私のだらしな日記

「更科日記」ならぬ、私の〝だらしな〟日記。(^^;)
日々のどーでもいい事を、だらだらと綴っていきます。

「ハート・ロッカー」 「渇き」

2010年03月11日 | こんな映画を見た
本年度アカデミー賞を受賞した
「ハート・ロッカー」を見てきた。

平日の朝にも関わらず、満席で、
立ち見となってしまった・・・。
(何年ぶりだろう?)

イラクに派遣された爆弾処理班の話なのですが、
この「ハート・ロッカー」ってどういう意味なのかな?

と、観ながら、ずっと考えていました。

 ↓

ハート・ロッカーの意味

一応、「棺桶」とか、「心の痛み」とか・・・そのような意味があるそうですが、
私は、「心に蓋をする」「鍵を掛けて、この現状をみないようにする」
という意味なのではないかと思ってしまいました。

毎日毎日、生死の分かれ目にいて、その緊張が持続してしまう生活・・・。

精神的にも正気と狂気の境目にいるような状態・・・。

そんな状態の心に鍵を掛けて、見ないようにしてしまっているのでは
ないかと思いました。


とにかくうんざりします・・・。
この状況に。

何が正義かなんて分からなくなってしまいます
(そんなこと考えたら、心が死んでしまいます)。


私が一番、印象に残ったのは、
ある仕事が終わったあとに、家族の元へ電話を掛ける
主人公の姿。

でも、妻の声が聞こえてくると答えずに、切ってしまうのです。


後腐れがないように、離婚してきたのに、
それでももう最期だというような体験をすると、
頼りたいのは、妻の声、家族だったということに
私は心を揺さぶられました。


私の隣にいた方は、
主人公たちが、「もう辛くてどうしようもない」と
会話の中で吐露する場面で、独身の兵士が、

「俺は子どもが欲しい。子どもが持ってみたかった。
男の子が欲しい」と言う所で泣いていました。

(なんせ立ち見ですぐ側にいたもので・・・)

映画が終わり、その方を見ると、
身なりのよい中年男性で・・・
色々な思い入れがあったんだろうな・・・と思います。


ただ、問題は、戦場から帰ってきてからです。

主人公が妻に話すのは、戦場の話ばかり。

それも、

「その時、市場にトラックが突っ込んできて、爆破して・・・」

なんて話を延々と聞かされるのです。

私は果たして、こういう夫を支えられるかな?と思いました。

(けれど、これが戦争とは縁の切れないアメリカの現状なんでしょうね)


War is a drug

という冒頭の言葉が心に残りました。

言葉通り、神経が麻痺してしまうような衝撃的な映画でした。

「ハート・ロッカー」



その次に観たのが、同じ映画館でやっていた「渇き」です。

「渇き」

「JSA」や「オールド・ボーイ」を撮ったパク・チャヌク監督の作品です。


この映画は・・・
う~ん・・・

まだ今年が始まったばかりで恐縮ですが、
(私の中では)今年のワースト1
ぐらいには入るのではないでしょうか?

とにかく・・・ヒドイ・・・です。
訳分かりません・・・。

主人公の神父がある感染症の人体実験に応募するのですが、
まずその意味がよく分からない・・・。

自殺願望があるとしか思えない。

しかも、ここに出てくるキリスト教の描き方が、
“病んで”いて・・・これ、本当なの?
(韓国はクリスチャンの国とは言うけれど、
どちらかというと、儒教じゃないの?これ?)
とか思ってしまいました。

とにかくよく分からないづくめで、
物語は進行していきます。

最終的には、「火曜サスペンス」と吸血鬼ものが
合体したようなお話で、
最後まで、こりゃ一体なんなんだー!?
と思ってしまいました。
(何が言いたいのかよく分からない)

この映画を観ているうちに、
ふと、私には“獣道”という言葉が浮んできましたよ~。

まったく、人はどこまで獣になれるのか?って感じです。



「JSA」のような人間ドラマを期待していると、
手酷い目に遭います。

「オールド・ボーイ」も「?」だったのですが、
この「渇き」はもっとヒドイ・・・。

なんでこんなに面白くないのかと
夕べからずっと考えていたのですが、

やっぱりこの監督の提示してくる「ギャグ」感覚が
わたしらおばさんにはさっぱり分からないからなんだろうなーと
思いました。

というのは、観終わったあと、
おばさんたちが話しているのを聞くと、
「なに?あの監督」と憤激している様子が
伺えたからです。

私らが古いのか、この監督のギャグセンスが
特異なのか・・・
それは分かりませんが、

映画を普遍なものにするためには、
もうすこし、分かりやすいセンスでお願いしますよ、監督・・・
とか思ってしまいました。

まあ、文句ばかり書いてしまいましたが、
このセンスが面白いという人だっているかもしれませんからね。
ぜひご意見を伺ってみたいと思います。

(ちょっとお化け屋敷にいるような感じです。
どうだ怖いだろ?エゲツないだろう?
もっと怖がれ、気味悪がれ、ヒヒヒ・・・みたいな)

ま、B級映画、ばんざーい!ってことで・・・。




☆それでは今日もよい一日を。


小さなホン屋パモン堂
コメント
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