映画食い倒れ。

~映画は人生のデザートです~

個人的覚え書きのため、たまにネタばれありです。

「スーパーバッド 童貞ウォーズ ~Superbad~」

2008年05月18日 | 映画~さ~
2007年 アメリカ映画

太っちょのセスとおとなしいエヴァンは幼馴染、そしてもてない同士。ある日ひょんなことから意中の女の子にパーティーに誘われた二人。「大量のアルコールを手に入れて行くよ!」と約束したはいいが、10代の子供がお酒を買うのはアメリカでは至難の業。しかし、女の子たちにいいところを見せたい!偽物のIDカードを手に入れたという、こちらももてないもう一人の友達ファーガルも巻き込み、アルコール入手に奔走するが、めちゃくちゃな騒動が彼らを待ちうけていた。


もうもう、とにかく主演の3人のキャスティング最高。それぞれがものすごくクセがあって独特で、キャラ立ちしてて、明らかにもてそうになくて、すばらしすぎる。そして演技がうまい。

映画の題名でもあるとおり、この3人ある意味ものすごく「ワル」です。やってることはむちゃくちゃ。本当に本当にありえないアクシデントが次々と襲い、それでもお酒を手に入れるためにとにかく必死。ありえなさ過ぎて白けるかとおもうと、そうではなくてむしろ「もっとやれーーーっ!」と見てるこちらも悪乗りしてしまうほど。とにかくテンポが抜群にいいのです。映画の内容としては、ベースは『アメリカン・パイ』に似てるけど、引き込む魅力は断然こっち!『アメリカン・パイ』は普通の男の子が主役。『スーパーバッド』は、底抜けにいけてない男の子たちが主役。このいけてなさ、ちょっと自分に自信のなさがものすごく親近感。MTVの『HILLS』とか『ラグ-ナ・ビーチ』には絶対に取り上げられない、でもそんな番組に出てる金髪&金持ち学生よりもよっぽど身近。

セスは口は悪いし、子供のころからペ○スのイラストばかり描いてるし、頭の中は「エロ」しかない。まぁ、これは「普通の」男の子かどうかは別として・・・。

ファーガルの、持てない理由が見るからによくわかるキャラ、もう感心するほどいい動き、演技&存在感。出落ちかと思うほどの強烈なビジュアル。「どうして彼はショウビズ界に?」とそこから疑問を抱いてしまうほどすばらしいキャラです。

エヴァン役のマイケル・セス、どこかで見たことあると思ったら『ジュノ』に出演しているらしいわ。といっても『ジュノ』見てません。たぶんCMか何かで見かけたんだと思う。あと、『オーロラの彼方に』に出てたみたい。こちらは見たことあるんだけど、きっと彼も小さかったし、たぶん私もそこで彼の顔を覚えていたわけではないと思う。

この映画の監督、『40歳の童貞男』の人らしいです。そしてこの映画の脚本家はセス・ローガンとエヴァン・ゴールドバーグ。そう、映画の男の子たちと同じ名前なのです。この二人、この映画の脚本を書き始めたのが13歳のとき。完成したのが15歳。実体験をもとにしているのかどうかは知りませんが、主人公たちに自分たちの名前をつけたそう。

とにかくハチャメチャなんだけど、この男の子たちの憧れの女の子たちへの気持ちは意外と純粋だったり、二人の間の友情がちょっとかわいかったり。エンディングでは、エヴァンはとても紳士でむちゃくちゃいい男だし。

知り合いの一人は、「耐えられないくらいしょうもない」と言っていたけど、私は思い切り笑わせてもらいました!

邦題には「童貞ウォーズ」という副題までついているけど、確かにそこに固執している人物はいるのだけど(約1名…)、でも映画全体がそればかりかというとそうではないと思う。わざわざ何でこの副題をつけたのかしら・・・。


おすすめ度:☆☆☆☆


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