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絵じゃないかおじさんぐるーぷ
* 新益京のOさんは、花粉症(022)
Oさんは花粉症である。
この数年来、春先の明け方が特にひどい。
鼻水が出て止まらないし、よく眠れないみたいだ。
原因は杉の花粉にあると言われている。
私は、北山杉のことを思い出した。
むかし、サヤカが教えてくれたのだ。
京都の162号を若狭に向かって、
かなり行った所の小道を左に入り、
そこから数キロ入った所に、
人間と話しを出来る北山杉が居るという。
その杉と話すのは、サヤカのガソリン・キャップを外し、
給油口を通して行なうのである。
その口に耳を当てたり口をつけて話しをするのだ。
ガソリンの匂いは、私は好きではない。
頭がクラクラしてかなわない。
けれども、Oさんのためでもある。
私は、早速、北山杉に花粉症の治し方を聞きにいった。
つづく
あ@仮想はてな物語 新益京のOさんは、花粉症 (2/3)
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北山杉の北やんは屋久島の縄文杉に聞けと教えてくれた。
屋久島までは遠すぎる。
私は趣味のパソコン通信・「ANP」ネットで知り合った、
鹿児島のNさんに頼むことにした。
その杉と話をするのには、サヤカのマフラーが要るという。
私は、すぐさまNさんに事情を伝え、
宅配便でSサヤカのマフラーを送った。
縄文杉は大神神社の巳の神杉に聞けと答えたという。
あーあ。
灯台元暗し、だ。
毎週近くを走っているではないか。
わずか4~5kmのところにある。
話しかけ方は北山杉と同じだという。
私は、ある深夜を選んで出掛けた。
神杉は大神神社の拝殿前にある。
数段の石の階段があり、サヤカを上げるのには苦労した。
ガードマンに見つかるとうるさいから、
エンジンを切って手で押し上げた。
手で押すとなればサヤカは重たいが、
わずか数段なので、何とか押し上げることに、
成功した。
神杉が言うには、神杉がつけている雌花を、
花粉を散らさないように取り、
一日一回、一個の雌花を鼻先に数分あてていれば、
数か月で治るということだった。
やったあ!
つづく
あ@仮想はてな物語 新益京のOさんは、花粉症 (3/3)
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私はすぐさま雌花を摘んだ。
ガードマンに見つかったら、
タダではすまないので気が気でなかった。
それでも革ジャンの両ポケットいっぱいに詰め込んだ。
家に帰って、もう寝ていたOさんを叩きおこして、
[杉の教え]を教えてやった。
「なに寝言、言っているの? 早く寝なさい!」と一喝された。
てんで取りあってくれない。
次の朝も、やっぱり花粉症の症状がひどくなっていた。
私は、またしつこく勧めたがやっぱり同じ。
相手にされない。
私の苦労は何だったのだ ?!
大神の 神杉に宿る 精霊に
バイク通して アタック試みる
ち ふ
なお、この治療方法に関しましては、
巳の神杉にご相談下さい。
くれぐれも、ご乱用はお控えくださいとの事です。
この項おわり
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