全く関係ないのに、父が亡くなってすぐに、弟夫婦とのやり取りで不快になった時の事が思い出された。
それを今日も思い出して、改めて怒りが込み上げてきた。
それは、父が亡くなった直後に、支度をするので少しお待ちくださいと看護師さんに言われ、ロビーで待っていた時の事。
弟の嫁さんが、ベラベラ一人で喋っていて、その内容というのが、自分は父ととても、気持ちが通じていたと言うのだ。
それは何故かというと、私も田舎育ち、お父さんも田舎育ちだったからと。
この人の十八番は、自分は田舎育ちで、貧乏だったというのが売りで、常にそれを言っては、周りの人の同情を引こうとするのだが、今時、そんな事を言われて、納得する人がいるのだろうか?
よしんば過去にそんな事があったって、今は違うのだから、いまさらそんな事を言われたって、誰もなんとも思わないだろう。
しかも、初めて聞くならまだしも、毎回毎回、おんなじように、貧乏アピールと、田舎者アピール、それにいじめられアピールをしてくるので、私はうんざりしていた。
しかも、私の父なのに、娘の私を差し置いて、自分だけが仲良しだったと言わんばかりで、頭にきてしまったのだ。
毎度毎度、自分のことばかり、なんなん、あんた?とカチンしたのだ。
それで、私も田舎者だよ。私たちも〇〇出身で田舎者だからと言ったのだ。
たしかに私達の本鑑は、〇〇だからだ。
けれどそれを言った途端、弟が横から口を出してきて、あんた嘘言うなッ!なにが〇〇だ。あんたは△△出身じゃがなッ!嘘つけ!
と罵倒したのだ。
私は△△出身ではあるが、育ちがそうでも、△△市が都会だとは、関東からかえってきた私としてはとても思えなかったし、弟の嫁さんがいうほど、△△市は都会ではないのだ。
まあ、目糞が鼻糞を笑う、程度の違いしかないと思うのだが、殊更に田舎者を強調するので、ちゃちを入れたくなったのだ。
だから、あえて、〇〇出だよと言ったのだ。〇〇には、休みの度事に行っていたし、夏休みなどの長期休暇には、ずっといかされていたからだ。
そう反論した事も弟は気には食わなかったらしい。
私が夏休みは来なくて、自分だけがやらされたと、さらに語気荒く言い募ってきたからだ。
だから、もうこちらとしては何も言えなかったのだが…。
弟は自分の視点からしか物事を見れないから仕方がないかもしれないが、弟が小さい時から一人田舎にやらされていたのは、この私はだったのだ。
行かなくなったのは、小学校の高学年の時からで。
でも、もうそれを言ったって無駄だろうと私は思って、黙ってしまった。
その心の傷が昨日から、浮上してきていたのだ。
怒りが湧いてきたから、その事を息子に話したら、
怒っていいんだよと言われた。
そうだろうな。
あの時言えなかった悔しさ。
言葉を飲み込んだ辛さが今になって浮き出したのだろう。
今日はその感情を吐き出してから、もっとスッキリしようと思った。
彼らの幸せを願ってはいるけれど、
酷い目に遭えばいいと思っているのもまた確かな事で。
人間は辛い目に遭うとその人の不幸を願うのは当たり前のことなんだなぁと。
そんな当たり前のことさえも、今まで出来なかったんだなぁ…。そんな事思ってはダメだと、感情を押し殺していたんだなぁ…と思った。
なんか、たった一日なのに、色んな事に思いを馳せた日でした。