ゲイリーマンのカミングアウト的思考

長年サラリーマンしながらLGBT活動。45歳にしてフリー。同性愛者らが自分らしく生きられる社会を地方から目指す。ミラー版

一日にして戦争を始めた国はない

2006-01-06 00:53:41 | Weblog
NHKの歴史番組で、連合艦隊長官の山本五十六の話をやってた。

彼は平和を主張し、最後までアメリカ(連合国)との開戦をしないように画策していたが、ここ止めようがないとなった時に真珠湾攻撃の作戦案を提出するに至ったという興味深い番組であった。

山本長官はアメリカに留学経験があり、とんでもない国力の差を実際に生活する中で見せ付けられていたのだった。

あらゆる点で敵う相手ではない。
そう思った彼は米駐在武官に任命されてから何とか日米の間を取って最悪の状況にならぬようにだけ工夫してたらしい。

でも、それは国内の方針と外れていたため左遷されることに。
その左遷をたどっていく先が、当時名誉職という閑職だった連合艦隊長官だったというのだ。

そこで、彼はまだ武器として確立されてなかった飛行機に目をつけ、零戦開発を進めていく。
とうとう戦争やむなしとなったときに、この日米の体力差にある中、戦争に勝つには真珠湾の、それも世界で初めてになる飛行機による攻撃しかないと、あの真珠湾攻撃案を提出する。

飛行機で戦争などと、と戦艦至上主義の当時の軍隊では目もくれられなかったが主張し続け、その意気込みに圧倒される形で認められ、12月8日に至る。

ギリギリまで外交解決を望んだが失敗、攻撃時間となる。
戦闘機による真珠湾攻撃は、今後の戦争の仕方を変えるほどの大戦果をもって結果を出す。

しかし、攻撃の1時間前に宣戦布告を約束していたのに手違いで連絡が行かず奇襲攻撃の扱いとなってしまう。

その後、日本は戦闘機による戦争に体制を急ぎ切り替えるべきだったが、
軍部は時代遅れのままだった。

体力のあるアメリカは、空母や戦闘機を大量に生産。山本が見せた戦闘機による新しい戦い方を国を挙げて整えていくのだった。

番組では、山本長官の平和をぎりぎりまで望む軍人像を描いていた。
「軍隊とは戦争をしないために存在しているのだ!戦争などもってのほかだ!」
とブレーキをかけ続けるが、国の流れは止められなかった。

戦争を望まなかった彼ではあるが、仕事は仕事、彼なりに国を憂いて
短期決戦ならと真珠湾作戦を編み出したのだ。

しかしこの真珠湾の大成功が日本をより調子に乗らせ破滅に向かわせていくとは・・・。

当然ではあるのだろうけれども、
山本五十六といえども、軍人は軍人の考えでしか物事を発想できないのだなと思った。

戦争に向かい始めた国は、誰にも止められないのだと強く感じる番組であった。

過去の偉人たちの歴史番組で「彼は平和を望んでいたのだが・・・」
このフレーズ何度も聞きませんか?
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