７７才の修学旅行は実現するのか？その４

「いい調子だったのに、なぜ？急に？」
すぐに電話した。
「やっぱりこわい。」と苦笑いの声。
母は、準備で疲れたのと一人旅へのプレッシャーで
お腹が痛くなったみたい。
登校拒否の児童みたいだな。
「航空券も買って、ブラウスも買って、準備も万端できたけどね。
疲れちゃった。」と言った。
無理は禁物だから、仕方ないと思った。

でも、よくわかる。
何年ぶりかの一人旅だもの。あまり外出しない母だしなぁ。
私もヨーロッパでアルプスに登る前の日に
プレッシャーで息苦しいのと腹痛で困った。
その時の話をした。「でも、朝になったらよくなって登れたよ。」
と言うと、「そうね。明日の朝考える。」と言った。

それにしても、よくここまで準備したものだ。
それだけでも十分頑張ったから誉めてあげたい。
あとは、母がどうするか待っていようと思う。

さぁ。結果は明日の朝。どちらにしても楽しみだ。
もし、空港で会えたら・・・うふふ。

７７才の修学旅行は実現するのか？その３

母は、バスで町まで行って買い物をし、ブラウスも買った。
航空券も一人で買った。
そして、夕方メールが届いた。
「明日８時に空港へ向かう。母」
いつものように、用件だけ短く書いている。
でも、がんばったと様子は伝わる。
おぉーっ。いい調子だ！と喜んだ。

しかし、夜になってまたメールが届いた。
「今晩は。やっぱりいけなくなりました、母」
あらぁ・・・。

７７才の修学旅行は実現するのか？その２

元気なうちに、我が家の自然の中で一緒に過ごしてもらおうと思った。
２年前脳梗塞で倒れ一時は危うかったが、奇跡的に回復した。
今は一人で生活し、生け花も数人のお生徒さんに教えている。
すごいなと思う。

誕生日は二日後・・・。
電話で話しているうちに、私の方から「明日おいで。」
「７７才の修学旅行さ。」と言い出した。
全く急になんてことを私はいいだすのか！？と思ったが、
「そうねぇ・・・会いたかしね・・・。」なんて、まんざらでもない。

それから母は、旅支度をしたらしい。
ちょっと心配したけれど、自分で何かをしたいと思ったら、パワーが
湧いてくるものだ。「７７才の修学旅行だ！がんばれ！」と思い連絡を待った。

77才の修学旅行は、実現するのか？その１

６月８日に７７才の誕生日を迎える母。
ずっとその日のことを、ことあるごとに考えていた。
母の日に喜寿の「喜」を書いて掛け軸にしたものを贈った。
自分だったら、７７才の誕生日に何してもらったらうれしいかなぁ・・・と
ずっと考えていた。
けれど、プレゼントは思いつかない。

遠征の楽しみ

結果はどうあれ、遠征は楽しいものだ。
天候に恵まれさえすれば、途中のサービスエリアで
遊びながら帰る。
だから、長い距離もなんのそのという感じだ。

今回は、仲間は大型犬ばかりでその中にちょこんとホリー。
可愛がってもらった。
もちろん大型犬の相手にはならないが、皆さんが
「ほりちゃん」「ホリー」と声をかけてくれたり、なでなで
してくれたりして、人見知りのホリーも少しずつ慣れてきたみたい。
本当は、勝ち気で血の気が多いんだけど、小さくて可愛いから得だな。

お宿の反省会もいい。アジキチが集まれば、それはそれは盛り上がる。
ノーミス完走で乾杯付きだったらもっとよいだろうなぁ。