さて。
依子と「SDK」こと須田恭也、それを助けたマッド医師宮田等、今まで別々で奮闘してきた
登場人物達の物語が交差し始めました。
前回、竹内センセイの「お姉ちゃん撃退シナリオ」を記事にしましたが、
もうひとつの終了条件にてセンセイはアルバムを見つけ、その中のある写真を見て
元々は自分の故郷であった羽生蛇村にまつわる呪いの中心人物に気づきます。
その人物こそ、求道女・八尾比沙子。
古びたアルバムに今と全く変わらぬ姿が残る彼女こそ、志村のおっちゃんが美浜奈保子に語った
「永遠に生きる女」
であり、全ての元凶・発端である事にセンセイは気づいたのでありました。
この村は歪んだ空間・時間の中にあり、疵のついたレコードが同じ部分を繰り返し再生するように、
色々な出来事もまた繰り返されている。。。
ひとつのシナリオに二つ終了条件があるのも、もしかしたらその辺りが関係している可能性が
あるのでは?と推測したくなります。
二つの終了条件があるという事は、物語の進行方向も二つあるという事。
ある行動をしたが為にそれが他の登場人物に影響を与え、ひいては物語全体に関わってくる。。。
というのが、このSIRENの世界なのであります。
「もうひとつの可能性」という繋がりで、以前マッド医師宮田が自ら殺害した恋人=恩田美奈
(理沙ちゃんのお姉ちゃん)と同化した理沙ちゃん、というややこしい屍人に宮田院内を
追い掛け回されるシナリオがありましたが、その第二条件にて宮田は先代の美耶子
(代々神の花嫁はこの名前を貰う様子)に呼ばれ、宮田医院の地下に幽閉されているのを発見します。
以前「死ねない呪い」が神代家にはかかっているという話を書きましたが、それを裏付けるように
先代美耶子嬢、
何とミイラ化しちゃってます。
肉体がそんな状態になっても、意識はそのまま保たれてしまう。それが神代家が負う業なのです。
哀れな先代美耶子嬢は、拘束されたまま干からびつつも「ある物」を守っており、
譲り渡せる人物が自分を探し出してくれるのを持ち続けていました。
それは宇理炎(うりえん)。
このゲームの最重要アイテムです。
これはどういうものかというと、それぞれに剣と盾の紋様が刻まれた二体の土偶で
見た目はおちゃめな割に、実は
「力が生まれた時に同時に生まれる、相反する力」
を宿した神の武器。
倒しても復活し、プレイヤーを悩ませてきたこれまた「不死の存在」である屍人を永遠に葬り去る
力を持ったすごい武器です。
コレが無いと、この物語は永遠に終わりません。まさに最重要なアイテムな訳です。
ただ、強力な武器にはそれなりの代償が付き物。
その強大な力を使う為には、使用する人物の命を引き換えにしなければなりません。
そのような武器を、「死ねない運命=不完全な不死」である神代家の人間が持っている、という点が
非常に興味深いです。
命と引き換えであるならば、永遠の命があれば無限に使用可能。。。
現時点で対・屍人陣営で「不死」となっている人間は、現美耶子嬢の血を体に入れた須田くんと
宮田によって須田くんの血を輸血された依子です。
面白い事になってきました。
その受け渡しが行われたのは、竹内センセイが依子を探して宮田医院へ乗り込む前。
センセイが潜入した時には既に先代美耶子ミイラはいません。
宮田が拘束を解いてあげたのでしょうか。
そんな姿になっても死ぬ事が許されないのは、ある意味最も残酷な呪いかもしれません。
さて、八尾比沙子が捕らえた美耶子嬢を使って儀式を再度行ない、いよいよ神である「堕辰子」が
復活したのは以前述べました。
八尾さんは気が遠くなる程昔に犯した罪、うっかり堕ちてきちゃった神様を空腹にまかせて貪り食って
しまった贖罪の為に、自分の子孫を生贄として奉げ続けてきました。
自分がいけないのに、自分の子孫の命を差し出すから許してちょ☆だなんて自己中にも程が
ありますが、とにかくそうし続けていけば自分の罪が許され、死ぬよりもつらい「死ねない」呪いからも
自由になれる。。。と信じて今までやってきた訳です。
哀れにも今回の生贄となってしまった美耶子嬢は、今まで奉げられた生贄の中でも強い印を持った、
八尾さんの言い方を借りるならば「完全な実」。
これで長い長い贖罪の日々も終わると八尾さんは信じ込んでいます。
そして儀式が始まり、哀れ美耶子嬢は炎に包まれ神への生贄となってしまいました。
その場にはなぜかヘタレ求道師牧野の姿があり、ヘタレの名に恥じる事無くあまりの恐ろしさに
腰を抜かさんばかりにガクブルしています。
そうして出てきた神こと堕辰子。
食われていたシーンを見た時も思いましたが、あまりにも迫力無さ過ぎ。
何なんだ、このマヌケな外見は。
タツノオトシゴのお化けみたいなマヌケな姿で大復活です。
姿を現した神に気を良くしたのか、八尾さんはおもむろにその場にいた生贄の姉、
つまり美耶子嬢の実姉である亜矢子を、こともあろうに焼き殺してしまいます。
驚く、同じくその場にいた亜矢子の許婚・淳(美耶子嬢をストーキングしていたキモ兄貴)。
そんな淳に対し、
「もうこれで実は揃ったの。次の実はもういらない」
と冷たく言い放つ八尾さん。
以前も述べたように、美耶子嬢と違い亜矢子の役目は次代の実=次の美耶子を生む事。
今回で贖罪が終わるとすれば、もうお役目御免となる訳です。
にしても、殺すなんてもちろんやり過ぎです。
ところがうまくいかないもので、復活した神の様子が何かおかしい。
何だか挙動不審。。。と思った刹那、暴走して淳に襲い掛かる神!
どうやら、儀式はまたもや失敗してしまったようです。
それだけでもショボ~ンですが、先走った八尾さん、次代の実を生む筈だった亜矢子を殺してしまいました。
取り返しのつかない失敗に、ダブルどころかトリプル以上にダメージをくらいガックリ肩を落とす八尾さん。
そんな感じで何だかもう状況はグダグダです。
果たして登場人物達の運命や如何に!
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