはいけないのだなぁという見本みたいなことになってしまいました。
「山間の小さな宿ですのでたいしたおもてなしもできませんが…」
「足りない面もあると思いますが…」
こういうセリフは基本的に”謙虚さを印象付ける”ためにあるセリフと思うのですが、その目的を果たすことができるのは、言葉は謙虚でも実際にはサービスが行き届いている場合のみなんだなぁと…。
というのは、今回は本当にサービスが行き届いていなかったのです(^^;)。
本当にサービスが行きと届いていない場合、ただの言い訳にしかなりません。なにしろ、”もてなせないなら宿業じゃないじゃない”。サービスに対価を払っているわけですから、代金返してもらいたいでしょう、こんな発言されるんだったら…(汗)。
いぶかしく思っていると分かりました。混んでいたから、らしいのです。
夕飯…放置プレイ…(汗) お食事のメニューの説明も無く、岩魚とか飛騨牛のしゃぶしゃぶ、勝手に始めてしまっていいのかどうか分からない…。
まぁいっか、とこちらはセルフサービスでやっていたのですが、お向かいに座っていた一人旅の女性は、私達よりもひどく、完全に無視された格好で、岩魚を丸焦げにしてしまい、取り替えてくださいと言ったのでした。が、1人一匹しか用意していなかったようで…。その女性は怒って出て行ってしまいました。当然ですね。
私も以前無農薬野菜を使っていますという近所のレストランで青虫が入ったカレーを指摘したら、「無農薬ですので…」客の物分りが悪いとばかりに言われました。無農薬の野菜を食べることと青虫を食べることは別ですよね。
いくら無農薬野菜を使っていても、青虫を取る手間を省いたのは店の怠慢。謝罪はあって然るべき。なのに無かったのでそれ以来そこに行きません。本当は代金返せと言いたいくらいでした。普通大阪の飲食店だったら取り替えるか、お代は結構です、と言うでしょう・・・。その辺の感覚も、新しい感性の都会と古い感性の田舎では雲泥の差があります。
■ 最近の客はすぐに文句を言ってくる?
ところが最近は、宿のほうも「もう最近の客はすぐに文句を言ってくる…」と文句が多いのは客のせいにしてしまう風潮にあるようです。
が、実感として私達も放置されていたし、彼女も最後に来て、何の説明もなく、勝手に食べてください、の感じだったので、それは「甘やかされた客のせい」ではないと思いました。
怒らせたならば、岩魚が無くても、他のものを一品でも出したり、料理長か責任者が出てきて、謝るべきなのに…。これは敬意の表し方の問題です。
このお宿は夕食は夕食会場で頂く形式だったのですが、私は本音の言うと部屋食が好きです。
何しろ夕食と言う寛ぐべき時間に公衆の面前…寛げません。 私達夫婦の他はあと3組がカップル、例の女性、あとは4人組のオジサン組みでしたが、一番優遇されていたのはおじさんグループ。
後から来たグループには、料理の説明というのは一切無かったのです。たぶん、それは…
一般的に男尊女卑の風潮が色濃く残る山間部と言うような地域で生まれ育ったであろう、おばちゃん=今現在仲居さんをパートでやるような年齢の人たち、が育った価値観…をかんがみると納得できます。
こういう古い価値観で育った人たちの中では、(重要とみなすべき人間)という序列が
(男性>女性) & (年配>若輩) & (団体>個人)
という序列で決まっているからですね。女、子供、若いもん、は、”黙って我慢”しているのが昔の日本だったのです。別に美徳でもなんでもなく、単に差別され、抑圧されていただけです。
私達もおばちゃんには悪くはされていませんが、”後回し”にされて、それを”分かっているわね”と念押しされている心の動きは、はっきりと感じられたのです。
それは(若い者は後)という価値観であり、(女性は男性の後)という価値観のようで、このような価値観で育った人は、後回しにされた女性がなぜ腹を立てるのか分かるハズがありませんよね…
それは何もおばちゃんのせいではなく、育った価値観がそう教えているのですから、仕方が無いのかも・・・
おばちゃん自身だって”自分は後回し”と思って”男を立てる”に不服は無いからです。
けれども、この現代と言う時代は、(男女平等)。客という立場でみると、男だろうが、女だろうが、同じ代金を払っているのですから、同じだけの敬意を払ってもらう権利があります。
(男を立てて)おじさんグループが先にサービスされ、一人旅の女性が後回しにされて、黙っているほうがよっぽどおかしい。
そこのところが現代の時代的な難しさなんでしょうね。苦情を言われた仲居のおばちゃんは、しばらくボーゼンと
していました。何が悪かったのは一切理解できなかったでしょう。とってもせわしなく動いてくれていましたから。
ただ性別と年齢順にね…(汗)。
私が思うには、年配の男性のグループなど優先すればするほどむしろ付け上がって、鷹揚になり、余計手に負えなくなります。実際、オジサン達は浴衣の前もいい加減になりかけ、話す声は他のテーブルに丸聞こえ。仕事の話ばっかり…そんな席の隣に女性の一人旅のテーブルを設けるなど、基本的なサービス上のイロハを備えていない素人だ、といわれても旅館業としては仕方が無いのではないかと思います。
私だったら、女性の一人旅には特別な配慮を払い、部屋食を通常はやっていなくても部屋食にしてあげます。本人だって、「あ、あの人一人だ」と思われること無く、人目を別にはばかっていなくてもよいお部屋でのんびりTVでも見ながら、食べれたら嬉しいと思います。
部屋食でないにしろ会場で、テーブルにお皿を並べたら「後は勝手にやってね」スタイルなのだったら。
多くの人数が集まると部屋食は大変と思いますが、1人分くらいなんとでもなるでしょう…。
そこまでしなくても、特別に配慮されてしかるべきなのがお一人様。きちんとしたレストランでは特に一人の客には念入りに気を使っていると思います。
■ 自分優先というより、他人を後回し?
今日は高速道路の諏訪湖南登りSAでも、肉まんを買おうとしたら、既に買おうとしている私の前に歩き煙草のおじさんが私を押しのけて注文しようとしました。即座に意義申し立て!
このおじさんはくわえ煙草でした。私は煙がいやなので、くわえ煙草の煙を吸わないように足早に通り過ぎます。つまり、ご本人は気がついていませんが、何にもしていなくても、ちょっと相手に気を使わせているわけですね。
もちろん、私だって誰かに無言で気を使わせているかも知れず、人はお互い様ですから、これくらいのことでは、いくら神経質な私だってなんともありませんが…でもそう思っている人とただ単に無意識な人では気がついたときの反応が違う。
自分のものは自分のもの、人のものは自分のもの、そういう風になって、このおじさんは、この肉まん屋の前で、今注文中の客を押しのけてしまう。都会では地下鉄に乗るときと混んだエレベータで顕著です。幼稚園生の孫に見せられない態度の御仁多数。世の中に自分しかいないみたいな態度になるか、自分の会社のエライサンしか見えない。
そういう種類の人が結果として、男性&年配&喫煙者&団体でつるむタイプの人、に多いのです。その人たちの中には序列がインプットされているからですね。
そういう意味でこのお宿での一件は、日本の「困ったちゃん」のトバッチリが通常どこに行くのか?というと「お一人様」であるという一面を見せ付けられたのでした。
■ お湯はピカ一
ただお宿の名誉のためにいうと、お湯の質はすばらしく、温泉ではほんとにゆっくりのんびりできました。
また音泉と称して、真空管のオーディオ室があり、書籍がずらっと揃っているのは良かったです。
《源泉湯宿を守る会》
10日の宿泊は、福地温泉の孫九郎にしてみました。
福地温泉はこじんまりした温泉で、大きくないのがなんとなく惹かれています。
たまたま水曜にネットで見ていて、なんとなくここにしようと思ったのが孫九朗だったのですが、最後の一部屋で予約しました。
ここはお湯の質にこだわる私のようなタイプのお客さんにはかなりおススメの宿。
基本的に福地温泉のお湯はすべてこの孫九朗から引かれ、湯の温度調節のために加水されているそうです。なので、お湯の質で言うのならばここが元祖ということですね。
飲むほうもできる良い質のお湯です。
■お湯はピカ一、サービスは惜しい!の孫九郎
残念だったのはサービス…最初から車を降りると番頭さんがすばやいのはいいけど、車においておくハズのザックまで運ぼうとしてくれる…夫は押され弱いほうなので「結構です」ともいえず、ピッケルやストックまで部屋に入れる羽目に。オマケにザックをカジュアルに彼は持つので振り回しいて、周囲の人に当たりそうで危なく、「ストック気をつけてね」というと彼は不機嫌に…。
でも、私は強者ほど弱者を踏みにじらないように気を使うべきだという意見の人なのです。
日本でいや、西洋であっても、基本的に男性優位の現代社会です。強者といえば男性でしょう。本当に強い男は優しい男ですよね。
■ 後回しにされる客
それを如実に物語るある事件が夕食の席で起こりました。
夕食は宴会会場で6組ほどがそれぞれにテーブルをしつらえてもらっていたのですが、最初に仲居さんの挨拶が…それがまずイケテイナイ…。この日は大入りだったらしいのですが、それでもサービス業として、こんなことを言ってはいけないのだなぁという見本みたいなことになってしまいました。
「山間の小さな宿ですのでたいしたおもてなしもできませんが…」
「足りない面もあると思いますが…」
こういうセリフは基本的に”謙虚さを印象付ける”ためにあるセリフと思うのですが、その目的を果たすことができるのは、言葉は謙虚でも実際にはサービスが行き届いている場合のみなんだなぁと…。
というのは、今回は本当にサービスが行き届いていなかったのです(^^;)。
本当にサービスが行きと届いていない場合、ただの言い訳にしかなりません。なにしろ、”もてなせないなら宿業じゃないじゃない”。サービスに対価を払っているわけですから、代金返してもらいたいでしょう、こんな発言されるんだったら…(汗)。
いぶかしく思っていると分かりました。混んでいたから、らしいのです。
夕飯…放置プレイ…(汗) お食事のメニューの説明も無く、岩魚とか飛騨牛のしゃぶしゃぶ、勝手に始めてしまっていいのかどうか分からない…。
まぁいっか、とこちらはセルフサービスでやっていたのですが、お向かいに座っていた一人旅の女性は、私達よりもひどく、完全に無視された格好で、岩魚を丸焦げにしてしまい、取り替えてくださいと言ったのでした。が、1人一匹しか用意していなかったようで…。その女性は怒って出て行ってしまいました。当然ですね。
私も以前無農薬野菜を使っていますという近所のレストランで青虫が入ったカレーを指摘したら、「無農薬ですので…」客の物分りが悪いとばかりに言われました。無農薬の野菜を食べることと青虫を食べることは別ですよね。
いくら無農薬野菜を使っていても、青虫を取る手間を省いたのは店の怠慢。謝罪はあって然るべき。なのに無かったのでそれ以来そこに行きません。本当は代金返せと言いたいくらいでした。普通大阪の飲食店だったら取り替えるか、お代は結構です、と言うでしょう・・・。その辺の感覚も、新しい感性の都会と古い感性の田舎では雲泥の差があります。
■ 最近の客はすぐに文句を言ってくる?
ところが最近は、宿のほうも「もう最近の客はすぐに文句を言ってくる…」と文句が多いのは客のせいにしてしまう風潮にあるようです。
が、実感として私達も放置されていたし、彼女も最後に来て、何の説明もなく、勝手に食べてください、の感じだったので、それは「甘やかされた客のせい」ではないと思いました。
怒らせたならば、岩魚が無くても、他のものを一品でも出したり、料理長か責任者が出てきて、謝るべきなのに…。これは敬意の表し方の問題です。
このお宿は夕食は夕食会場で頂く形式だったのですが、私は本音の言うと部屋食が好きです。
何しろ夕食と言う寛ぐべき時間に公衆の面前…寛げません。 私達夫婦の他はあと3組がカップル、例の女性、あとは4人組のオジサン組みでしたが、一番優遇されていたのはおじさんグループ。
後から来たグループには、料理の説明というのは一切無かったのです。たぶん、それは…
一般的に男尊女卑の風潮が色濃く残る山間部と言うような地域で生まれ育ったであろう、おばちゃん=今現在仲居さんをパートでやるような年齢の人たち、が育った価値観…をかんがみると納得できます。
こういう古い価値観で育った人たちの中では、(重要とみなすべき人間)という序列が
(男性>女性) & (年配>若輩) & (団体>個人)
という序列で決まっているからですね。女、子供、若いもん、は、”黙って我慢”しているのが昔の日本だったのです。別に美徳でもなんでもなく、単に差別され、抑圧されていただけです。
私達もおばちゃんには悪くはされていませんが、”後回し”にされて、それを”分かっているわね”と念押しされている心の動きは、はっきりと感じられたのです。
それは(若い者は後)という価値観であり、(女性は男性の後)という価値観のようで、このような価値観で育った人は、後回しにされた女性がなぜ腹を立てるのか分かるハズがありませんよね…
それは何もおばちゃんのせいではなく、育った価値観がそう教えているのですから、仕方が無いのかも・・・
おばちゃん自身だって”自分は後回し”と思って”男を立てる”に不服は無いからです。
けれども、この現代と言う時代は、(男女平等)。客という立場でみると、男だろうが、女だろうが、同じ代金を払っているのですから、同じだけの敬意を払ってもらう権利があります。
(男を立てて)おじさんグループが先にサービスされ、一人旅の女性が後回しにされて、黙っているほうがよっぽどおかしい。
そこのところが現代の時代的な難しさなんでしょうね。苦情を言われた仲居のおばちゃんは、しばらくボーゼンと
していました。何が悪かったのは一切理解できなかったでしょう。とってもせわしなく動いてくれていましたから。
ただ性別と年齢順にね…(汗)。
私が思うには、年配の男性のグループなど優先すればするほどむしろ付け上がって、鷹揚になり、余計手に負えなくなります。実際、オジサン達は浴衣の前もいい加減になりかけ、話す声は他のテーブルに丸聞こえ。仕事の話ばっかり…そんな席の隣に女性の一人旅のテーブルを設けるなど、基本的なサービス上のイロハを備えていない素人だ、といわれても旅館業としては仕方が無いのではないかと思います。
私だったら、女性の一人旅には特別な配慮を払い、部屋食を通常はやっていなくても部屋食にしてあげます。本人だって、「あ、あの人一人だ」と思われること無く、人目を別にはばかっていなくてもよいお部屋でのんびりTVでも見ながら、食べれたら嬉しいと思います。
部屋食でないにしろ会場で、テーブルにお皿を並べたら「後は勝手にやってね」スタイルなのだったら。
多くの人数が集まると部屋食は大変と思いますが、1人分くらいなんとでもなるでしょう…。
そこまでしなくても、特別に配慮されてしかるべきなのがお一人様。きちんとしたレストランでは特に一人の客には念入りに気を使っていると思います。
■ 自分優先というより、他人を後回し?
今日は高速道路の諏訪湖南登りSAでも、肉まんを買おうとしたら、既に買おうとしている私の前に歩き煙草のおじさんが私を押しのけて注文しようとしました。即座に意義申し立て!
このおじさんはくわえ煙草でした。私は煙がいやなので、くわえ煙草の煙を吸わないように足早に通り過ぎます。つまり、ご本人は気がついていませんが、何にもしていなくても、ちょっと相手に気を使わせているわけですね。
もちろん、私だって誰かに無言で気を使わせているかも知れず、人はお互い様ですから、これくらいのことでは、いくら神経質な私だってなんともありませんが…でもそう思っている人とただ単に無意識な人では気がついたときの反応が違う。
自分のものは自分のもの、人のものは自分のもの、そういう風になって、このおじさんは、この肉まん屋の前で、今注文中の客を押しのけてしまう。都会では地下鉄に乗るときと混んだエレベータで顕著です。幼稚園生の孫に見せられない態度の御仁多数。世の中に自分しかいないみたいな態度になるか、自分の会社のエライサンしか見えない。
そういう種類の人が結果として、男性&年配&喫煙者&団体でつるむタイプの人、に多いのです。その人たちの中には序列がインプットされているからですね。
そういう意味でこのお宿での一件は、日本の「困ったちゃん」のトバッチリが通常どこに行くのか?というと「お一人様」であるという一面を見せ付けられたのでした。
■ お湯はピカ一
ただお宿の名誉のためにいうと、お湯の質はすばらしく、温泉ではほんとにゆっくりのんびりできました。
また音泉と称して、真空管のオーディオ室があり、書籍がずらっと揃っているのは良かったです。
《源泉湯宿を守る会》