3000人の乗組員の多くは少年兵であったらしい。
まるでタイタニック事故前の描き方のように感じるほど穏やかに、そして凛とした訓練風景が描き出されながら、乗組員たちの様々なエピソードが盛り込まれていく。
特に母が子を思う気持ちの描写には泣かされた。
泣かすエピソードには事欠かない。ボロボロ泣ける。
なぜに大和もろとも3000人が片道の燃料しか持たず玉砕へ突き進んだか?
全般に流れるのは戦争の虚しさ、浅はかさ。
いくら離れた家族を守るためとはいえ、なぜにそんな自殺行為を3000人の集団で行うに至れるのか?
当然の流れのように突き進んでいくのだ。
玉砕を覚悟した沖縄へ向かう夜、甲板の黒板に書かれた「死二方用意」という文字に堪らないものを感じて震えた。
一緒に乗り込んだ仲間を思うと自分だけ助かろうなどとは思えるはずも無く・・
今の日本の平和と反映の礎には彼らの死があったというが、本当にそう考えていいのだろうか?
今の日本は彼らが望んでいた国の姿ではないだろうし。
逆に俺たちも彼らの望んでいた国はお断りだろう。
それも1億全国民が全員玉砕するまで戦う!竹槍ででも戦う!ということを鼓舞させるために、
1億総玉砕の範となるために大和は突き進んで死んでいったというのだ。
なんてことを・・
大和はとんでもない口火を切って国民をさらに地獄へ巻き込むことに加担した人たちとも言える。
到底個々の個人が当時それを批判できる状況ではなかっただろう、
無駄死にではないか?という声もあったが掻き消された。
その状況下の中では仲間を想い、精一杯国を、故郷を想いやった行動なのだろうけど、それはやっぱり美化できる内容では無いなと思った。
やはり井戸の中の判断だと思うのだ。
その判断し行き着いた先が「死に方用意」だったとは、集団自殺・・
まったくおかしい、おかしいのだ。
沖縄が狙われ、本土攻撃が本格化するにあたり、大和の特攻が決まった経緯において、昭和天皇が「もう戦艦は残ってないのか?」との言葉があったからとか。
そんなことを言ってたのか?非常にびっくりした、
昭和天皇がどのつもりで発言したか分からないが、その天皇の言葉で追い込まれたようなのだ。
その言葉を「最後まで戦え!」ととったということらしい。
昭和天皇はいつも平和を望んでいた、軍部の暴走で操られていただけ・・
それは作られたイメージなのだろうなあ。
天皇の意思は反映される立場にあったはずとは思ってきたが、この映画で出てきた発言には驚いた。こんなことを映画のせりふで出てくるなんて今まで考えられなかったと思う。スゴイコトじゃないか!?
残された母親、恋人、女性たちは分かっていた。
男たちが死ににいくという。
何も分かっていない、男たちは私たちを守るために国を守るために戦場に行くと言うが、死んでしまっては意味が無いじゃないか!
でもただただ、国中で突き進んでいく。
時代は戦闘機の時代になっていたのに、図体ばかりデカイ大和はそれは痛々しく散々に突かれて沈没していった。
この国は一度滅びなければ仕方ない?
だから行くところまでいく?そんなあ・・
自衛隊を自衛軍にし、防衛省に格上げにする。
自衛官を国民から尊敬される仕事であるという立場にしてプライドを持ってもらう為らしい。
過去、日本では教育的にもマスコミとしても自衛隊からプライドさえ剥奪して軍隊を押さえ込んできた。
過去の失敗を踏まえてのことだろう、この反動のぶり返しか、なぜ潔癖なまでに押さえ込んできたのか、時が経って意味が分からなくなってきてしまった。
今でも自衛隊は武器を持っている集団だ。
いくら文民統制だといっても、この先どうなるかは分からない。
国を守るが国民を守ることにはならないことは歴史で明白だ。
そう思うと、この国の方向が変わりつつある今、この今を止めなければいけない、今を本気で考えなければならないのだと強く感じるに至った。
どうして、あの状態にまで突き進んでしまったのか?
気がついたらそうなっていた。
戦争せずに入られない状態に国民自ら追い込んでいった。
はじめた戦争を終わらせる術を知らないまま、行き着くとこまで突き進むしかなくなった。
そして子供たちは喜んで国のために命をささげるようになっていた。
皆が気づくときにはもう遅い。
人間の営みは戦争の繰り返し・・いいえ、歴史を学ぶことでそれは止められる。
世界がまったく考えたことの無い方法で、日本は戦争を封印し60年の平和を謳歌してきたはずだ。
戦争するのが普通の国だという世界の方が遅れているはずだと思う。
新しい世界平和の構築を日本こそが切り開ける立場にありながら積極的にしてこなかった。
60年の今なお、戦争の総括をこの国は国民はしていないことも痛感させられた。
主人公のおじいさんは60年たっても総括できていなかった。
ただ、昭和20年から思考停止してしまったのだ。
今まで信じてきたことが180度変わって収集つかないままに60年。
この映画を見て、みんなで議論するときだと思う。
テンポよく描いていて引き込まれる内容で飽きないので若い人にもぜひ見て考えてみてほしい。
60年前、年の変わらない(どころか年下の)10代の若者たちがどういう風でいたのか?
年齢近い若い人には衝撃的だろう。
もしかすると、目的が明確にあって生きている実感を感じやすい戦時下は現代より自分探しをする間もないから、憧れてしまう時代に映る人もいるのかな?
映画館8割がた埋まった観客はエンドロール最後まで席を立つことが無かった。
心揺さぶる物語であったと思う。
映画を見た感想もそろそろ出てくるだろうから、しばらくその様子を見てみたい。
気になること・・・
監督は完全に戦争を批判して演出していると思えた。
でも製作の角川春樹はどうなのか?
最後に
出てくる役者が皆カッコいいです。渋いです!
新人の松山ケンイチくんが良いです!メロメロ
1リットルの涙で先輩役で出てたときはどこがカッコいいんだろうと思ってたのに(笑)
音楽、久石譲ウマいです。
http://www.yamato-movie.jp/top/index.html
まるでタイタニック事故前の描き方のように感じるほど穏やかに、そして凛とした訓練風景が描き出されながら、乗組員たちの様々なエピソードが盛り込まれていく。
特に母が子を思う気持ちの描写には泣かされた。
泣かすエピソードには事欠かない。ボロボロ泣ける。
なぜに大和もろとも3000人が片道の燃料しか持たず玉砕へ突き進んだか?
全般に流れるのは戦争の虚しさ、浅はかさ。
いくら離れた家族を守るためとはいえ、なぜにそんな自殺行為を3000人の集団で行うに至れるのか?
当然の流れのように突き進んでいくのだ。
玉砕を覚悟した沖縄へ向かう夜、甲板の黒板に書かれた「死二方用意」という文字に堪らないものを感じて震えた。
一緒に乗り込んだ仲間を思うと自分だけ助かろうなどとは思えるはずも無く・・
今の日本の平和と反映の礎には彼らの死があったというが、本当にそう考えていいのだろうか?
今の日本は彼らが望んでいた国の姿ではないだろうし。
逆に俺たちも彼らの望んでいた国はお断りだろう。
それも1億全国民が全員玉砕するまで戦う!竹槍ででも戦う!ということを鼓舞させるために、
1億総玉砕の範となるために大和は突き進んで死んでいったというのだ。
なんてことを・・
大和はとんでもない口火を切って国民をさらに地獄へ巻き込むことに加担した人たちとも言える。
到底個々の個人が当時それを批判できる状況ではなかっただろう、
無駄死にではないか?という声もあったが掻き消された。
その状況下の中では仲間を想い、精一杯国を、故郷を想いやった行動なのだろうけど、それはやっぱり美化できる内容では無いなと思った。
やはり井戸の中の判断だと思うのだ。
その判断し行き着いた先が「死に方用意」だったとは、集団自殺・・
まったくおかしい、おかしいのだ。
沖縄が狙われ、本土攻撃が本格化するにあたり、大和の特攻が決まった経緯において、昭和天皇が「もう戦艦は残ってないのか?」との言葉があったからとか。
そんなことを言ってたのか?非常にびっくりした、
昭和天皇がどのつもりで発言したか分からないが、その天皇の言葉で追い込まれたようなのだ。
その言葉を「最後まで戦え!」ととったということらしい。
昭和天皇はいつも平和を望んでいた、軍部の暴走で操られていただけ・・
それは作られたイメージなのだろうなあ。
天皇の意思は反映される立場にあったはずとは思ってきたが、この映画で出てきた発言には驚いた。こんなことを映画のせりふで出てくるなんて今まで考えられなかったと思う。スゴイコトじゃないか!?
残された母親、恋人、女性たちは分かっていた。
男たちが死ににいくという。
何も分かっていない、男たちは私たちを守るために国を守るために戦場に行くと言うが、死んでしまっては意味が無いじゃないか!
でもただただ、国中で突き進んでいく。
時代は戦闘機の時代になっていたのに、図体ばかりデカイ大和はそれは痛々しく散々に突かれて沈没していった。
この国は一度滅びなければ仕方ない?
だから行くところまでいく?そんなあ・・
自衛隊を自衛軍にし、防衛省に格上げにする。
自衛官を国民から尊敬される仕事であるという立場にしてプライドを持ってもらう為らしい。
過去、日本では教育的にもマスコミとしても自衛隊からプライドさえ剥奪して軍隊を押さえ込んできた。
過去の失敗を踏まえてのことだろう、この反動のぶり返しか、なぜ潔癖なまでに押さえ込んできたのか、時が経って意味が分からなくなってきてしまった。
今でも自衛隊は武器を持っている集団だ。
いくら文民統制だといっても、この先どうなるかは分からない。
国を守るが国民を守ることにはならないことは歴史で明白だ。
そう思うと、この国の方向が変わりつつある今、この今を止めなければいけない、今を本気で考えなければならないのだと強く感じるに至った。
どうして、あの状態にまで突き進んでしまったのか?
気がついたらそうなっていた。
戦争せずに入られない状態に国民自ら追い込んでいった。
はじめた戦争を終わらせる術を知らないまま、行き着くとこまで突き進むしかなくなった。
そして子供たちは喜んで国のために命をささげるようになっていた。
皆が気づくときにはもう遅い。
人間の営みは戦争の繰り返し・・いいえ、歴史を学ぶことでそれは止められる。
世界がまったく考えたことの無い方法で、日本は戦争を封印し60年の平和を謳歌してきたはずだ。
戦争するのが普通の国だという世界の方が遅れているはずだと思う。
新しい世界平和の構築を日本こそが切り開ける立場にありながら積極的にしてこなかった。
60年の今なお、戦争の総括をこの国は国民はしていないことも痛感させられた。
主人公のおじいさんは60年たっても総括できていなかった。
ただ、昭和20年から思考停止してしまったのだ。
今まで信じてきたことが180度変わって収集つかないままに60年。
この映画を見て、みんなで議論するときだと思う。
テンポよく描いていて引き込まれる内容で飽きないので若い人にもぜひ見て考えてみてほしい。
60年前、年の変わらない(どころか年下の)10代の若者たちがどういう風でいたのか?
年齢近い若い人には衝撃的だろう。
もしかすると、目的が明確にあって生きている実感を感じやすい戦時下は現代より自分探しをする間もないから、憧れてしまう時代に映る人もいるのかな?
映画館8割がた埋まった観客はエンドロール最後まで席を立つことが無かった。
心揺さぶる物語であったと思う。
映画を見た感想もそろそろ出てくるだろうから、しばらくその様子を見てみたい。
気になること・・・
監督は完全に戦争を批判して演出していると思えた。
でも製作の角川春樹はどうなのか?
最後に
出てくる役者が皆カッコいいです。渋いです!
新人の松山ケンイチくんが良いです!メロメロ
1リットルの涙で先輩役で出てたときはどこがカッコいいんだろうと思ってたのに(笑)
音楽、久石譲ウマいです。
http://www.yamato-movie.jp/top/index.html
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