日々是迷走中

まったく同じ名前のブログがあるけど、gooのがあたしの。
自称永遠の八歳。
ただし他称、宇宙人。

悪夢の行方

2009-05-24 10:47:39 | 日常
最近、夜に寝ようとすると、亡母が「ぬっ」と現れる。

まるで、常に貼り付いていたのが、ようよう出られた、といったおももちで。
あたしは、その時点では、確かにまだ眠っては居ないのだ。
だから「悪夢」という呼び方は、もしかすると正しくないかもしれないのだが。
まぶたを閉じて、習慣から今日一日の反省と神への感謝の言葉を述べようとしているだけなのに
ずっと、亡母があたしの傍らに座って、あるいは立ちながら、ぶつぶつ、言うのだ。

あんたなんか、もらってこなければ良かった。
あたし(亡母)の不幸は、すべて、あんた(あたし)をもらったから始まったのだ。

あたしは、それを聞いて、最初は飛び起きた。
でも、最近は慣れて
「あー、はいはい、もうしわけありませんでした。」
と、寝返りを打つ。
懐の猫をなでながら、本当に申し訳ない、と、実は思っている。

だいたい、亡母があたしをもらったのは、気まぐれから・なのは聞いている。
本当は、あたしの二つ上の姉をもらう約束で出向いて、ぱっと見て
「この子(あたし)の方が可愛いから、こっちにする!」
と急遽取り替えたのだ、と、あたしは大人になってから、亡くなった伯母から聞いた。
「ねぇ、猫の子じゃぁあるまいし、ホントに、もう。。。」
と言う伯母は一生を独身で過ごし、あたしのことを、自分がもらいたかった、と、よく話していた。
まぁ、その場で見ていた、といっても、話半分だとしても、半分は真実なんだろう。

もし、亡母が本当に魂になってここに居るのなら、それは亡母の思いなんだろう。
もし、亡母があたしの脳みそが作り出した幻ならば、あたしは自分を愛してくれた母に
えらく「人間として失礼な言葉を吐かせている」のだから、これは親不孝な思いなのだ。
どっちにしろ、あたしは、親不孝者なんだなぁ、申し訳ない、と、悲しくなる。

これはこれで、ただの悪夢なんだ、そうだ、起きていても悪夢は夢の一種なんだ。
と思うのだが。
その「悪夢」は、どこから来て、どこに行くのだろうか。
どこかに「悪夢のたまり場」があって、そこに出向くと、好きなだけ悪夢を堪能できる、とか?
いや、こういうたぐいは、あまり堪能したくないもんだが。

そんなことはどうでもいいが、実際がとこ、亡母は、不幸だったのだろうか。
ガンで亡くなる時は、最後の一日はずっと「ありがとう」をささやき続けた。
亡くなる三日前には、30代の笑顔で夢に現れて、誰かと二人で挨拶回りのようだった。

かあさん。
あなたの懐の温かみを、あたしはまだ覚えています。
ぎゅっと抱きしめてくれた手の大きさを、まだ覚えています。
かあさん、本当のところ、あなたは、幸せでしたか?

悪夢ではなくて、あの頃の笑顔に、会いたいです。
あたしは、かあさんの子どもで幸せでしたから。

3 コメント

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Unknown (まきぼう)
2009-05-24 17:12:50
こんなにも優しい包容力ある言葉を親へ言う子を、
あたしは他では見た事ないよ。
お会いした事はないから、幸せだったかどうかなんて、
まったく判らないけれど。
きみのママンは、よい子を持ったと思う。
これ以上の子は存在しないから、もし不幸だったとしても、
あきらめてください、と、ママンにお伝えくださいな(^^;

幸せだったんじゃーないのかなー?
気まぐれだろうと、子供もらってきたなら、
子供、好きなんでしょ?欲しかったんでしょ?
それでもらってきた子が類のない極上っ子だったんだもの、
いったい何の不満があろうかの?(笑)

ちょっとばっかし口の悪いママンのようだけど、
会えるだけでも羨ましいなぁ。
あたしもミッキーに、会いたいなぁ。
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Unknown (ぽこ丸)
2009-05-25 09:19:48
いま悩みがありますか
私もストレスがあると身内やお友達が夢に出てきて私の悪口を散々言って
イヤ~~~~~と思って起きることもあります
悪夢は自分の親しい人の顔を被って闇に落とすのだとか・・・・
これは悪魔の辞典かなんかで読んだ

最期の瞬間に「ありがとう」と言った言葉
嘘ではありません
人は最期に本当の気持ちを伝えて死んで逝きたいのです
彩女さんが素敵な女性として過ごしています
動物や自然を慈しむ心を育ててくれたのは
お母さんの愛の結晶です
決して人生ダメにされたから出てきた、と思わないでください
お母さんも彩女さんも幸せなのです
私も出会えて嬉しいのです
それが真実です
OK?
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ありがと (otikomi)
2009-05-26 20:52:05
まきぼうひゃん、ぽこちゃん、ありがと。
なんとも、頭の振動がおかしい、昨今のあたくし。
まぁ、これも一種の「五月病」?
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